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社会人2年目の転職は難しい?みんなの転職状況や転職で求められること、転職成功のポイントを紹介

25歳 転職

新卒入社から2年目のタイミングで「今の仕事はイメージしていたものと違うから転職したい」と考えるケースは少なくないでしょう。しかし、「社会人2年目では早すぎるだろうか」「わずか2年の経験で、次の転職先が見つかるのだろうか」と悩んでしまう人もいます。組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏に、社会人2年目で転職を決断する際に、何を基準とすればいいのかを伺いました。社会人2年目で転職を実現した事例も紹介するので、今後の参考にしてみてください。

社会人2年目で仕事を辞める人の割合は?

社会人になってから3年以内で仕事を辞める人の割合は低くありません。厚生労働省が発表した「令和2年度における新規学卒就職者の離職率」(※1)によれば、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が36.9%、新規大卒就職者が31.2%となっており、全体の3割超が離職していることがわかります。

また、若年労働者(満15~34歳の労働者)を対象に実施した調査、「平成30年若年者雇用実態調査の概況」(※2)によれば、初めて勤務した会社の勤続期間については、「1年未満」は 24.6%となっています。さらに「3年未満」では 63.2%となっており、正社員雇用の場合でも 60.7%もの人が入社2年目で会社を辞めていました。

これらの調査の結果を見ると、新卒採用で入った会社を入社2年目で離職することは、珍しくないと言えるでしょう。

(※1)出典:「新規学卒就職者の離職状況を公表します」(厚生労働省)
(※2)出典:「平成30年若年者雇用実態調査の概況」(厚生労働省)

みんなが早期退職した理由は?

それでは、せっかく入社した会社を早期退職する理由は一体何なのでしょうか。「平成30年若年者雇用実態調査の概況」(※2)によれば、初めて勤務した会社をやめた理由については「労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった」と回答している人が30.3%、「人間関係が良くなかった」は26.9%となっていました。さらに、「賃金の条件が良くなかった」と回答した人は23.4%、「仕事が自分に合わない」が 20.1%となっています。

また、初めて勤務した会社を入社2年〜3年未満で退職した人の場合は、最も回答率が高かったものでは「労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった」で31.7%となっています。次いで「人間関係が良くなかった」が26.6%、「賃金の条件が良くなかった」が25.0%となっており、労働環境や人間関係、給与条件を理由に辞めている人が多いようです。

社会人2年目で転職した場合、給与は下がる?

社会人2年目で転職を考えた場合、「経験・スキルが少ない今の自分では、転職しても給与が下がるのではないか」と不安を抱く人もいるでしょう。
しかし「令和3年雇用動向調査結果の概要」(※3)によれば、2021年上半期においては、20~24歳(社会人2年目に相当)の転職入職者のうち47.1%が「転職によって給与が増加した」と回答していました。半数近くの人は給与を下げずに転職しているため、社会人2年目で転職しても給与が下がらないケースは少なくないと言えるでしょう。

(※3)出典:「令和3年雇用動向調査結果の概要_4 転職入職者の状況」(厚生労働省)

転職するなら、最低何年、今の会社に勤めるべき?

社会人2年目で転職することに対して「早期離職は採用に不利になるのでは?」と考えている人もいるでしょう。「入社後、最低3年は勤務した方がいい」という説もありますが、その実態と第二新卒の転職の可能性について解説していきます。

「とりあえず最低3年働くべき」は風説に過ぎない

新卒で入社した会社に対して「とりあえず最低でも3年は働くべき」という説については、明確な根拠はありません。一般的に、入社1年目に仕事を覚え、2年目には上司や先輩のサポートを受けながら一定の範囲の業務を任されるようになり、3年目に仕事を進めるにあたって必要な業務を一通り経験する、というケースは少なくないでしょう。
そのため、3年の勤務経験を「上司や先輩のサポートを受けず、一人でその仕事に取り組めるだけの経験・スキルがあるか」を判断するための目安とする傾向もあります。

しかし、先にも述べたように、入社2年目でも転職を実現し、給与をアップさせた人も多くいます。また、株式会社リクルートキャリア(現:リクルート)が2019年に実施した「若手の中途採用・転職意識の動向」(※4)の調査では、20代前半で社会人経験1年未満の人材の採用実績がある企業は78.1%にも上っていました。これらの調査結果を踏まえると「今の会社で、最低何年働くべきか」は一概に言えず、ケースバイケースと言えるでしょう。

(※4)出典:「若手の中途採用・転職意識の動向」(株式会社リクルートキャリア)

「第二新卒の転職は厳しい」とは限らない

社会人2年目の転職希望者は「第二新卒」と呼ばれています。第二新卒についての明確な定義はありませんが、一般的には「学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね 3年以内の者」とする傾向があります。

2021年度下半期に、株式会社リクルートが1万1,749社の企業に向けて実施した調査(※5)では、「中途採用が充足していない」と回答した企業が80.8%に上っており、計画通りの採用ができていない様子が窺えます。
また、2022年度の中途採用計画を増やす予定がある企業のうち、41.9%がその理由について「特定層で人材が不足しているため」と回答しました。「特定層」には第二新卒の若年層も含まれるため、多くの企業が第二新卒の若手を積極的に中途採用したいと考えていることがわかります。

(※5)出典:「2021年度下半期 中途採用動向調査」(株式会社リクルート)

社会人2年目の転職はニーズがある

第二新卒を積極採用する企業が多い背景については、第一に「採用競争が激化する中で、新卒採用で人員を充足できなかった」という点が挙げられるでしょう。足りない人員を第二新卒採用で補おうとする企業は少なくありません。

また、中小企業・ベンチャー企業などの場合は、大企業や人気企業と比べて知名度が低いため、求人に対する応募者も少なく、採用計画の通りに人員を確保することが難しいケースもあります。そのため、新卒と同じ位置づけで、第二新卒をターゲットに中途採用を行うケースも多いようです。一方、新卒採用の目標人数は達成している場合でも、想定より事業の変化のスピードが速く、事業展開に合わせた人材採用を行うケースもあります。

さらに、勤務経験が1年〜3年程度の第二新卒の場合でも、社会人経験を積んでいることにより「ビジネスにおける基本をある程度身に付けている」というプラスの判断をされる傾向もあります。ビジネスマナーを学ぶ基礎研修が必要ないために「新卒より、即戦力に近い第二新卒を採用したい」と考える企業も少なくはないでしょう。
これに加えて、今後は少子高齢化がますます進んでいくため、企業が若年層の採用により一層注力することが予想されます。第二新卒のニーズも高まっていく可能性があるでしょう。

社会人2年目でも転職を実現できる人とは?

ここでは、社会人2年目で自分の希望を満たす転職を実現できるケースについて紹介します。

社会人2年目に求められるスキル

業務経験が浅い若年層の採用では、専門的なスキルより、ポテンシャルが重視されます。求められるスキルについては、領域や職種を限らずに活かせるポータブルスキルを身に付けていることがポイントになるでしょう。また、キャリアの棚卸しを行い、今後のキャリアの方向性を明確にしていることも大事です。その上で応募企業を選んでいればミスマッチが発生しにくいため、企業にとって「早期離職の可能性が低い人材」と判断できます。

企業が重視する「第二新卒のポテンシャル」とは?

「ポテンシャル」という言葉は、可能性・潜在力・将来性などの意味を持っています。つまり、現時点の経験・スキルが不足していても問題はなく、「入社後の活躍や成長性に期待できる人材」であることが採用のポイントになります。素直さや吸収力があることが伝われば「企業文化に馴染みながら柔軟に成長していける」として評価されるでしょう。また、モチベーションの高さや、学ぶ意欲があることをアピールすることも大事です。

社会人2年目で採用見送りになりがちなケース

社会人2年目の転職活動で採用見送りになりがちなケースについて紹介します。

ビジネススキルやビジネスマナーを習得できていない

先にも述べた通り、第二新卒には「社会人としての経験があること」=ビジネスにおける基礎力を身に付けていることを期待されています。企業は、応募書類の内容からビジネス文書の作成能力を判断したり、面接時の振る舞いから一般的なビジネスシーンで求められるマナーを習得できているかを確認したりしています。身だしなみなども含め、社会人としてきちんとした対応ができていない場合は、採用見送りになる可能性があるので注意が必要です。

転職理由がネガティブで目的意識がない

前職への不満のみを転職理由とし「転職によって実現したいこと」などの目的意識がない場合は、ミスマッチが発生しやすいと言えます。「今の仕事を辞めたい」とだけ考え、入社後のイメージが一切ない場合は「入社しても同じ不満を繰り返すのでは?」など、早期離職を懸念される可能性があります。転職の目的を明確にし、ポジティブな転職理由を伝えることが大事です。

また「キャリアアップしたい」という場合でも、どのようにキャリアアップしたいのか具体的に伝えられなければ、やはりミスマッチを懸念されてしまうでしょう。自分の考えをしっかり整理し、伝える準備をすることがポイントです。

志望動機に説得力がない

転職の目的を明確にせず「給料や待遇が良さそう」「ネームバリューがある」などを志望動機にすれば、「イメージのみで志望している」と判断され、ミスマッチや早期離職を懸念されるでしょう。しっかり企業研究を行った上で「自分自身の転職の目的を実現できる企業であること」について、根拠を持って伝えましょう。

さらに「入社後に挑戦していきたいことがあるため、高いモチベーションを持って働ける」という点もアピールすることが大事です。目的意識を持って「なぜこの会社に入りたいのか」「この会社だからこそできることは何か」などを整理し、言語化しておきましょう。

社会人2年目で転職するメリット・デメリット

ここでは、社会人2年目で転職する場合のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

  • 若手のうちに転職活動を行えば「第二新卒枠」を狙うことができます。経験・スキル・実績より、ポテンシャルや仕事に対する姿勢が重視されるため、未経験業界や職種にも挑戦しやすいでしょう。選択肢が広がり、新しいキャリアの可能性を見つけることができます。
  • 入社2年目の場合は、少なくとも1年以上の実務経験があるため、一定の経験や実績をアピールすることも可能です。新卒採用の場合は完全にポテンシャルのみで判断されますが、プラスアルファでこれまでの経験をアピールすることができます。
  • 早期にキャリアにおける方向転換ができる点は大きなメリットと言えます。新卒で選んだ企業や仕事がミスマッチだった場合は、そのまま働き続けても自分自身が本当に目指したいキャリアにおいてミスマッチな経験を重ねていくことになります。未経験職種へのキャリアチェンジも含めて、早いうちに方向転換することで、自分が目指すキャリアにおいてプラスになる経験・スキルを重ねていくことができるでしょう。

デメリット

  • 目先の不満を解消するためだけに転職した場合は、社会人2年目として成長する機会を失ってしまうでしょう。転職先でまた仕事を覚えることからスタートするため、キャリアも一から構築することになります。また、勤務した年数・経験に応じてアップしたはずの年収が、転職によってダウンしてしまう可能性もあるでしょう。
  • 「現在の仕事内容は自分のやりたいことと違う」と感じた場合でも、配属先がマッチしていないだけの可能性もあります。キャリアパスや社内制度などを調べてみれば「実は転職するより、現職のまま経験を重ねた方がやりたい仕事に就けるチャンスがある」というケースも少なくはありません。3年後や5年後にどうなりたいのか、どのようなキャリアの選択肢があるのかまで考えた上で決断することが大事です。
  • 第二新卒のみでなく、若手層全般を対象とする求人の場合、より幅広い年代がライバルとなります。入社2年目の経験・スキルでは見劣りしてしまい、なかなか採用に至らない可能性もあるでしょう。また「入社してもすぐに辞めてしまうのではないか」と定着性を懸念され、選考見送りとなるケースもあるでしょう。

転職は甘え?社会人2年目でも転職した方がいい人、しない方がいい人とは

社会人2年目で転職することに対して「甘えではないか」「もうしばらく今の会社で頑張ってみるべきなのか」と悩んでしまう人もいるでしょう。

転職した方がいいか、しない方がいいかは、人によって異なり、ケースバイケースと言えます。まずは「なぜ転職したいのか」を考え、転職理由を明確にしましょう。その上で転職すべきかどうか判断するには「今抱えている悩みは、どうしても今の職場で解決できない問題かどうか」がポイントになります。
転職した方がいい人、転職しない方がいい人について、それぞれの特徴を紹介するので、自分に当てはまる点について再度考えてみましょう。

転職した方がいい人の特徴

転職について、前向きに検討した方がいい人の特徴を紹介します。

今の会社ではやりたいことを実現できない

「やりたい仕事や目指すキャリアが明確にあるが、現職の会社では実現できない」という場合は、それを実現できる転職先を探せば、今後の可能性を広げることができます。例えば、やりたいことに携われる職種や部署がそもそもない場合は、現職に留まっても自分の思うようなキャリアは実現できないでしょう。希望の部署やポジションに異動できるような制度がない場合にも、同様のことが言えます。

また、営業職の場合には「商品を売るだけでなく、提案型の営業がしたい」「中小企業ではなく、大企業の顧客を担当したい」などのケースもありますし、ITエンジニアの場合は「客先常駐ではなく、自社開発の案件に携わりたい」「上流工程でプロジェクトマネジメントを経験したい」などのケースが挙げられるでしょう。扱う商材や携われる仕事内容なども含め、やりたいことができる転職先を探してみる方法があります。

労働環境が明らかに悪い

現職の会社の労働環境が明らかに悪い場合は、早期に転職することを検討してみた方がいいでしょう。「労働条件が悪い」「極端に給料が安い」「休日出勤や残業が過剰にある」「パワハラやセクハラが横行している」などのケースに当てはまっていたら転職した方がいいでしょう。無理をして働き続ければ、自分の体調を崩してしまうことにもなりかねません。また、給料の遅配がある場合も、会社の経営状態が危ない可能性があるので、転職した方がいいかどうかを迅速に検討することをお勧めします。

新たな仕事にチャレンジしたい

実際に働いてみた結果、「自分が本当にやりたい仕事」に気づくケースがあります。キャリアチェンジをする場合は、早い段階で転職した方が、その分だけ、経験・スキルを積み重ねていくことができます。また、全くの未経験職種への転職を目指す場合なども、ポテンシャル重視で採用してもらえる可能性があるでしょう。

想定していた仕事内容と違った

入社前に説明を受けていたことと仕事内容が違ったり、自分がイメージしていた仕事と現実のギャップが大きかったりした場合は、そもそもミスマッチの会社を選択していた可能性があります。社会人として1年でも経験を積んだ今、自分のやりたいことや向いていること、目指したいキャリアなどを再度整理し、その上でしっかり企業研究を行えば、自分にマッチする転職先を見つけることができるでしょう。

社風や組織の風土が合わない

チームワーク重視や個人の成果主義など、社風や仕事の進め方は企業によって違うものです。また、年功序列を重視する企業もあれば、上下に関係なく実績を評価する企業もあり、昇進・昇格などに影響するケースもあります。トップダウン、ボトムアップなどの組織風土によって裁量権の大きさも変化するでしょう。自分にマッチしない社風や風土があり、希望する働き方ができそうにない場合は、転職することでより働きやすくなり、活躍の可能性も広げることができるでしょう。

転職しない方がいい人の特徴

明確な目的を持たずに転職した場合は「前の会社の方が良かった」と後悔するケースが多くあります。転職しない方がいい人の特徴を紹介するので、自分に当てはまる点がある場合は、再度、客観的に転職すべきかどうかを検討してみましょう。

やりたい仕事をさせてもらえないのが不満

社会人2年目の場合、自分が希望する仕事や職種に就けないケースも多くあります。例えばマーケティング部署を希望していた場合でも、営業職として現場を経験し、一定以上の経験・スキルを積み重ねてから配属する企業は少なくないでしょう。与えられた場でしっかりと成果を挙げ、実績を積んでこそ、チャンスを掴むことができます。また、人気が高い職種やそもそもの定員数が少ない部門の場合は、そもそもの競争率が高かったり、欠員が出るまで新たな人材を配属しなかったりするケースもあります。

こうした背景を理解せずに転職活動を進めても「自分の実力や立ち位置を客観的に見つめることができないのでは?」という懸念を抱かれる可能性があり、内定を得られずに苦戦することも考えられます。また、転職できた場合でも、同じような不満を抱えてしまう可能性もあるでしょう。現職の会社の中でやりたい仕事があるのなら、希望を叶えるためにどのような道筋があるのかを調べ、上司や人事に相談してみることをお勧めします。

人間関係がうまくいかず、とにかく会社を辞めたい

「上司と相性が合わない」「同僚に苦手な人がいる」など、職場の人間関係に悩んで転職を考えるケースはよくあるものです。しかし、どこの職場においても、相性の良くない人や苦手だと感じる人はいるものなので、人間関係のみを理由に転職した場合、再度、人間関係に悩み、転職を繰り返してしまう可能性もあります。

また、人間関係の悩みだけを転職理由としていた場合は、「転職で実現したいことや目的がなく、ただ単に今の会社を辞めたいだけでは?」と受け取られ、内定を得られずに苦戦する可能性があるでしょう。人間関係の悩みについては、自ら歩み寄ったり、アプローチを変えたりするなどで関係性が良くなるケースもあります。また、どうしても合わない場合は、上司や人事担当者に事情を話し、部署異動やチームを変えてもらうなどの対応が可能か相談してみるのも1つの方法です。

一方、自分の仕事に対するスタンスやパフォーマンスが不十分なために周囲から評価されず、それを人間関係の悪さに置き換えているケースもあります。「自分にも問題があるかもしれない」と考えて、仕事への取り組み方や姿勢をもう一度見直してみましょう。

仕事がつまらないため、何となく辞めたい

「何となく仕事がつまらない」という理由で転職するのもお勧めできません。入社2年目は仕事の基礎となる力を身に付ける時期のため、経験を積んだ入社3年目、4年目などに仕事のやりがいや面白さに気付く可能性もあります。上司や先輩に、自分が今その仕事を任されていることの意味や意義を聞いてみたり、中長期的なスパンで仕事内容がどう変化していくのかを確認してみたりすれば、仕事へのモチベーションを高められるかもしれません。まずは周囲に相談し、仕事に対する考え方への理解を深め、自分自身の取り組み方を見直してみることが大事です。

社会人2年目で、希望を叶える転職を実現させるには?

社会人2年目のタイミングで転職する場合は、次の転職先ではしっかりと腰を落ち着けてキャリアを築くことが大事です。転職の目的を持たずに「今の職場から逃げたい」「向いていない仕事だから辞めたい」などの理由で安易に転職先を選んだ場合は、再度、転職を繰り返す可能性があります。自分の希望を叶える転職を実現するために、押さえておきたいポイントを紹介します。

前向きな転職理由に変換する

ネガティブな理由が転職のきっかけとなっている場合でも、前向きな転職理由に結びつけて「転職先で実現したいこと=転職の目的」を考えることが大事です。現職に対する不満が転職理由なら、それをもとに「今の会社では実現できないこと=転職先で実現したいこと」を考えてみましょう。自分にとって前向きな転職理由に結びつけることで、転職先を探すモチベーションも高まるはずです。さらに「なぜその応募企業なら実現できるのか」を整理すれば、説得力のある志望動機につなげることができるでしょう。

【転職理由の変換例】

  • 上司との人間関係に不満⇒上司に仕事を任せてもらえず、自分が成長できないと感じた。
  • 会社の風土が合わない⇒個人戦ではなく、チームワークで業務課題を解決する働き方をしたいと考えた。
  • 給与に不満⇒成果が評価される仕組みがなかったので、頑張りを正当に評価される会社に行きたいと思った。

転職の軸を明確にする

社会人2年目に限らず、転職活動において最も大切なのは、転職の目的と軸を明確にすることです。「なぜ社会人2年目の今、転職をするのか」「転職先の企業に求めることは何か」をしっかりと整理し、転職の軸を明らかにした上で、自分の希望にマッチする応募企業を選ぶことが大事です。

また、「中長期的にどのようなキャリアを歩みたいのか」「具体的にどのような業界・企業・職種で、どういった経験・スキルを積めば実現できるのか」を明確にし、「これまでの経験と、どのような関連性があるのか」「今後のキャリアに活かせる経験はあるか」まで客観的に考えることもポイントです。転職理由や志望動機、入社後に活かせる経験、将来のキャリアビジョンに一貫性を持たせることができます。よりマッチする企業を見つけることに役立つだけでなく、応募企業の早期離職への懸念も払拭できるでしょう。

転職先が決まってから退職する

転職活動を始める際に「会社を辞めよう」と考える人もいますが、安定収入がなくなることで、焦って転職先を決めようとするケースは少なくありません。十分な自己分析や企業研究をせずに応募企業を選んだり、内定を得た後にしっかりと検討せずに転職を決めたりすれば、再びミスマッチが発生する可能性もあります。「今すぐ会社を辞めたい」と思っている場合でも、仕事を続けながら転職活動を進める方がより安心できるでしょう。

転職エージェントに相談するのもおすすめ

「初めての転職活動で、何をすればいいのかわからない」「社会人2年目でキャリアが浅いことが不安…」という人は、転職エージェントを利用するのもおすすめです。キャリアアドバイザーが自己分析やキャリアの棚卸しをサポートするので「転職先で実現したいこと」「これまでの経験・スキルに基づいた自分の強み」を明確にできます。
キャリアの方向性について相談しながら、自分の希望にマッチした求人の紹介を受けることができるでしょう。

また、選考過程においては、応募書類の作成や面接対策などのサポートも行うため、客観的なアドバイスを受けることができます。「同年代の求職者がどのような転職活動をしているか」「未経験転職ではどのようなアピールをしたらいいのか」など、第二新卒ならではの疑問や不安も解消できるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。
記事作成日:2022年12月23日
記事更新日:2023年05月23日
記事更新日:2023年07月20日 リクルートエージェント編集部

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