「面接時間はどのくらいかかるの?」「面接時間が長ければ、採用と思ってよい?」「面接が短時間であっさり終わったら不採用?」──そのような疑問について、人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏にお伺いしました。
面接の時間は合否に影響ある?
面接時間の長さは基本的に合否の結果に関係ありません。面接時間が長引いたり、逆に短時間で終えたりするのには、企業によって事情が異なるでしょう。考えられる理由については後ほど説明していきます。
平均的な面接時間はどのくらい?
企業によって面接時間は異なりますが、一般的に「30分」または「1時間」で設定されます。また、企業によっては、面接の所要時間が事前に案内される場合もあるようです。
面接会場には何分前に到着するとよい?
面接会場には、10分前に到着しておくとよいでしょう。受付がある場合は、面接会場へ15分前に到着し、5分前を目安に受付を済ませることをおすすめします。遅刻をしてはいけませんが、到着が早すぎるのも避けましょう。面接の準備をしている最中であったり、面接担当者が仕事中であったりする可能性もあるからです。
面接時間が予定より短い理由
面接時間が予定よりも短くなる理由としては、応募者が多数で一人ひとりに面接時間が十分とれなかったり、面接担当者が多忙であったりするなどのケースが考えられます。また応募書類で高く評価され、早く採用したいと考えている場合などでも短くなることがあるでしょう。
面接時間が長い理由
面接担当者が不慣れで時間配分のコントロールを誤ったり、面接担当者が話好きな性格だったりすると、面接が長引く場合もあるでしょう。ほかにも、応募者に強い関心をもった場合に質問が多くなることなども考えられます。
一方で、応募書類の記載量が極端に少ないので詳細を確認する、応募者の回答が不十分だった場合に掘り下げた質問をするなどで面接時間が長引くこともあるでしょう。
面接時間が短いときに好印象を残す方法
面接時間が短い場合、面接担当者に好印象を残す方法についてお伝えします。
入退室のマナーを把握しておく
面接で好印象を残す方法の一つとして、入退室のマナーを把握しておくことがあげられるでしょう。一般的な入退室時の流れは以下になります。
入室するとき
- ドアをノックして、許可を得てから「失礼します」と言って入室する
- 入室したらドアの方を向いてドアを閉める
- 面接担当者の方を向き、お辞儀する
- 椅子の横に立ち「おかけください」と言われてから着席する
退室するとき
- 椅子から立ち上がりお礼を述べたあとに、深くお辞儀をする
- ドアの前で面接担当者の方を向き「失礼いたします」と述べ、再びお辞儀をする
結論を明確にしてアピールする
面接時間が短い場合、限られた時間内で自分の強みや適性をアピールすることが重要です。そのためには、質問に対する回答を結論から伝えるのがおすすめです。
結論から述べることで、面接担当者に自分の主張をはっきりと伝えられます。その後、結論を裏付ける具体的なエピソードや経験を簡潔に話すことで、説得力のあるアピールにつながるでしょう。
限られた面接時間でも結論を明確にし、自分の強みと企業への貢献をアピールすることで、採用担当者に好印象を残すことができるでしょう。
質問への回答を事前に準備しておく
面接で聞かれる質問への回答を準備しておくと、本番時に慌てることなく自信をもって答えられます。面接時によく聞かれる質問例をご紹介します。
- 自己紹介をお願いします
- 当社を志望した理由を教えてください
- あなたの長所・短所を教えてください
- これまでの実績や成功体験はありますか
面接担当者はさまざまな質問をもとに、自社とマッチしているかを確かめていると考えられます。質問に対する回答を準備しておけば、短い面接時間でも面接担当者に好印象を残せるでしょう。
面接時間内で、適切なアピールができるように準備しよう
面接時間が長くなったり、短く終わったりして採用につながらない場合は「適切なアピールができていない」可能性があります。限られた時間の中で、自身の強みや志望動機がしっかりと簡潔に伝わるように、話のポイントと展開を考えて臨みましょう。
とはいえ、1人ではうまく整理できないこともあります。面接でアピールポイントとなる「強み」に、自身では気付けていないケースがあるかもしれません。経験・スキル・強み・志望動機などを整理し、言語化するにあたっては、転職エージェントのサポートを活用するのもよいでしょう。面接対策などのサポートをしてもらいながら、面接に臨むのもひとつの方法です。
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。