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その人に可能性がある選択肢の「情報格差」をなくし、「納得解」に辿り着けるように。

平川 貴章
コンサルタント
エージェント事業本部 ハイキャリア統括部
ハイキャリア・グローバルコンサルティング1部

【プロフィール】
新卒でメガバンクに入行。法人営業部にて中小企業~大企業向けの営業を経験した後、コーポレートアドバイザリー本部にてオリジネーションを中心としたM&A業務に従事。
2018年、リクルート(旧:リクルートキャリア)に転職。戦略系コンサルファーム出身者や金融・FinTech業界における経営企画領域の転職支援・採用支援に従事している。

「答えありき」で対応しない。志向・価値観を起点に選択肢を考える

私がメインで担当している若手コンサルタントの皆さんは、ポテンシャルが高いので転職先の選択肢が幅広い一方、「やりたいことがわからない」「選択するために何を考えればいいかわからない」という方が多いのが特徴です。
「いずれは事業会社へ」と漠然と考えていらっしゃいますが、規模や成長ステージによって働き方や裁量権は大きく変わります。優秀な方々でも、「転職」という未経験の活動においては分からないことが多く、見落としてしまうこともあるものです。

そんな方々に対し、私が心がけているのは、「答えありき」の対応はしない、ということです。「この業界・この企業に行ったほうがいい」とは言わず、その方自身の課題・志向・価値観を起点とします。
そして、「志向にマッチする選択肢を提示」→「それぞれの選択肢を選んだ場合のメリット・デメリット」→「その先に広がるキャリア」といった流れで整理。選択肢によって「情報格差」が生じないように注意しながら、自分に合うものを絞り込んでいけるようにサポートします。フレームワークに慣れている方々ですから、「考えるためのフレームを提供する」ことを心がけています。

「何がやりたいかわからない」という方には、学生時代や新卒の就活など、過去にさかのぼって経験をお聴きします。当時の感情や意思決定のポイントなどを伺いながら、その方の背景を探っていくと、その方が大切にしているものが見えてきます。それが、次の転職先を選ぶ軸になり得ます。
ある30代前半のコンサルの方は、過去の経験を一緒に振り返った結果、「学生時代に海外留学をしていたとき、教育格差について強い課題感を抱いた」という記憶がよみがえりました。そして、「次のキャリアでは教育に貢献したい」という思いを軸に転職活動を行い、教育系ベンチャーに転職されました。
その方が大切にしている価値観を共有してこそ、適切な選択肢をご提供できると考えています。

金融業界の知見・経験を活かし、フィンテック企業への転職も支援

私は以前メガバンクに勤務していたため、金融業界の企画系職種の方々の転職も支援しています。同時に、そうした方々の転職先の選択肢として有望な「FinTech(フィンテック)企業」ともコミュニケーションをとっています。
フィンテック企業といっても、すでに顧客・会員基盤を持つ大手通信・ネット企業などと、先進技術で勝負するスタートアップ企業では、求める人材像も働き方も異なります。ここでも、ご本人の経験が活かせて、志向にマッチする選択肢を提供しています。

フィンテック企業との対話を通じて各社の課題やビジョンをつかんでいるため、ときには求人が顕在化していない企業に求職者の方をご紹介することもあります。
ある大手証券会社を早期退職した50代の方にお会いして経歴をお聴きしたところ、あるフィンテックベンチャー・X社が思い浮かびました。「X社では今後サービス向上が重要課題という話をしていた。この方ならサービス責任者を担えるのでは」と考え、ご本人の承諾を得た上でX社に提案。X社は求人を表向きに募集していなかったのですが、新しいポジションを設け、その方をお迎えしたのです。

金融業界の知見・経験を活かしてご相談に応じられるのは、私が提供できる価値の一つ。金融業界の方々が抱いている課題や不満を理解し、共感することができます。
そして、実際に金融業界を飛び出して異業界に転職したからこそ、金融機関にいた頃には気付けなかったことにも気付けました。だから「こんな考え方もあるのでは」と、金融業界の方々にとって新たな発見となるような観点もお話しするようにしています。

目指すのは「納得解」。だから、可能性がある選択肢はすべて提供したい

私が最初の就職でメガバンクを選んだ理由。それは「ソリューション提供」を仕事にしたかったからでした。
学生時代、テニススクールでインストラクターのアルバイトをしていたとき、「上達したい」「とにかく楽しみたい」など、一人ひとりのニーズに合わせて対応し、喜んでいただけることにやりがいを感じたのです。銀行であれば、企業の経営課題に対し、ファイナンスの領域を超えてソリューションを提供できると考えたのです。

転職エージェントに転職した理由は、より本質的なソリューション提供を追求したいと考えたこと、そして「キャリア支援」への興味を強めたからです。
銀行に入行後1年目から8年目まで、私は「リクルーター」を務めていました。当然、「優秀な学生に入行してもらう」というミッションを与えられていたわけですが、学生さんと対話していて「この人は優秀だけど銀行よりもっとふさわしい選択肢がある」と思えば、正直にそう話していました。

学生さんたちが私と話すことで考えが整理でき、自信を持ってキャリアを選択していく姿を見るうちに、「キャリア支援を仕事にしたい」という想いが強くなり、リクルート(旧:リクルートキャリア)に転職したのです。

転職後すぐ、強い責任を感じる相談案件に遭遇しました。40代で初めての転職、東京から故郷・九州へのUターン。もし失敗したら、すぐに「次」というわけにいかず、ご家族全員の生活に大きな影響を与える転職です。
だからこそ、採用がゴールではなく、入社後に活躍できる会社を選択できなければならない、と…。このときから、私の中に「なるべく多くの選択肢を提供する」スタンスが築かれました。

本当は10個ある選択肢のうち2個しか情報を提供しなければ、納得感を得られないかもしれない。だから、10個すべての選択肢と、それぞれの特徴を伝えることで、最終的に選択した道に対し、より高い納得感を持てるように、と思ったのです。

結果、その方はUターン転職を実現。入社後、生き生きと働いていることを報告していただきました。
この転職支援経験を通じ、私は「納得解」に辿り着く重要性を実感しました。今もこれからも、求職者の皆さんの「納得解」を一緒に探っていきたいと思います。

頼れるコンサルタントが、あなたの転職活動に寄り添います。何でもお気軽に相談ください。
※お申込み時にキャリアコンサルタントの指定はできません。予めご了承ください。