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Web面接(オンライン面接)の事前準備や当日の流れ、マナー、注意点を徹底解説

web面接 カンペ

近年、Web面接(オンライン面接)を行う企業もあります。Web面接(オンライン面接)には「日程調整がしやすい」「移動の時間・コストが省ける」「遠隔地の企業に応募しやすい」といったメリットがありますが、面接をスムーズに進めるためには事前準備が必要です。事前および直前に準備すること、基本マナー、注意点、トラブル発生時の対処法などについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

Web面接とは?

Web面接とは、オンライン会議システムなどを使用して、Web上で行う面接を指します。「オンライン面接」とも呼ばれます。面接を実施する企業が事前に面接用のURLを発行し、応募者はパソコンやスマートフォンからアクセスして面接を行います。

面接の流れや企業から受ける質問内容などは、Webと対面で一般的にはあまり違いが無いことのほうが多いでしょう。ただし通信に不具合が生じた場合など、音声が途切れて聞き取りづらかったり、会話に集中できなかったりすることもあります。Web面接で起こり得る問題やトラブルを理解しておき、適切な対策を行うことが重要です。

Web面接で事前準備しておくこと

Web面接に臨む際、事前に準備しておくことは以下のとおりです。

Web面接ができる場所の用意・手配

落ち着いて面接を受けられる場所を確保します。自身と面接担当者がお互いに会話に集中できるように、騒音や周囲の音が入らない静かな環境を選ぶこと、背景がシンプルな場所を選ぶことが大切です。

自宅で面接を受けることが難しい場合などは、レンタル会議室を活用する方法もあります。カフェやコワーキングスペースの共同空間などは、雑音が入る、背景に人が映り込む、面接中の会話を周囲に聞かれるといった可能性があるので、避けたほうがよいでしょう。

インターネット環境やデバイス・ツールの準備

インターネットに接続するためのデバイス(端末・機器)やツールの準備にあたってのポイントをお伝えします。

Web面接に適したインターネット環境について

有線LAN、Wi-Fiなどを使用し、音声や映像が安定的に接続できるか確認しておきましょう。不安定になった場合に備えて、自宅のLAN回線やWi-Fiだけでなく、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリングなど、複数の接続方法を用意しておくと安心です。

Web面接に適したデバイス

Web面接に使用できるデバイスとして、パソコン、タブレット、スマートフォンが挙げられます。パソコンであれば、画面が大きい分、面接担当者の表情や反応が見えやすいことから、面接がスムーズに進みやすいでしょう。

ただし、パソコンを使用する場合も手元にスマートフォンを置いておくことをお勧めします。通信環境が悪くなったとき、スマートフォンのテザリングを使用したり電話面接に切り替えたりと、リカバリーを図ることができます。

スマートフォンを使う場合は、面接中に倒れないよう、固定するためのスタンドやホルダーも準備しておくといいでしょう。

Web面接で使われるツールについて

Web面接で使用するツールには、オンライン会議向けのもあれば、面接に特化したものもあり、企業によって異なります。面接の日程が決まると、応募企業からWeb面接のURLが送信されます。

ツールによっては、ダウンロードやインストールが必要となるため、前もって済ませ、使い方を確認しておきましょう。インストール済のツールであっても、更新に時間がかかるケースもありますので、早めに準備しておくといいでしょう

なお、プライベートで使用しているツールで面接を行う場合、アカウント名やプロフィール写真などがビジネスにふさわしいものでない場合、変更しておくといいでしょう。

イヤホン・ヘッドフォン・カメラ・マイクについて

Webカメラやマイクが内蔵されていないパソコンを使用する場合は、外付けのカメラやマイクを設置しましょう。マイクとカメラが内蔵されているパソコンであっても、マイク機能付きイヤホンやヘッドフォンを使用したほうが相手の声が聞き取りやすく、自分の声も届きやすくなることもあります。

部屋が暗い場合は、ライトを設置するなどしましょう。部屋が明るくなれば、表情も見やすく映ります。

Web面接当日の事前確認

Web面接当日、直前に確認しておきたいことをご紹介します。

Web面接ができる場所の確認

Web面接を行う場所の周辺状況を確認します。家族と同居している場合、面接時間中に途中で入室したり大きな音を立てたりしないように伝えておきましょう。宅配便の訪問でチャイムが鳴ることがないよう、面接時間を割けて配達時間を指定しておくと安心です。

インターネット環境やデバイス・ツールの確認

デバイスやツールを起動し、問題なく通信できるかどうか確認しておきます。ノートパソコンやスマートフォンを使用する場合、面接中にバッテリーが切れないよう、残量チェック・充電をしておきましょう。

カメラ位置・映り・背景などの確認

胸の上から頭頂部までが画面に収まるように、カメラの位置と角度を調整しましょう。極端に上向きや下向きになる、近すぎる・遠すぎることがないようにしておくといいでしょう。。面接担当者を見て話しているように映るかどうか、自分の視線の位置も確認してみてください。

背景にはプライベートのものがなるべく映り込まないように、なるべくシンプルにしておきます。背後に物が映らないようにすることが難しい場合、ツールの機能を使ってぼかすか、バーチャル背景を設定する方法もあります。

また、日照状況や時間帯によって、部屋の明るさが変わります。日が差し込む方向によっては顔が暗く映ってしまうため、ライトで調整しましょう。眼鏡をかけている人は、反射光にも配慮するといいでしょう。

マイク・イヤホンの起動確認

Web面接に使用するオンラインシステムによっては、音声テストができる機能が設置されていることもあります。音声がきちんと届き、大きさが適切かどうかを確認しておきましょう。

Web面接当日の流れ

Web面接の内容は企業によって異なりますが、一般的には次のような流れで進みます。

Web面接時間に、企業側から受け取ったURLにアクセスする

Web面接時間になったら、企業から送られたURLにアクセスします。

企業の面接担当者と挨拶、面接が開始される

面接担当者が入室したら面接開始です。「○○と申します。お時間をいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします」と挨拶しましょう。

最後に連絡事項や挨拶などをして終了する

面接が終わったら、面接担当者がシステム自体を終了して自動的にログアウトするケースもありますが、面接担当者から「ご退室ください」と案内されることもあります。その場合は、「本日はありがとうございました」とお礼を伝えて退室しましょう。

Web面接での基本マナー

Web面接で、意識しておきたい基本的なマナーをお伝えします。

Web面接では基本的にスーツを着用する

服装の指定がない場合は、Web面接も対面と変わらない服装を選びます。スーツ、またはジャケット着用が望ましいでしょう。画面では下半身は映りませんが、立ち上がる状況になる可能性もゼロではないため、上下ともに対面用の服装にしましょう。

また、肉眼とWebカメラでは見え方や印象が異なるものです。画面だと服装や髪型、メイクがどのように映るのかチェックしておくといいでしょう。

面接開始の5分前にはログインしておく

面接開始時間の5~10分前には画面の前で待機しておきましょう。入室は指定された時間ちょうどでも問題ありませんが、念のため5分前にはログインしておくと安心です。接続したら、音声がミュートになっていないか、カメラがオフになっていないかを確認しましょう。

パソコンやスマホの通知音をオフにしておく

パソコンやスマートフォン上にメールソフトやアプリ、SNS画面などが開いていると、面接中に着信通知音が鳴る可能性があります。通知音が鳴らないよう、面接開始前にオフにしておきましょう。

Web面接での注意点

Web面接に臨む際には、以下のポイントに注意してください。

Web面接する場所は明るくしておく

面接を受ける室内の環境によって、画面自体が暗くなってしまう可能性があります。事前に明るく映ることを確認できていても、当日の天気や時間帯によって光の当たり方が変わり、逆光で暗くなってしまうこともあります。

画面が暗いと表情が見えにくいため、意図が伝わりにくくなります。面接当日は照明をつけたり、暗い場合はライトを使ったりして画面の明るさに配慮しましょう。

カメラを見て、ゆっくり・はっきり話す

質疑応答中に自分が発言するときは、カメラを見て話しましょう。面接担当者からは「まっすぐこちらを見ている」と映ります。

また、面接はただでさえ緊張しやすく、アピールすることに集中して早口になってしまう傾向があります。さらにWeb面接の場合は、言葉が聞き取りにくいこともあります。意識的にゆっくり・はっきりと話すようにしましょう。

リアクションをなるべく大きくする

画面を通すと、対面より表情が伝わりにくく、そのために感情や熱意も伝わりにくい可能性があります。

なるべく口角を上げて前向きな表情を意識し、あいづちなどのリアクションは普段より大きめにするといいでしょう。話に集中していること、興味を持って聞いていることが伝わりやすくなります。

メモや飲み物は了承を得る

Web面接では、パソコンを開いた状態で面接が始まるため、その流れでメモを入力したり、手元に置いた飲み物を自宅にいる感覚で飲んでしまったりするケースがあるようです。

面接担当者によっては失礼と感じる可能性があるため、注意が必要です。面接の場であるという緊張感を持ち、メモや飲み物は面接担当者に了承を得ておきましょう。

Web面接中にトラブルが発生したとき合の対処法

Web面接中にトラブルが発生した場合の対処法をご紹介します。会話ができない場合は、Web面接システムのチャットや電話、メールなどを活用して相手との連絡を試み、慌てず冷静に対応しましょう。

サブデバイスを活用する

パソコンでの通信が不安定になったらスマートフォンに切り替えるなど、トラブル発生に備えてデバイスや通信環境は複数用意しておいたほうが安心です。

ログアウト/再起動する

Web面接システムに不具合が生じたという可能性も考えられます。面接担当者に「一度、ログアウトしてもよろしいでしょうか?」と断り、退室して再入室してみましょう。

それでも不安定な状態が続く場合は、パソコンを再起動することで回復することもあります。その場合は「申し訳ございませんが、再起動するので数分お待ちいただけますでしょうか」と伝えましょう。

復帰しない場合は面接の再設定を相談する

不安定な状態が続き、面接の続行が不可能な場合は、面接の再設定を相談してみましょう。

音声が途切れたらすぐに伝える

Web面接で聞き取りにくくなることはよくあることです。聞こえているふりをして続けると、的外れの回答をしてしまうことになりかねません。すぐに「申し訳ありません。音声が途切れて聞き取れませんでしたので、もう一度お願いします」と聞き直しましょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2023年08月09日
記事更新日:2025年01月31日 

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