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転職の履歴書を「速達」で送ると企業からどんな印象を持たれる?履歴書の送付方法と注意点を紹介

履歴書 速達

転職活動で履歴書を送る際、期限に間に合わせるために速達を利用するケースもあります。「速達で送った場合、選考でマイナス評価されるのでは?」「速達で送る場合の注意した方がいいことはあるのだろうか?」と悩む人もいるでしょう。そこで今回は、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に、履歴書を速達で送る際の考え方や、注意したいポイントなどを教えてもらいました。

履歴書を速達で送ることに問題はない

結論として、履歴書を速達で送っても、選考に影響することはありません。書類選考は、履歴書や職務経歴書の内容で判断するものです。速達で送付した場合でも、「志望度が低い」「締め切りに対する意識が低い」などと思われてマイナス評価されることもなければ、「意欲が伝わって選考に有利になる」ということもないでしょう。応募締め切りの期日に間に合っていれば、普通郵便、速達、レターパックなど、どのような手法で送付しても問題はありません。

履歴書送付に速達を利用するのはどんなとき?

応募書類の提出期日までに時間がない場合は、速達を利用した方がいいでしょう。普通郵便を利用すると、例えば発送も宛先も都内なら1〜2日程度で到着するとされていますが、必ずしもその日数で届くとは限りません。一方、速達を都内から都内へ配達する場合、郵便局の窓口で手続きをすれば翌日の午前中に届くとされています。確実に期限内に届けたい場合は、郵便局の窓口で速達を利用することをお勧めします。

提出期限まで余裕があれば、普通郵便でOK

提出期限までに余裕がある場合は、普通郵便を利用した方が料金も安く済みます。最寄りの郵便局から送付先のエリアまでの配達日数については、あらかじめ郵便局の公式サイトで調べておいた方が安心できるでしょう。下記にURLを紹介するので、余裕を持って調べておきましょう。

「お届け日数を調べる | 日本郵便株式会社」

「必着」と「消印有効」の違いを把握し、郵送方法を選択しよう

履歴書などの応募書類を郵送で受け付けている場合、応募締切りには、「必着」と「消印有効」の2種類があります。「必着」とされている場合は、期日までに相手先に履歴書が届くように発送することが必要です。「消印有効」とされている場合は、指定期日までの消印が押されていれば受け付けてもらえます。「消印有効」の場合は、指定期日の当日に郵便局の窓口から発送すれば問題ないでしょう。

速達で送っても間に合わない場合は?

応募先企業に電話して、どうすればいいか対応策を聞いてみましょう。メールでの送信、企業まで持参するなど、受け渡しの相談に乗ってもらえる可能性があります。ただし、応募者が多数の場合は、受け付けを締め切る企業もあるので、期日に間に合うように意識しておく方が安心できます。

履歴書を速達で送る際の注意点

ここでは、速達を利用する際に注意したいことを紹介します。

白色のA4サイズ封筒を使用する

一般的に、履歴書などの応募書類は、折りたたまずに提出することが基本とされています。A4サイズの書類をそのまま封入できる角形2号・白色の封筒を使用することが無難でしょう。A4サイズの入らない小さな封筒を使った場合、応募書類を折りたたまなくてはならず、応募先企業の担当者に書類を広げる手間を掛けることになります。書類の見やすさや保管方法などにも影響する可能性があるので、角形2号の封筒を利用する方が安心です。また、封入する際には、書類をクリアファイルに入れるといいでしょう。汚れや雨濡れによる滲みなどを防ぐことができます。

ポスト投函する際に気をつけたいこと

ポスト投函の場合、集荷の時間帯によってさらに日数がかかるので、それも計算に入れた上で送ることが大事でしょう。また、速達を利用する場合、郵便局の窓口で手続きすれば、「速達」という赤字スタンプを押してもらうことができますが、ポスト投函では、自分で記入することが必要です。下図のように、封筒の右上部に太く赤線を引くことを忘れないようにしましょう。また、左下に赤字で「履歴書在中」と書き込み、応募先企業の人事担当者が応募書類であることを確認できるようにしておきましょう。速達封筒

履歴書送付の速達料金を確認する

履歴書を速達で送る場合、基本の郵送料金に「速達料金260円」を足した金額が一般的です。クリアファイルにはさんだA4サイズの履歴書を角2封筒に入れて送る場合、重さは100g以内となるため、基本料金は140円に収まるでしょう。速達料金も250gまでは260円となっているため、基本料金と合計して400円となることがほとんどです。ただし、封入する書類の重さによっては、料金不足などで郵便物が戻ってくるケースもあります。不安がある場合は、郵便局の窓口で計量してもらい、その場で料金を支払えば安心できるでしょう。

確実に履歴書を届けたい。速達以外の郵送方法は?

普通郵便・速達以外で履歴書を郵送する方法と、注意点を紹介します。

簡易書留・特定記録を利用する

確実に届けられる方法で安心したいという場合は、宛先の担当者に手渡ししてもらえる「簡易書留」や、配達状況を逐一確認できる「特定記録」を追加する方法があります。「簡易書留」は、日曜・祝日でも配達され、また、手渡しのため、郵便物が紛失する可能性がほとんどありません。基本料金に、プラス320円の簡易書留の料金が加算されます。「特定記録」は、簡易書留よりも料金が安く、配達状況の追跡サービスを使うことができます。こちらは、基本料金にプラス160円の特定記録の料金が加算されます。ただし、「簡易書留」は、受け取る際に受領印が必要なため、企業の担当者にとって負担となる可能性もあります。テレワークなどで出社日が不規則になっているケースもあるので、避けた方が無難でしょう。

レターパックを利用する

レターパックは、郵便局で販売されているA4サイズの特定封筒です。重さ4kgまで全国一律料金で送ることができます。「レターパックライト」の料金は370円で、相手先の郵便受けに配達されます。配達状況は、Web上の追跡サービスで確認することができます。A4サイズがそのまま収まる厚紙の専用封筒を使用するため、封入した履歴書が折れる心配もありません。一方、「レターパックプラス」の料金は520円で、宛先の担当者に手渡しされます。その際、受取人の受領印が必要なため、こちらも避けた方が無難と言えるでしょう。

メール便や宅配便での履歴書送付は法的にNG

履歴書は「一般信書」と呼ばれる文書に分類され、法律上、メール便や宅配便で送ることは不可とされています。「履歴書在中」と書かれた封筒は、宅配便の業者では受け付けません。また、内容物を書かずに送付した場合でも、法律上の問題があるため、企業から問題視される可能性もあります。履歴書の送付では、メール便や宅配便は利用しないように注意しましょう。

履歴書は早めの送付がお勧め。余裕を持って作成しよう

中途採用の選考では、募集人数が限られています。また、応募締め切りを待たずに選考を進めていくケースも多くあり、求める人材にマッチする候補者が多数応募していた場合は、その時点で募集を終了するケースもあるのです。応募期限は、あくまで応募受付を終了する際の目安であり、ほかの候補者の選考はその間にもどんどん進められているものだと考えましょう。そのため、志望度が高い企業に対しては、なるべく早めに履歴書を送付することをお勧めします。ただし、履歴書をはじめとする応募書類は、その内容で判断されるので、しっかり吟味した上で送付することが大事です。

また、こうした場合、企業が求人情報を公開するタイミングなども影響してくるものです。応募締め切りに余裕を持つためには、こまめに転職サイトをチェックするか、転職エージェントを活用するといいでしょう。転職エージェントでは、「新規の求人情報が出たら、なるべく早く知りたい」などの要望にも対応してくれます。志望する業界や企業を伝え、情報収集の支援をしてもらうことができるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。