業務に関する知識や能力を有しているか、また、社風に合うかを確認するために採用企業が設ける「試用期間」。本採用するかどうかの判断を行う、いわば「お試し期間」ですが、その間に退職した場合も職歴になるか、悩む方もいるでしょう。
実際は、たとえ短い期間であっても、試用期間も職歴の一つととらえるのが一般的です。ここでは、試用期間中でも職歴となる理由と、履歴書への記載方法を紹介しています。
試用期間中の退職も、必ず履歴書に記載を
試用期間であっても、雇用契約は結ばれます。そのため、試用期間中に退職した場合でも、履歴書には職歴として明記するのが一般的です。何らかの理由で、会社側から解雇された場合も同様です。
記載していないと試用期間が空白期間となってしまい、面接の際に指摘される可能性が高くなります。もし止むを得ない事情などで退職した場合には、その理由を添えることをおすすめします。
試用期間中の退職理由を履歴書に記載するには?
試用期間中に退職した場合でも、職歴欄には「一身上の都合により」といった一般的な表記で問題はありません。「試用期間中に退職」などと、あえて書かなくても問題ありませんが、正当な理由から退職したのであれば、その旨を補足説明することをおすすめします。記載する場所は、履歴書の職歴欄や備考欄、職務経歴書で説明するのがよいでしょう。
退職理由の補足説明例
■条件や環境が説明と違った場合
正社員雇用で入社したら、実際は1年間の契約社員でした。雇用形態は1年後に改めて協議とのことでしたので、家族もいるため会社にその旨を伝え、退職しました。
■家庭の事情が急変した場合
試用期間中に、家族の介護が必要となったため、やむを得ず退職するに至りました。
■仕事が不規則で体調を崩した場合
勤務シフトが、事前の説明よりも不規則かつ時間外労働も多く、慣れない環境のなか体調を崩し退職しました。現在は体調も回復し、医師からも普通に勤務が可能であると診断されています。