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転職の目的を明らかにする方法【転職で実現したいこと】

転職 目的

転職活動を始めるにあたり重要なのは、「転職の目的」を明確化することです。転職の目的が明らかになっていると、求人の探し方や転職先企業の選び方が変わり、後悔の少ない選択をすることができるでしょう。そこで、転職の目的の考え方や注意点、メリットなどについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏がアドバイスします。

転職の目的の考え方

「転職の目的」とは、転職で実現したいことを指します。転職の目的の基本的な考え方を解説します。

転職で実現したいことを考える

転職活動を始める際は、転職の目的である「入社後に実現したいこと」を考えましょう。転職の目的を明らかにしないまま転職活動を進めると、企業を選ぶ判断軸が明確でないため、迷いが生じたり自分の選択を後悔したりする可能性があります。適切な選択をして納得度の高い転職をするために、「○○領域の経験・スキルを身につける」「○○職にキャリアチェンジし、△△ができるようになる」など、転職で何を実現したいのかを明らかにしましょう。

不満をポジティブに言い換える

「給料が安い」「残業が多い」など、不満解消のために転職を検討する方は少なくありません。もちろん、不満がきっかけで転職を検討するのは問題ありませんが、不満解消のみが転職の目的になってしまうと、その背景にあるこだわりに気づかずに入社企業を決めてしまう可能性があります。例えば「給料が安い」という不満は、給料が上がれば満足というわけではなく、「成果を認めてもらいたい」「評価制度が明確な職場で働きたい」という思いの表れかもしれません。

不満解消のために転職する場合は、なぜ不満に感じるのかを深く掘り下げて、ポジティブに言い換えてみましょう。不満の裏側にある仕事や環境へのこだわりを探ることが大切です。

転職の目的を決める際の注意点

転職の目的を設定する際は、いくつかの注意点があります。自分にマッチする職場を見極めるために、気をつけておきたいことを確認しましょう。

転職自体を目的化しない

たとえば、「早く転職をしたい」「今の会社を辞めたい」など、「転職すること」自体が目的になってしまうと、適切な企業選びができなくなるかもしれません。入社後、想定していた職場や仕事内容ではなく、意図しない転職を繰り返す可能性もあります。転職することを目的にせず、自分の気持ちを振り返って、転職でどのようなことを実現したいのかを考えましょう。

転職の目的=退職理由ではない

「人間関係が悪化した」「納得できる評価を得られなかった」「やりがいを感じられない」など、退職しようと考えたきっかけは様々ですが、退職理由は転職の目的ではありません。退職理由はきっかけに過ぎないので、転職の目的はこれから実現したいことを設定するようにしましょう。

目的が複数ある場合は優先順位をつける

全ての希望を叶える職場は多くはありません。また、条件の良い求人には応募が集中するため、選考通過の難易度が上がることもあるでしょう。転職実現の可能性を高めるために、「年収を上げたい」「キャリアチェンジしたい」「成長企業で働きたい」など、転職で実現したいことが複数ある場合は、目的に優先順位をつけましょう。

転職の目的を明らかにするメリット

転職の目的を明らかにすることは、転職活動やキャリア形成に有効に働きます。代表的なメリットを4つご紹介します。

転職活動をスムーズに進められる

転職の目的を決めないまま転職活動を始めてしまうと、判断軸がないため行き当たりばったりになり、求人探しや企業選びに時間がかかります。場合によっては、振り出しに戻ってしまうこともあるでしょう。すぐに転職活動を進めたいと考える方もいるかもしれませんが、最初に目的を考える時間を持つことは、その後の転職活動をスムーズに進める上で重要です。

転職活動時の判断がしやすくなる

応募する求人の選定、転職活動中の条件交渉、内定を承諾する企業選びなど、転職活動には多くの判断が伴います。転職の目的を設定していないと、年収や福利厚生など条件の良さやその場の感情に流されてしまい、マッチしていない企業に決めてしまう可能性もあります。的確な判断をしやすくなるのが、転職の目的を決めるメリットのひとつです。

面接の回答に一貫性を保てる

面接では、採用担当者から様々な質問をされます。転職の目的を明らかにしておくと、志望動機や自己PRなどの質問があっても、回答に一貫性を保つことができるでしょう。また、回答の説得力が高まるというメリットもあります。

キャリア形成の指標にできる

転職の目的は、転職先が見つかったら「達成」というわけではありません。転職活動を始めるにあたり目的を設定しておくと、入社後も定期的に振り返る指標になり、中長期的なキャリア形成の役に立つでしょう。

転職の目的がない場合は?

転職の目的が見つからない場合はどうしたらいいのでしょうか。転職の目的がない場合の対応方法を2つご紹介します。

自己分析を行う

転職活動をする前にキャリアの棚卸しを行い、自己分析をするという方法があります。これまでのキャリアを振り返って、取り組んだ業務と成果を書き出していきましょう。過去の経験に加えて、やりがいを感じた仕事や褒められたことなども洗い出すと、自分の強みや得意分野が明らかになります。

自分の強みや得意分野が明らかになったら、現在の仕事がマッチしているかを考えてみましょう。もし、自身の強みや得意分野が現職にマッチしているのであれば、転職せずに「現職に残る」という選択肢を検討してもいいのかもしれません。逆に、強みや得意分野がマッチせず、ギャップを感じているのであれば、どのような仕事・環境であればマッチするのかを考えてみましょう。

転職活動をしてみる

転職活動を始めた人は、必ず転職しなければならないわけではありません。転職活動の結果、自分が置かれている環境や待遇を客観的に把握し、現職に残るという選択をするケースもあるものです。また、転職活動を進めることで顕在化していなかった自分の希望に気づいたり、求人に応募して企業の話を聞くことで、やりたいことが見つかったりする可能性もあります。転職の目的が浮かばない状態で転職するか迷っている場合は、転職活動で情報収集を行い、キャリアの方向性を明らかにするという方法もあるでしょう。

転職の目的に迷ったら転職エージェントに相談を

「転職の目的が分からない」「転職するか迷っている」という方は、転職エージェントに相談してみるという選択肢があります。転職エージェントは豊富な転職支援実績があるため、カウンセリングを通じて転職の目的や希望条件などを整理することができます。また、経験・スキルや強みにマッチする求人の紹介や応募書類の添削、面接対策など、転職活動のサポートを受けられるので、初めての転職活動でも安心して進められるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。