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転職エージェントの賢い使い方を転職活動の流れに沿って解説

転職エージェント 使い方

転職エージェントを利用すれば、転職支援のプロ目線での応募書類添削や求人の紹介などのサポートを無料で受けられるため、しっかりと使いこなして転職活動に活かしたいと考える方も多いでしょう。
この記事では初めて転職エージェントを利用する際のポイントや登録後の流れ、サービス内容について、組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏に解説いただきました。

転職エージェントを利用した際の登録から入社までの流れは、大まかに以下のようになります。一般的に転職活動は約3ヶ月程度の時間がかかるため、入社したいと考える時期から逆算して、3ヶ月ほど前から登録しておくのがおすすめです。

以降の各章では、下記転職活動スケジュールの例に記載の6つのフェーズに「一時中断・再登録」を加えた計7つのフェーズについて、フェーズごとに転職エージェントの有効な使い方を解説します。

転職エージェント使い方

転職エージェントの使い方【登録・事前準備】

登録・事前準備の段階では、まず転職エージェントの公式サイトから利用者登録をします。サイトにもよりますが、公式サイトの申し込みフォームにアクセスすると、転職希望時期や希望勤務地、職種や年収などを入力するページが表出します。指示に従い必要事項を入力して、登録を完了させましょう。

なお、リクルートエージェントでは、登録の最後に「リクナビNEXT」「リクルートダイレクトスカウト」が提供している、企業や転職エージェントからオファーが届くスカウト機能への同時登録も選択できます。企業や転職エージェントからのオファーを受け取りたい人は、ぜひスカウト機能にも同時登録しておきましょう。

また、転職エージェントのキャリアアドバイザーとの初回面談がある場合は、履歴書・職務経歴書を用意したり、質問したいことをメモに書き留めたりしておきましょう。

複数の転職エージェントに登録する

転職エージェントを利用する際は、複数のサービスに登録することをおすすめします。その理由として、転職エージェントと一口に言っても得意とする領域や取り扱っている案件が異なるからです。複数の転職エージェントを利用することで支援の手厚さや取り扱い案件の数などを比較できるでしょう。

なお、転職エージェントには、業種・業界や登録者・利用企業の属性を限定しない「総合型」と、特定のエリアや年代、職種・業界などに特化している「特化型」の大きく2つの種類があります。特徴や取り扱っている案件が異なるため、総合型と特化型それぞれから自分に合いそうなサービスを複数選び登録してみましょう。

履歴書・職務経歴書を用意する

面談の際に応募書類を必ず用意する必要があるかは転職エージェントによって異なります。応募書類を準備する場合は、これまでの経歴を企業ごとに記載するのに加え、自分なりの工夫、どのような成果が得られたか、経験を通じたスキルや成長を記載しておくと転職エージェントに自分の経験・スキルや強みが伝わりやすいでしょう。

クリエイティブ系の職種へ転職を目指す人は、作品をまとめたポートフォリオがあるとスキルを理解してもらいやすいです。準備が間に合わなければ、面談時には実績の分かるリンク先URLや作成した画像を提出してもよいでしょう。

質問したいことをメモしておく

転職エージェントとの面談時間には限りがあるケースが多いため、質問したいことを事前にまとめてメモしておくとスムーズに面談を進められるでしょう。また、ふと思いついた心配事も、ささいなことと流さずに質問して解消しておくのがおすすめです。

面談の服装は私服でかまわない

面談の服装はスーツである必要はありません。面談ではこれまでの経験や転職にまつわる条件を確認するため、私服のほうがリラックスして話せる場合もあるでしょう。面接対策のために服装の確認をしたい場合は、面接と同様の服装でのぞむと企業から好印象を得られるアドバイスを受けられるでしょう。

オンライン・電話面談の場合は通信環境を確認しておく

オンライン・電話面談であれば、パソコンやスマートフォン、マイク付きのイヤフォン等を準備します。また面談を受けるのは自宅で問題ありませんが、通信環境が良好で周りの騒音をなるべく拾わない静かな場所を選びましょう。

転職エージェントの使い方【キャリアアドバイザーとの面談】

面談では、職種に精通した専任のキャリアアドバイザーと下記要件や項目を擦り合わせたり、強みや弱みなどを明確にしたりして転職活動の方向性を定めていきます。

  • キャリアの棚卸し
  • 転職の目的や希望条件の確認
  • 方向性の明確化

また、転職エージェントが提供するサポートやサービスについての説明を受けます。

キャリアの棚卸し

面談では、キャリアアドバイザーとともに、これまでの経験からどのようなキャリアが身についているか、客観的に強み・弱みを整理します。
「キャリアの棚卸し」によって、自分では気がつかなかった強みや可能性を発見できます。

転職の目的や希望条件の確認

キャリアの棚卸しとともに、転職で実現したいことや譲れない条件の確認を行います。
転職そのものをゴールにするのではなく、「転職で実現したい目的」を明らかにし、転職活動のゴールに設定することで、転職活動の道筋が見えてくるでしょう。

方向性の明確化

面談後の転職活動の進め方を決めます。希望の転職時期を確認し、その時期から逆算して応募から内定、内定から退職までの大まかなスケジュールを立てていきます。
また、面接にどのくらい時間を割けるのかなど、状況を考慮しながら作成します。

履歴書・職務経歴書の添削をしてもらう

担当のキャリアアドバイザーから、履歴書や職務経歴書などの応募書類の書き方について添削を受けられることがあるのも、転職エージェントを利用するメリットです。これまでの経歴を有効にアピールする方法についてアドバイスをもらえます。

サポート内容を確認する

転職エージェントから説明がありますが、求職者からもサポートの内容やスケジュールなどについて積極的に確認することをおすすめします。応募書類の添削や面接対策を希望する場合は、その旨を伝えて対応してもらいましょう。

転職エージェントの使い方【求人選び・応募】

面談の後は、キャリアアドバイザーが希望や経験・スキルにマッチする求人を紹介してくれます。
参考までに、リクルートエージェントが取り扱っている非公開求人数は約27万件(※2024年3月31日時点※求人数=採用予定人数) です。豊富な求人数の中から、これまで培った経験やスキル、個人の特性や長所を最大限に発揮できる求人や、希望に沿った求人を中心に紹介しております。

提案された求人の中で興味を惹かれる求人があれば、応募しましょう。
なお、求人の紹介を受ける際は、下記3つのポイントを意識してみてください。

  • 紹介された求人を中心に判断する
  • なるべく多くの求人に目を通し、感想を伝える
  • 求人を見極めるためにキャリアアドバイザーに相談する

紹介された求人を中心に判断する

面談で転職の方向性を擦り合わせた後、求人の紹介が始まります。目的や希望条件が明確でない場合は、紹介された求人に対する感想をヒアリングしながら調整するケースもあるので、遠慮なく感想を伝えましょう。
またキャリアアドバイザーから紹介を受けた求人に応募する方法と、転職エージェントで提供している求人データから検索して応募する方法もあります。

なるべく多くの求人に目を通し、感想を伝える

転職エージェントから紹介された求人はなるべく目を通し、全体を通じた感想を伝えましょう。求人を紹介した背景を聞くことによって、求人への納得度が高まります。
また、紹介される求人が希望と合わない場合も、感想を伝えて求人のラインナップを変えてもらいましょう。

求人を見極めるためにキャリアアドバイザーに相談する

キャリアアドバイザーは、転職市場の動向と求職者の強みを照らし合わせ、希望や経験・スキルにマッチした求人を紹介してくれます。しかし、提案された求人の中でもどの案件に応募するべきか迷う場合や応募をためらう要素がある場合は、キャリアアドバイザーに相談しましょう。
転職支援のプロに相談することで、応募への不安を払しょくし、しっかり納得した上で応募に踏み切ることができるでしょう。

転職エージェントの使い方【面接・選考】

面接・選考のフェーズでは、自分の魅力や想いをしっかりアピールできるよう、次のようなサポートを受けながら各種対策に取り組みます。

  • 応募書類の添削
  • 応募先企業に合わせた面接対策
  • 企業からの面接・選考に関するフィードバックの共有

なお面接の実施にあたっては、キャリアアドバイザーが企業との間に介在し、日程調整のサポートもしてくれます。

面接対策のサポートを受けられる

希望すれば転職エージェントに模擬面接をしてもらえます。自己PRの内容や話し方についてプロの目線からアドバイスを受けることができるでしょう。

面接の日程調整をしてもらえる

書類選考に通り面接の実施が決まったら、面接の日程を決めます。転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが企業との面接日程の調整サポートを行います。そのため、求職者は面接対策に注力できるでしょう。
なお、リクルートエージェントでは、応募した企業の選考進捗管理や次のステップに向けた意思確認の連絡なども転職活動の専用マイページで簡単に行うことができます。

企業からエージェントを通してフィードバックをしてもらえる

面接終了後には、キャリアアドバイザーから企業の採用担当者にヒアリングを行い、応募者へその内容をフィードバックしてもらえることもあります。二次面接や他の企業を受ける際に役立てることができるでしょう。

転職エージェントの使い方【内定】

内定が決まった後は、入社日や入社前のオフィス訪問の有無についても確認しておきましょう。入社に向けて不安に感じることがあれば、遠慮なくキャリアアドバイザーに相談しましょう。

内定辞退する場合も転職エージェント経由で伝える

内定を辞退する場合も転職エージェントから企業へ伝えてもらいます。
辞退の連絡は企業が指定している回答期限内であれば問題ありませんが、他の応募者への内定通知を保留しているケースもあるため、できるだけ早く伝えることをおすすめします。

条件の確認や条件交渉のアドバイスやサポート

転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが入社後の条件確認や条件交渉に向けたアドバイスをしてくれることもあります。
条件を確認したい場合や待遇面の交渉を希望する場合は、一度相談してみましょう。

転職エージェントの使い方【退職・引き継ぎ】

現職を退職する際にも、退職の切り出し方のアドバイスや退職手続きに関する対応が必要な項目のリストアップなど、状況に応じて様々なサポートを提供してくれることもあります。退職に向けて迷うことや疑問に感じることも、多くの求職者の転職を支援してきた転職エージェントであれば、的確な指示・アドバイスを提供してくれるでしょう。

現職との退職交渉のアドバイスをもらう

退職手続きが難航する場合や想定外の処遇を受けた場合は、キャリアアドバイザーにアドバイスを求めましょう。
退職を切り出す際、次のようなトラブルに遭う可能性があります。

  • 強引な引き留めに遭う
  • 有給休暇の使用を認めてもらえない
  • 退職届を受理されない
  • 離職票が届かない
  • 後任が決まらない
  • 退職金を受け取れないような扱いにされる など

キャリアアドバイザーであれば、状況やトラブルの内容に応じて「誰に相談するべきか」「どのような対応を取るべきか」など、これまでの経験から適切なアドバイスを提供してくれるでしょう。

入社までの転職サポートをしてもらう

転職エージェントによっては、内定が決まった後も内定先企業に憂いなく入社できるよう、下記項目に関するサポートなども提供してくれます。

  • 関係者への挨拶に関するアドバイス
  • 引き継ぎに関するアドバイス
  • 入社に関する手続きのリスト共有

転職エージェントのサポートは、内定した後も継続します。
万全な状態で・入社できるよう、ぜひ転職エージェントを最大限活用してください。

転職エージェントの使い方【一時中断・再登録】

転職活動中に一時的にサービスの利用を見合わせたい場合は、退会しなくてもサービスの提供を止めることができることもあります。もし、一時的にサービスの提供を止めたい場合は、キャリアアドバイザーに相談してみましょう。利用を再開すると登録情報が残っているために実績が分かり、すぐに求人のマッチングに活かせます。

もちろん一度退会しても、フォームから再度登録すれば転職エージェントをすぐに利用することが可能です。

転職エージェントを上手に活用する3つのポイント

本章では、転職エージェントを利用する時に意識したい、転職エージェントを上手に活用するための下記ポイントについて解説します。

  • レスポンスはなるべく早めに
  • 気になっていることは本音で
  • 事情が変わった時も必ず報告を

ポイント1:レスポンスはなるべく早めに

転職エージェントのメールへの返信や報告にはきちんと対応しておきましょう。特に、面接の日程調整の連絡への返信が遅かったり返信しなかったりすると、他の転職希望者の選考が進み、採用枠が埋まってしまうこともあるかもしれません。

企業もなるべく意欲の高い人を採用したいものです。求人や日程調整への反応がない、または著しく遅いと、入社意欲が低いと捉えられてしまう懸念もあります。

ポイント2:気になっていることは本音で

転職エージェントは、基本的に転職希望者の味方です。気になっていることがあるのに言い出せず、気掛かりを抱えている場合はなるべく本音を伝えましょう。
「転職を急かされたくない」「もっと頻繁に求人を紹介してほしい」「具体的なアドバイスがほしい」など、要望レベルをはっきり伝えることで、転職エージェントは要望に合わせてサポートします。

きちんと本音を伝えることで、自分に合ったサポートを受けることができるでしょう。

ポイント3:事情が変わった時も必ず報告を

退職が早まった、家族の反対を受け条件が変わった、などのスケジュールに関することや、希望条件に関することで変化があった場合は、必ず転職エージェントに報告しましょう。変化に合わせて、転職活動のプランを修正してくれるでしょう。

世代別転職エージェントの賢い使い方

ここでは、世代別に転職エージェントの賢い使い方を、下記3つの年齢層に分けて解説します。

  • 第二新卒or若手層
  • 中堅層
  • ベテラン層

世代によって、転職エージェントとの関わり方や利用のポイントは変わります。
自分の年齢に合った利用法を押さえておきましょう。

第二新卒の転職エージェントの賢い使い方

職務経験が短いため、転職エージェントを利用していいのか迷っている方もいるかもしれません。実は、転職エージェントには「第二新卒歓迎」の求人もあります。経験が短い分、ポテンシャル重視で採用する企業もあるため、選択肢が広がることもあるでしょう。

希望条件を考慮しつつ、就職活動で見落としていたことや、企業選びで見直したい観点を転職エージェントと振り返りながら、多くの可能性を検討してみてください。

20代後半〜30代の転職エージェントの賢い使い方

これまでに得た経験や知識をどのように活かし、何を実現したいのかを明確にしたほうがいいのが、この年代の転職活動のポイントです。経験を活かして仕事の幅を広げるのか、それともさらに深めるのか。裁量権の大きさやワークライフバランスなど、転職を通じてどのような働き方を実現したいのかによって、転職活動の軸が変わってきます。

20代後半から30代になると、積んできた経験の数やできることの範囲は広くなります。そのうち、特にどこを活かせばよいのかを、業界知識や採用事情に長けた転職エージェントからアドバイスを受けることで、キャリアの選択肢が整理できるでしょう。

なお、希望条件をただ挙げるのではなく、優先順位をつけて転職エージェントに伝えるのもポイントです。

40代の転職エージェントの賢い使い方

40代になると、企業から求められるキャリアの専門性が高くなります。そのため、20~30代と比べると、ぴったりとマッチした求人が少ないと感じることもあるかもしれません。ただし、求人情報から採用の背景を読み解いて、これまでの経験を活かせそうだと感じたら積極的にチャレンジすることで、求人要件に合致していなくても書類や面接を通過できることもあるでしょう。

「求人の解釈を行い、価値が提供できそうな経験を探し出す」という工程に、多くの転職事例を見てきた転職エージェントの力を借りることで、選択肢をさらに広げることができるかもしれません。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2022年03月03日
記事更新日:2023年05月24日
記事更新日:2023年12月11日
記事更新日:2025年01月31日 リクルートエージェント編集部

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