メールアドレス記入欄のない履歴書を使用する場合でも、メールアドレスを書いたほうが良いのか迷うこともあるでしょう。もしアドレスがあれば連絡先欄に記入することがおすすめです。
ここでは記入する場合はどのようなことに気を付けるべきかについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏にお伺いしました。
履歴書にメールアドレス欄がある場合の書き方
履歴書にメールアドレス欄がある場合は、指定の欄に記入しましょう。メールアドレス欄がない場合は、住所欄の下に設けられていることの多い連絡先欄に記入する方法があります。
【例】
連絡先 〒
メールアドレス:riku-toro_0501@XXXX.com
現在では、企業からの連絡はメールで行われることが主流になっているため、重要な連絡手段の一つです。使用するメールアドレスはGmailやYahoo!メールなどのフリーメールでも問題ありません。
アドレスは見やすく、ミスのないように丁寧に記載しましょう。アドレスに使用されている記号(@やドット、アンダーバーなど)も、はっきりと区別できるように記載します。
メールアドレスを記入する時、こんな点に注意を
以下のような場合は転職活動用のメールアドレスを新たに用意する、メールアドレスを変更するなどをおすすめします。
在籍企業のメールアドレスしかない
在籍中の場合、勤務先のメールアドレスを使わないようにしましょう。
勤務先のメールアドレスしかない場合は新たにメールアドレスを作成します。基本的に勤務先のメールアドレスは業務利用に限られており、また、メールの送受信記録を残している企業もあります。発覚した場合、私用で会社のメールアドレスを使用した、ということになってしまいます。
ビジネスに不適切なメールアドレスを使用している
奇抜な文言やプライベート(趣味や嗜好など)を連想させる文言が入ったメールアドレスは、ビジネスシーンにふさわしくないといえます。こうしたメールアドレスしか持っていない場合は、メールアドレスを変更するか、新たにメールアドレスを作成することをおすすめします。
携帯のキャリア用アドレス
携帯電話におけるキャリアメール用アドレスは、設定によってはPCメールが受信拒否されることもあるので注意しましょう。また、容量制限により添付ファイルの送受信ができずエラーが生じることもあります。書類のやりとり等ができない可能性があることを考慮しましょう。
混同しやすい文字はフリガナを振るなどし、正しいアドレスを伝える
ローマ字の「O(オー)」と数字の「0(ゼロ)」のように見分けにくい文字は、打ち間違いにつながる可能性があります。もし使用している場合はフリガナを併記する、混同しやすい文字を多用している場合は転職活動用に新たなメールアドレスを作成するなどを検討することをおすすめします。
【混同する可能性のある文字の例】
数字「0(ゼロ)」 英語大文字「O(オー)」
数字「1(イチ)」 英語小文字「l(エル)」
数字「2(ニ)」 英語大文字「L(エル)」、「Z(ゼット)」
数字「5(ゴ)」 英語「S」
数字「6(ロク)」 英語小文字「b(ビー)」
数字「6(ロク)」 英語大文字「G(ジー)」
数字「8(ハチ)」 英語大文字「B(ビー)」
数字「9(キュウ)」 英語小文字の「q(キュー)」
英語の「V」と「U」
履歴書にメールアドレスを記入したほうがいい理由
履歴書にメールアドレス欄がなくても連絡先欄に記入したほうがいい理由を3つ紹介します。
日程調整などがしやすい
履歴書にメールアドレスを記載しておくと、企業からの連絡や日程調整がメールでできるため、スムーズに行えるでしょう。メールであれば、応募者と企業の双方が都合の良い日時を確認しながら、調整を進められます。
また、メールなら時間を選ばずにやり取りができるため、応募者側も在職中であれば仕事の休憩時間などに対応しやすいというメリットがあるでしょう。円滑なコミュニケーションのために、履歴書にメールアドレスを記載することはおすすめです。
情報を履歴に残せる
メールでのやり取りは送受信した内容が履歴として残るため、情報の管理がしやすくなります。面接日程や持ち物、選考結果など、転職活動に関する重要な情報をメールで受け取れば、いつでも内容を確認できます。
電話での連絡だとメモを取り忘れたり、聞き漏らしたりする可能性がありますが、メールなら文章で正確に記録が残ります。また、企業側も応募者とのやり取りを履歴として管理できるため、トラブル防止や情報共有に役立つでしょう。
書類やデータの受け取りがスムーズになる
企業から提出を求められる書類などは、メールで送られてくることもあります。履歴書にメールアドレスがあれば、必要書類やデータを迅速に受け取ることができます。
また、応募者から企業へ書類を提出する際も、メールを活用できるでしょう。郵送よりもメールのほうが到着が早く、書類の紛失リスクも少なくなります。円滑な書類のやり取りのためにも、履歴書にメールアドレスを記載しておくことをおすすめします。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。