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人材紹介の仕事内容と、人材紹介の仕事に転職する方法

コンサルタント

キャリアアドバイザーや採用支援など、「人材に関連した仕事に就きたい」と考える方も多いようです。そこで、人材紹介会社に在籍していた経験をお持ちの人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏に、業界の特徴や仕事内容などを伺いました。

人材紹介会社とは?業界の特徴や事業内容

人材紹介の仕事を理解するために、まず人材紹介の業界の特徴や、人材紹介事業の具体的な内容についてご紹介します。

人材紹介業界の特徴

人材紹介という仕事は歴史が古く江戸時代に遡ると言われていますが、労働者保護の観点から民間の職業紹介は厳しく規制されていました。しかし、1999年に職業安定法が大幅に改正され、原則として禁止されていた有料職業紹介が、一部の職種を除いて自由化されました。その結果、1999年から人材紹介業界は大きく成長し、現在に至ります。

こうした背景から、人材紹介業界の大きな特徴は、製造業や金融業などの業界と比べると、現在のような業界の形になってから20年ほどしか経過していない“新しい業界”と言えるでしょう。そのため、「この道40年」などの大ベテランのいない、異業界からの転職者も多い業界です。

人材紹介事業とは

人材紹介会社は、人材紹介事業を中心に行いますが、採用代行や採用支援に関するコンサルティングを行う企業も増えています。人材紹介に関する事業を大きく3つに分けてご紹介します。

人材紹介

人材紹介事業は、人材を採用したい企業と仕事を探している求職者の間に立って、求人の紹介や転職活動のサポートなどの転職支援サービスを提供します。求職者に対しては無料で転職支援サービスを提供し、転職が成功したら、採用企業から報酬を受け取るビジネスモデル。求職者向けに転職活動のサポートをするのがキャリアアドバイザー、企業向けに採用支援を行うのがリクルーティングアドバイザーと呼ばれています。

採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)

採用業務は、採用計画を立てて採用する人材の条件を設定し、計画に従って転職サイトへの掲載や転職エージェントへの依頼を行い、応募が来たら書類を選考し、選考通過した求職者には面接官との日程調整を行い…と、業務内容が多く人手を要します。そのため、業務の一部を社外にアウトソーシングする企業が増えています。代行する内容は様々で、転職サービスへの求人の掲載や、利用者に対するスカウトメールなど、様々な手段で応募者を集める“母集団形成”から、書類・面接の選考、代行会社によっては入社後の研修まで行うケースもあります。

採用支援(採用コンサルティング)

新卒・中途採用の採用課題を解決するために、コンサルティングを行うのが採用支援事業です。企業によって対応領域は異なりますが、採用業務の上流工程である、採用計画の策定、採用要件の定義、各種採用手法の企画立案、採用体制の構築・運用、選考方法の決定などを行うケースが多いようです。内定から入社までの期間が長い新卒採用では、内定者や入社後のフォローを行うこともあります。
なお、採用支援のコンサルティングと共に、採用業務を代行している企業もあります。

人材紹介会社の仕事内容

人材紹介会社特有の職種の仕事内容を解説します。

キャリアアドバイザー

キャリアカウンセラーとも呼ばれ、求職者に対して転職活動のサポートを行う仕事です。転職支援サービスを申し込んだ求職者に対して、経験・スキルや希望条件などをヒアリングし、マッチする求人を紹介します。「転職の方向性が定まっていない」「強みが分からない」という求職者に対して、キャリアの棚卸しを手伝うこともあります。選考が進んだら、面接の日程調整や条件交渉、退職交渉のアドバイスなどを行い、求職者を転職成功に導きます。

リクルーティングアドバイザー

求職者の転職活動のサポートを行うのがキャリアアドバイザーであるのに対し、リクルーティングアドバイザーは企業の採用活動をサポートする役割を担います。採用を検討している企業にヒアリングを行い、求める人物像や必要となる経験・スキル、雇用条件などを確認し、求人票を作成します。キャリアアドバイザーに対して、担当企業の魅力や特徴、採用条件などを共有し、マッチングの精度を高めています。なお、在籍する企業によっては、キャリアアドバイザーを兼務することもあります。

採用代行担当者

企業の人事・採用担当者の業務の一部を代行する仕事です。業務内容は企業の人事採用担当者と同様に、転職サイトや転職エージェントなどに掲載している求人の運用管理や、応募者への対応、応募書類の選考、面接の日程調整や選考など、様々な採用業務を担います。客先に常駐して採用活動を行うこともあります。代行企業によって扱う案件や強みが異なるため、応募者獲得を中心に行うケースもあれば、書類選考と面接の日程調整を中心に行うケースなど様々です。

採用コンサルタント

採用に関する企業の課題を解決するため、調査分析や戦略立案、採用手法への提案などを行います。また、採用に携わる人事担当者の教育研修や、面接指導、内定者のフォローへのアドバイスなど、コンサルティング企業によって扱う案件や強みが異なります。コンサルティングと共に、実際の採用活動まで代行する企業もあります。

人材紹介の仕事に転職する方法

未経験から人材紹介の仕事に転職する場合は、どのような強みを活かせば良いのでしょうか。ポイントを解説します。

営業・コミュニケーションスキルを活かす

採用業務とは、求める人物像や経験・スキルに合致した人材に対して、自社の魅力や特徴、仕事内容や待遇をアピールして、入社や定着を図る活動です。これは、自社の製品の魅力や特徴をアピールし、顧客からの受注を獲得し、長く使ってもらうといった営業活動によく似ています。キャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーも、求職者や採用企業に対して、魅力や特徴をアピールしてマッチングを図っているため、営業スキルやコミュニケーションスキルが求められます。これまでに営業や販売などの対人業務を行っていた場合は、人材紹介の仕事でも営業・コミュニケーションスキルを活かすことができるでしょう。

特定の業界・職種知識を活かす

人材紹介会社は、様々な業界・職種の転職支援を行います。特定の業界や職種の経験があれば、業界・職種ならではの構造や事情を理解しているため、求職者の気持ちに寄り添って、より専門的なアドバイスを提供することができます。特定の業界や職種に特化、または専門チームを持っている転職エージェントは、業界・職種出身者をキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーとして採用する傾向があるため、人材紹介の仕事は未経験だとしても、経験業界・職種を活かせるポジションであれば採用の可能性は高まるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

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