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求人募集で応募が来ない原因とその対策方法とは?

求人募集に応募が来ない原因とは?

手間やコストをかけて求人募集を行ったが、応募が少ない、目標の応募数に届かないといったことがあります。ここでは、求人への応募が少ない主な原因と企業ができる改善策について解説します。

仕事内容が不明瞭

応募が集まらない大きな原因の一つとして、具体的な仕事内容が求人情報から伝わっていないことが挙げられます。業務内容や労働条件の説明が冗長、社内用語や専門用語が使われており、分かりにくいといった求人情報では、応募者は集まりにくいでしょう。

求人情報を作成する担当者と現場担当者が異なるのはよくあることですが、両者の連携がうまくいっていないと、業務の説明が具体性に欠け、伝わりづらい内容となってしまいます。短時間でもよいので打ち合わせを行い、説明文を現場担当者がチェックするなどのステップを入れ、業務内容や労働条件について、求職者が簡単に理解できるような内容にすることが大切です。

雇用条件が他社と比較すると自分の希望に合わない

同業他社や他業種など、自社以外にも求人を募集している企業は数多くあります。
求職者は労働条件(給与・手当、休暇、福利厚生など)など、さまざまな観点を比較検討し、自分の希望条件に合った企業に応募しようと考えるでしょう。
数多くの企業の中から自社を選んでもらうためには、求人媒体(サイト)や求人情報誌などを用いて他社の求人情報を把握し、自社の募集条件が他社に比べて求職者に魅力的に見えるか確認する必要があります。

求める人材にマッチしていない求人媒体を利用している

求人媒体によっては特定の業界などに特化した求職者を集めているケースがあるため、求人媒体ごとに集まりやすい求職者層が異なる場合があります。

求人媒体側が特定の求職者層を集めることは、求職者にとって「自分の希望にマッチした企業の目に触れやすくなり求職活動が進めやすくなる」というメリットがあります。

そのため企業は自社が求める人材要件を基に、最適な求人媒体を選択する必要があります。

転職者が重視しているもの

ここでは、株式会社リクルートがインターネットを通じて転職活動を行っている1,040人を対象に実施した「転職活動者調査 第2弾」を参考に、転職者が重視していることを解説します。

参考:株式会社リクルート「転職活動者調査 第2弾」2023年6月6日

転職活動中に不安だと感じること

いずれの年代においても不安の上位に挙がったのは、「希望する年収を得られる仕事が見つかるかどうか」「転職したいと思える仕事が見つかるかどうか」でした。背景としては、コロナ禍が自らのキャリアを見つめ直す機会となり、自らの望む仕事や年収、働き方を実現させたいと思う人が増えたことが考えられます。

年代別で見た場合、20代、30代では、「勤務場所や勤務時間等、希望の勤務条件で働ける仕事が見つかるかどうか」の回答割合が、40代、50代と比較して多いという結果が出ています。仕事と私生活の両立を重視する傾向が強いといった若年層の価値観が、如実に表れた結果といえます。

一方、40代、50代では、「年齢によって不利になるのではないか」の回答割合が、20代、30代と比較して多いという結果が出ています。

転職活動で企業に提示してほしいこと

「転職活動中に不安だと感じること」への回答全体では、「募集している職場の具体的な仕事内容やミッション」が群を抜いて多くなっています。こちらも、コロナ禍を経て、自らの望む仕事や年収、働き方を実現させたいと思う人が増えたためではないかと考えられます。

年代別で見た場合、20代、30代では、「勤務時間や休日休暇、リモートワーク実施率等の働き方に関する詳しい情報」の回答割合が、40代、50代と比較して多いという結果が出ています。転職中に不安だと感じることへの回答と同様に、仕事と私生活の両立を重視する価値観を持った人が多いという若年層の特徴と連動した結果であることが考えられます。
一方、50代で、「募集している職場の具体的な仕事内容やミッション」の回答割合がほかの年代と比較して群を抜いて多いという結果が出ています。50代は企業の一般的な定年年齢にも近く、転職をするなら妥協することのない結果を得たいと考えている人が多いのではないかと予想することができます。

求人媒体の種類と特徴

現在ではインターネットを中心にさまざまな求人媒体の利用が可能であり、求職者は複数の媒体から求人情報を得るのが一般的です。それぞれの求人媒体の特徴を理解し、予算やニーズ、ターゲットに合わせて自社に最適な媒体を選択することで、採用活動の効率化が期待できます。ここではそれぞれの求人媒体の特徴について解説します。

Web媒体

Web媒体は企業が求人媒体に求人情報を掲載し、求職者はパソコンやスマートフォンなどで求人情報を確認し応募できる仕組みです。インターネット検索が当たり前となった今日では、主流の求人媒体となっています。Web媒体には求人全般や新卒・中途・アルバイト・パート採用に特化したもの、フリーランス専門媒体など、媒体によって登録している求職者の属性が異なります。自社の採用したい人材のキャリアや採用時期、雇用形態に合わせて適切な媒体を選択することが重要です。

紙媒体

紙媒体には地域を絞った求人情報誌、フリーペーパー、折り込みチラシ、新聞の求人広告枠などがあります。一般的に配布地域が設定されているため、就業場所近隣で人材を集めたい場合など、地域を絞って求人をする場合に有効です。

紙媒体(チラシ・リーフレット)にQRコードを載せて自社の求人サイトへ誘導する手法もあります。

採用サイト

採用サイトとは、自社単独で採用活動を行う目的でつくったWebサイトのことです。最近では、企業の公式サイトとは別に、求人専用サイトをつくる企業が増えてきました。

企業の公式サイトは主に取引先や顧客向けにつくられているため、公式サイト内に求人情報を掲載するよりも、求職者にとって分かりやすいというメリットがあります。また、自社独自のコンテンツを自由に発信できる点もメリットの1つです。

ただし、自社の独自コンテンツは検索上位に表示されるには時間と労力がかかることから、すぐに求職者へコンタクトできるとは限らないことは理解しておきましょう。また、製作費や管理コストがかかる可能性もあるため、採用コスト削減手法としては過大な期待はしないほうがよいでしょう。

人材紹介業者

人材紹介会社(転職エージェント)では、キャリアアドバイザー、キャリアコーディネーターと呼ばれている人材紹介業者のエージェントが、求人にマッチする求職者を企業に紹介し、面談を設定します。転職エージェントが採用要件に見合った人材を探してくれるので、企業の募集要件に見合う求職者に出会える可能性が高まります。

※人材紹介に関しては、以下の記事をご参照ください

人材紹介・転職エージェントの料金・手数料は?契約の前に知っておくべきこと

ハローワーク

ハローワークとは厚生労働省が全国に設置している公共職業安定所のことです。就職や転職を目指す人々に対して求人情報の提供や就職相談、雇用保険の手続きといったサポートを行っています。

求人募集に応募が来ないときの対策

ここでは、応募者が増えない場合や応募はあるが採用には結びつかない場合の対応、募集の改善方法について解説します。

仕事内容を具体的にイメージさせる

求人募集において具体的な仕事内容の記載がないと、入社後のイメージがつきづらく、応募が集まりにくくなるでしょう。媒体によっては掲載文字数に制限がある場合もありますが、仕事内容については可能な限り細かく記載することが大切です。以下に記載例を紹介します。

業務内容の記載例

当社は東京・大阪に拠点があるスマホアプリ制作会社です。当社が企画するスマホアプリ開発の技術者を募集しています。東京・大阪のどちらかの拠点にてプログラミング言語を使って、スマホアプリを作成します。

具体的な作業の記載例

スマホアプリの仕様書や設計図を作るディレクター、音楽・キャラクター等の素材を作るデザイナーとチームを組み、プログラムを作成してスマホアプリを完成させます。アプリはiPhone・Android両方で動きますので、開発ソフトは「Visual Studio」となります。

必要スキルの記載例

・Visual Studioでのプログラミング経験1年以上

・スマホアプリ開発経験2年以上

・基本情報技術者資格取得

雇用条件を見直す

求人募集を行っている企業は多数あります。そうしたなかで求職者からの応募を集めるために雇用条件は重要な要素となります。

求職者は給与・賞与、各種手当、勤務条件、福利厚生などを比較検討して募集条件がよい企業から応募をすることが想定されます。他社の雇用条件などと比較しながら条件を決定していくとよいでしょう。給与や休日などの労働条件が極端に低い場合は、業界水準並みに向上させる努力が必要かもしれません。

魅力的なタイトルをつける

求人募集を掲載する際には、求職者の目に留まるようなタイトルをつけることも大切です。魅力的なタイトルをつけるポイントは、下記のようなものがあります。

1.採用したいターゲット(人物像)を明確にする
2.自社の魅力・強みを明確にする
3.求職者のニーズを考える
4.求人募集へ至る背景と目的をまとめる

限られた文字数にすべての項目を組み込むのは不可能ですが、タイトルによって求職者への訴求に差がでる場合もあります。魅力的なタイトルになるよう工夫してみましょう。

応募者数を増やす以外の対応

確実に採用するためには、応募者数を増やすこと以外にも、応募者からの応募辞退や内定者からの内定辞退を防止する対応も必要です。ここでは応募者数を増やす以外の対応について解説します。

応募の辞退を防止する対策

応募者が面接時の対応を悪く感じた場合、面接後に応募を辞退することがあります。こうした事態を防止するためには以下のような対応を行うことが効果的です。

・面接官が面接に来た応募者に挨拶し応募に対する感謝を伝える
・面接官が応募者に自社の魅力を分かりやすく伝える
・面接官が応募者からの質問に対して丁寧に答える

内定の辞退を防止する対策

内定者が入社を不安に感じることで、企業の内定決定後に内定を辞退することがあります。こうした事態を防止するために以下のような対応を行うとよいでしょう。

・内定決定後すぐに内定通知を行う
・内定者に対して入社までのスケジュールや手続きを丁寧に説明する
・入社するまでの間、内定者に対してこまめにコミュニケーションを取る
・入社前に研修や社内見学会、親睦会などの内定者の入社動機を高めるための取り組みを行う

今回は、求人募集しても応募が来ない、採用ができない原因と対策について解説しました。求人媒体の情報と採用ターゲットの属性を理解しながら、最適な採用活動を行うことを心がけましょう。また自社での対応以外にも、採用活動のプロに依頼してもよいでしょう。リクルートエージェントでは、採用活動に関わるサポートを提供しています。導入をご検討の際はご相談ください。

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*厚生労働省「人材サービス総合サイト」における無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2021年度実績)2022年6月時点
**登録者数:約135万4,000名(2021年度実績:2021年4月1日~2022年3月31日の間に申し込みをいただいたサービス登録者数)