
転職時に履歴書を作成する際、日付欄に記入する日付について、「記入日?あるいは投函日?」などと、迷う人もいるのではないでしょうか。そこで、履歴書や職務経歴書の日付の記入方法、さらに日付を誤ってしまった場合の対処法について、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏に解説していただきました。
履歴書の日付は提出日が正しい
履歴書の日付は、記載日ではなく提出日とするのが正しい書き方となります。以下、日付の書き方について詳しく説明します。
日付の正しい書き方の例
履歴書の写真欄の上などにある提出日の欄に、提出する日付を記入します。

日付の正しい書き方のポイント3つ
履歴書の日付を記入する際、書き方のポイントは以下の3つとなります。
- ポイント1:提出する時点の日付を記載する
- ポイント2:和暦・西暦はどちらかに統一する
- ポイント3:日付や学歴・職歴欄の年月日は算用数字で書く
提出する時点の日付を記載する
履歴書は常に最新情報を記載し、日付も提出時点で最新のもの、すなわち提出日にすることが正しいマナーです。なぜなら、履歴書は、採用担当者が応募者の基本情報や経歴を確認するための重要な書類だからです。そのため、記載内容が「いつの時点のものか」を示す日付が重要になるのです。
日付が古いと、「履歴書を使い回しているのではないか?」と疑われる可能性があり、内容が最新でない場合、「正しい情報で提出し直してください」と差し戻されることもあり得ます。そのためにも、履歴書の日付は作成日ではなく、企業へ提出する日を記入するのが正解です。「提出日」は、以下のように提出方法に応じて、記載しましょう。
- メールで送る場合:送信日
- 郵送する場合:郵便局での発送日、またはポスト投函日
- 面接時に持参する場合:持参日
和暦・西暦はどちらかに統一する
履歴書に記載する日付、生年月日、学歴、職歴、免許や資格の取得日などの年号は、和暦(平成○年、令和 〇年)または西暦(20XX年)のいずれか、書きやすい方を記載して構いません。
ただし、同一の書類内で和暦と西暦を混在させると、採用担当者に「配慮が足りない」といった印象を与える可能性があるため、どちらかに統一するとよいでしょう。また、履歴書と同時に提出する職務経歴書や送付状も同じ表記方法に揃えることをお勧めします。
また、横書きの文書では、数字を「1、2、3…」といった算用数字で表記するのが基本です。履歴書に記載する日付や年月日も、「一、二、三…」という漢数字ではなく、算用数字で記入しましょう。ただし、封筒に縦書きで日付を記入する場合は、漢数字を使用するのが一般的です。
また、横書きでも固有名詞に含まれる漢数字は、そのまま記載するのが基本です。学校名(○○第一高等学校)、地名(麻布十番、二宮など)、企業名に漢数字が使われている場合は、元の表記をそのまま使用します。
もし履歴書の日付を間違えたらどうなる?
履歴書の日付を間違えたときに想定される事態や、その際の対処法について説明します。
1~2日程度のズレであれば修正は不要
履歴書に記載した日付に郵便を出せなかったり、うっかり投函し忘れたりした場合でも、1、2日以内に投函すれば、日付はそのままでも問題はないでしょう。なぜなら、通年で採用活動を行っている中途採用の場合、応募締切日を設けないケースもあり、採用担当者が応募書類の投函日を確認することはほとんどないと考えられるからです。実際、履歴書の日付にポストに投函したとしても、その日の集配がすでに終了していれば、翌日の消印が押されることもあるでしょう。
ただし、履歴書の日付と企業への到着日との間に大きなズレが生じないよう、できるだけ早めに出すことをお勧めします。
修正をしたい場合は書き直しが良い
履歴書に記載ミスをした場合は、新たに書き直した履歴書を提出することをお勧めします。履歴書は、応募先企業に提出する「公式な文書」として扱われるのが一般的です。書き間違いや修正の跡がない状態で提出することが望ましいため、修正液や修正テープを使用して部分的に修正することは避けましょう。修正した跡が目立つ履歴書を提出すると、担当者に丁寧さに欠ける印象を与える可能性があります。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。