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転職活動の期間はどれくらいかかる? 転職のスケジュールと早めに終わらせるコツ

転職活動 期間

転職したい気持ちはあるけれど、どのくらいの期間がかかるのか、いつから転職活動をはじめたらよいのかが分からないために、なかなか踏み切れない人もいるのではないでしょうか。そこで、転職にかかる期間のおおまかな目安や、スケジュールの立て方について、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が解説します。

転職活動にかかる期間の目安は3カ月

転職活動をスタートしてから転職先の企業に入社するまでにかかる期間は、在職中か退職後かどうかや、退職交渉・業務の引き継ぎの状況など、ケースによって幅が生じます。一般的には、3カ月程度かかっている人が多く、リクルートエージェントに登録して転職先が決まった転職者のデータでも、登録から90日以内に転職先が決まった人が52.7%で最多となっています。

転職活動スケジュールの例

出典: 「転職者の転職活動期間」(株式会社リクルート)

転職活動期間に影響する要因は?

転職活動期間を左右する大きな要因は、在職中か否かという点です。仕事を続けながらだと長くかかる傾向があり、辞めてからだと選考に注力できて短期間となる傾向があります。

例えば、在職中の転職活動では、4カ月というケースがありました。仕事の合間を縫って面接の日程を調整したので、面接から内定まで1カ月半ほどかかり、内定後も有給休暇の消化や引き継ぎなどで退職までに2カ月以上を要しました。

退職後の転職活動では、1カ月というケースもありました。数日で一気に求人選びと応募を進め、面接も3週間程度で終了。内定承諾後はすぐに入社して働くことになりました。

転職活動の流れとスケジュール

転職活動の流れと、各段階でどのような作業を行うのか、その内容およびおおまかな期間の目安を説明します。

事前準備・応募(約2週間)
転職理由の整理や自己分析などの事前準備を踏まえて応募する企業を選び、実際に応募する段階です。およそ2週間を見込んでおくのが目安となります。

 

事前準備

何のために転職するのか、転職によってどのようなことを成し遂げたいのかという「転職理由」を整理します。さらに、これまでの経験を振り返って整理し、自分の強みや仕事で大切にしていることなどを洗い出す「自己分析」を行ったうえで、履歴書や職務経歴書などの書類を作成します。

応募

転職理由に合致した求人を探して、応募する企業を検討します。次いで、応募を検討する企業についての企業研究なども行ったうえで、志望する求人に応募します。履歴書や職務経歴書、応募先企業から指定された書類などを提出します。

面接(約1カ月)

書類選考に通過したら、応募先企業と面接日時を調整して決定し、面接を受けます。およその目安として1カ月程度を見込んでおきましょう。面接は、人事や現場担当、役員といった面接担当者と行います。

内定(1週間)

応募先企業から内定の連絡を受け取ったら、労働条件を確認したうえで内定を承諾するかどうかを判断します。約1週間が目安ですが、複数の企業の選考結果を待つ場合、かかる期間はその兼ね合いや応募先企業への回答期限次第となるでしょう。

退職・引き継ぎ(約1カ月)

現職の上長に退職の意思を報告して、現職の職場との退職交渉や退職願の提出、業務の引き継ぎなどを行います。「退職する場合は2週間前までに通知すること」など、退職を申し出る期間が就業規則などに比較的短く定められている場合も、業務の引き継ぎや有給消化、退職手続きの時間を考慮すると、希望日の1カ月前までをめどに退職の意思を伝えることが望ましいでしょう。

転職活動をスムーズに進めたいときのポイント

転職活動をスムーズに進めるために、各段階において押さえておきたいポイントについて、それぞれ紹介します。

転職理由の整理・自己分析

「何のために転職するのか」「転職によって何を成し遂げたいのか」を整理することで、転職先に求めるものが明確になり、応募する求人選びの方向性が定まります。自己分析では、キャリアを棚卸ししながら、これまでにやりがいを感じたことや評価された
ことを振り返り、その理由を深掘りすると、転職活動でアピールできる強みや得意分野が明らかになるでしょう。キャリアの棚卸しによって、応募書類に記載する職務経歴を一覧化することもできます。

応募書類の作成

自己分析によって明らかになった強みを自己PRや志望動機などに活かす方向で、応募先企業に提出する履歴書や職務経歴書などを作成します。提出する書類は、企業が指定したものを用意しましょう。その際、志望する職種や業務に活かせそうなアピールポイントを選び、自分らしく簡潔な表現で採用担当者に伝わるように工夫することも大切です。職務経歴書には、キャリアの棚卸しのプロセスで作成したリストが利用できるでしょう。

応募

求人サイトなどを見て自分で求人を探したり、転職エージェントに登録したりして、希望に合った求人に応募しましょう。応募する職種、勤務地や年収などの希望をまとめ、優先順位を決めておくとスムーズに探しやすくなります。また、1社に応募して、その選考結果次第でもう1社に応募すると、転職活動が長期化してしまう可能性があるため、応募する時期は、できるだけ揃えた方がよいでしょう。同時期に応募することで、内定時期を揃えやすいため、入社する企業を比較検討して選ぶことも可能になるかもしれません。

面接

中途採用では、一般的に面接は1~3回程度行われます。特に尋ねられることが多い「自己PR」「転職理由」「志望動機」などについては、事前に準備して、練習しておきましょう。働きながら転職活動を行う場合は、面接を受けられるタイミングが限られるうえ、多忙な面接担当者の予定とうまく合うとは限りません。業務を調整するなど、なるべく候補日を増やして、「今月は、水曜日から金曜日であれば16時開始以降で調整可能です」といった具合に、可能な範囲で複数、かつ幅広い日程を提示するような対応も検討するとよいでしょう。

内定・退職

現在の職場との退職交渉や業務の引き継ぎなどに予想以上の時間がかかるケースも少なくありません。就業規則の退職規定に定められている退職願の提出期限をあらかじめ確認しておきましょう。企業によっては、提出期限が2カ月以上前になる場合もあるので、内定を承諾したら、速やかに退職の意思を伝えましょう。引き継ぎ内容は、転職活動をはじめる前や転職活動中から徐々に準備を進めておくとスムーズです。業務内容を文書にまとめ、必要な資料とともにファイルに収めておくなど、後任者に分かりやすく整理しておきましょう。

転職活動は働きながらと辞めてから、どちらがスムーズ?

働きながら転職活動する場合と、辞めてから活動する場合、それぞれにメリットとデメリットがあります。双方を理解したうえで、自分にはどちらが向いているのかを考え、判断しましょう。

働きながら転職活動する場合のメリット・デメリット

在職中に転職活動を進めるメリットは、収入が途切れるという経済的な心配がなく、余裕をもって転職活動を進められることです。家族がいる場合は、家族に経済的な不安や負担をかけることも少ないでしょう。

職務経歴の空白期間(ブランク)が生まれにくい点もメリットに挙げられます。ブランクがあることで、「転職活動しても転職先が決まらなかったのではないか」「就業意欲が高くないのではないか」といった印象や疑問を抱かれ、選考に影響が出る可能性があるからです。

一方、デメリットとしては、仕事と転職活動の両方を同時に進めることによる身体的・精神的な負担が挙げられます。転職活動に時間を捻出しにくかったり、選考スケジュールが調整しにくかったりといった苦労もあるでしょう。

辞めてから転職活動する場合のメリット・デメリット

退職してから転職活動をはじめるメリットは、情報収集や企業研究、自己分析、応募書類の作成など、転職準備に十分に時間をかけることができる点です。加えて、選考スケジュールが調整しやすいため、面接など、企業が指定した時間に応じやすくなり、複数の企業に同時に応募した場合も進めやすくなります。急募の求人の場合、早期に入社できることが選考で考慮されることもあります。

一方、デメリットとして、ブランクが長くなると書類選考の段階でネガティブな印象を持たれる可能性が挙げられます。また、収入が途絶えてしまうため、転職活動が長引くと焦りが募り、目的と異なる転職をして後悔するケースもあるようです。

転職活動をスムーズに進めるために転職エージェントの利用も検討を

求人を探す際には、求人サイトなどに加えて、転職支援サービスを活用するのも一案です。キャリアの棚卸しや強み探し、応募書類の作成や面接対策など各段階においてキャリアアドバイザーからの助言が受けられるうえ、転職理由に合致した求人に出合いやすくなることも期待できるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2019年02月06日 記事更新日:2024年10月08日

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