【自動車業界】新型コロナウイルス禍の転職市場動向

自動車業界の新型コロナウイルス禍における求⼈・求職者の動きを、業界に精通したキャリアアドバイザーがレポートします。
「コロナウイルス禍での転職市場や業界トレンドを知りたい」「納得感のある転職活動のために、採用動向を知っておきたい」という方はぜひご一読ください。

業界・企業側の動き

企業ごとに状況が異なっている前提ではありますが、各社将来の投資事業領域である「MaaS」や「CASE」(Connected, Autonomous, Shared, Electric）の推進に関わるポジションは採用を止めない傾向が強くなっています。ただ、採用ターゲットとなるようなデジタル人材は他の業界でもニーズが高く競争率が高いため、確保できるか危機感を持つ企業も多くあります。Web面接についても、元々は導入するハードルが非常に高かったですが、新型コロナウイルス禍で採用を止めないよう、徐々に実施できるようになってきています。

2019年度までは元々、生産技術・製品開発・CASE領域などほぼ全ての領域で求人がでていましたが、採用数を減らす動きというよりは、CASE領域に集中するなど、舵を切っている動きも見られていました。この領域では競争力を上げるために今以上に採用は加熱すると考えられます。また、一部社内の生産性向上のためにIT化や業務改革をするポジションも増えています。

課題となっているのは、採用手法の進化です。従来自動車業界は人気も高く、比較的応募を集められましたが、デザインやUIUX系の経験を持つ採用難易度の高い人材を集めるといった場合には、従来の対面面接だけで魅力付けしていくのは難しい状況です。各社新しいイベントやオンラインでのコミュニケーションを増やすなど工夫を始めています。

今後、事業状況としては厳しい予想もありますが、リーマンショック時のように投資をやめるという選択をする企業は限られる可能性が高いです。状況は変化することが前提ではありますが、これはリーマンショック後の回復に非常に時間がかかったという業界の経験によるところが大きいと思われます。引き続き、動向に注視が必要です。

求職者側の動き

自動車業界での経験を活かし、ベンチャー企業やコンサルティング業界へ転職するケースも出てきています。一部では「CASE」の動きからソフトウェアへの挑戦をしたり、改めて自身のスキルを棚卸しし、異業界で新しいことも学びながら転職をするケースも見られています。素材・電池系の知識を活かし、化学業界へ転職していく動きも一部あります。また、企業の事業フェーズが実験・実行へ移行しつつあることも背景に、採用ニーズが事業開発系からITエンジニアの方へ動きつつあります。

Web面接ができるようになったことで、面接を受けやすくなっている求職者が増えています。工場や拠点が地方にあったり、移動が長距離になったりするため対面の面接が難しかった人材が、スムーズに面接を受けられている状況があります。

出所：リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析

転職活動は情報収集から

リクルートエージェントでは、自動車業界に強いキャリアアドバイザーが多数在籍しています。
最新の採用市場の動向はもちろん、キャリアの「市場価値」、同世代の転職成功事例、職務経歴書作成や面接で注意すべきポイントなど、さまざまな情報、アドバイスをご提供します。

新型コロナウイルス禍の転職活動に不安を感じている方もいらっしゃると思います。
リクルートエージェント独自の非公開求人もございますので、
情報収集に転職エージェントのサービスをご活用ください。

※お申込み時にキャリアアドバイザーの指定はできません。予めご了承ください。