あなたのファースト・インプレッションを左右する履歴書写真。好印象をもたらす写真にするためには、どんな点に気を付けたらいいのでしょうか。
服装や髪型のマナーは?どうやって撮れば上手に撮れる?やっぱり写真館で撮るべき?
そんな疑問にプロのフォトグラファーが答えます。また撮影時に押さえておきたいポイントについても解説します。
履歴書写真の基礎知識
原則3ヶ月以内に撮影したものを履歴書に使用する
履歴書写真の目的は、本人かどうかを確認するためのものです。かなり以前に撮った写真だと、実際のイメージとかけ離れてしまう可能性もあるので、3ヶ月以内に撮影した写真を使うことをおすすめします。ただし、直近に撮影した写真でも、現在と比べ髪型などが大きく変わっていては、本人確認の意味がなくなってしまいますので、気をつけましょう。
サイズはタテ4㎝×ヨコ3㎝
一般的な履歴書写真のサイズです。適度に余白をとり、人物は中央に収まるようにします。
背景色は白、グレー、ブルーに
この三色が基本ですが、おすすめの背景色は白。背景が明るいと顔色がクリアになりますし、服装や表情が映えます。グレーは落ち着いた雰囲気ですが、若干重々しさにつながることも。ブルーはさわやかですが、免許証写真のような印象になる可能性もあります。
写真の裏に記名を
履歴書に糊等でしっかり貼付しますが、剥がれてしまったときのために写真の裏には記名をしておくことをおすすめします。
撮影時の服装・髪型・メイクのポイント
男性編
服装のポイント
基本の服装は濃色のスーツ+白シャツです。季節に関係なくジャケットを着用しましょう。ネクタイは業界や職種、企業により不要ということもあるので(私服の場合など)、応募先により判断することをおすすめします。
淡色のスーツは背景とのメリハリがなくなるので避けた方が無難です。ネクタイを着用する場合は派手過ぎないシンプルなデザインを選ぶと良いでしょう。シワやヨレがないか、左右均等に着用しているか、ネクタイが曲がっていないかをチェックして撮影に臨みます。
髪型のポイント
髪型は額を出したほうが聡明な印象になります。ビジネスシーンで好感を持たれるのは、ややタイトでツヤのあるスタイル。過度なスタイリングやボリュームを出し過ぎたりするのはNGです。寝ぐせはしっかり直しましょう。
女性編
服装のポイント
紺や黒などのスーツに白いシャツを合わせるのが一般的です。ベージュやグレーなどでも良いですが、背景色と重ならないよう注意しましょう。
髪型のポイント
ポイントはビジネスシーンにふさわしい髪型で清潔感があること。額は出した方がベターですが、前髪を下ろす場合は目にかからないようスタイリング剤やヘアピンを使ってセットしましょう。ロングヘアの人は束ねるか、背中側に垂らします。
メイクのポイント
基本的にナチュラルメイクが好ましいですが、肌荒れがひどいときや顔色が冴えないときはファンデーションでカバーして、クマはコンシーラーで消します。厚化粧にならないよう気を付けましょう。
撮影する際のポイント
正面を向いて、背筋を伸ばし、視線はまっすぐ前を見据えます。猫背気味の人は意識して姿勢を正すようにします。座ったときに腹筋に力を入れ、両方のももを手のひらで押すと、腰から背中にかけて伸びやすくなります。その姿勢を維持しながら、ふっと息を吐いて肩の力を若干抜きます。
表情は、若干あごを引き、口を閉じたまま口角をかすかに上げます。鏡で練習しておくと、撮影当日に表情をつくりやすくなります。
履歴書写真は写真館での撮影がおすすめ
履歴書写真の撮影手段は、写真館、スピード写真、自撮りなどがあります。
「できるだけコストをかけたくない」「簡単に済ませたい」という方もいらっしゃると思いますが、やはり撮影のプロにお願いするのが安心です。いずれのパターンも仕上がりに大差ないように感じますが、プロの撮影と比べるとスピード写真は若干のっぺりした表情になり、自撮りは背景や光の具合などからスマホやデジカメによる撮影だとわかってしまいます。
写真館では表情づくりのアドバイスや、オプションでメイクサービスなども行っており、プロならではの仕上がりが期待できます。
スピード写真や自撮りにする場合は
ただし、写真館に行けずスピード写真や自撮りを選択する場合もあると思います。
その場合は次のポイントを意識しながら撮影してみましょう。
スピード写真で撮影する場合
- 履歴書用写真のサイズを選びます。イスの高さを調整し、目線をガイドに合わせて。正面のガラスが汚れていたらティッシュでふき取ります。
- 通常モードで十分ですが、ニキビや肌荒れをカバーしたい場合は美肌モードを選んでもいいでしょう。
- 撮影時、ももの上に白いハンカチを広げておくと、レフ版効果となって顔の影を消すことができます。
スマホやデジカメで自撮りをする場合
- 写り込みのない白い壁の前で撮影します。フラットな背景が望ましいので、エンボス加工の壁紙などの場合、光沢のない白い模造紙を貼付します。
- 顔に影ができないように撮影場所を選びます。昼は直射日光が顔にあたらないよう、レースのカーテンを引くなどして調整を。夜に撮影する場合の照明は、ウォーム系の電球色は避け、クリアな色合いの昼光色や昼白色にします。昼夜ともにフラッシュはOFFにしましょう。
- 自分で撮る場合、姿勢が崩れるのでカメラを持つのは避けましょう。目線の高さに気を付けてカメラを置き、タイマーをセットします。お願いできる人がいれば、撮ってもらうのが良いでしょう。
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