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「仕事に行きたくない」を乗り切るには? 行きたくない理由やモチベーションを上げる方法を紹介

仕事行きたくない

仕事に行きたくないと感じたり、会社に行くのが辛いと思ったりしたとき、「行きたくない理由がわからない」「どうにか乗り切りたいのにモチベーションが上がらない」「そもそも、仕事に行きたくないと思うこと自体が甘えなのかもしれない…」と悩みを抱えてしまう人もいるでしょう。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が、よくある仕事に行きたくない理由やモチベーションを上げるための方法、どうしても仕事に行きたくない場合の対処法などを解説します。

「仕事に行きたくない」と思うのは、みんな一緒?

「仕事に行きたくない」と感じた経験がある人は珍しくありません。厚生労働省が発表した「令和3年労働安全調査」によれば、現在の仕事や職業生活に関する事柄について「強いストレスとなっている」と回答した労働者の割合は53.3%となっています。全体の半数以上が仕事や職業に関して強いストレスを抱えていることがわかります。

また、「どのような事柄がストレスとなっているのか」という内容も公開していますが、その理由はさまざまです。最も多かった回答は「仕事の量」が43.2%で、半数近くの回答率となっています。次いで「仕事の失敗、責任の発生等」(33.7%)、「仕事の質」(33.6%)、「対人関係」(25.7%)が続きます。仕事に行きたくない理由は人それぞれに違うと言えそうです。

出典:「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)_個人調査」(厚生労働省)

仕事に行きたくないのは、甘えとは限らない

「仕事に行きたくない」と感じる人は少なくありませんが、それぞれに背景・事情があるものです。その日の体調や気分などの影響で一時的に仕事に行きたくないと感じている場合、「甘えなのかもしれない」と自分を責めてしまう人もいます。しかし、自分の健康やモチベーションを保つためには、心身を休ませた方がいい時もあるものだと考えましょう。

拒否反応が出ていたら要注意

「仕事に行きたくないけれど、行くしかない」と思い詰め、労働環境や人間関係が悪い中で無理をして働き続けた結果、自分でも気づかないうちに体調を崩してしまうケースがあります。こうした場合は迅速な対処が必要なので注意しましょう。
また、「仕事に行きたくない理由がわからない」「今の仕事が嫌ではないけれど行きたくない」という場合には、「今の仕事を辞めて転職すべきかどうかを見極める時期」という可能性もあります。

一時的な理由なのか、慢性的な理由なのかを見極めることが大事

日曜の夕方や長期休み明けなどに「仕事に行きたくない」「仕事は嫌ではないけど、家にいたい」と感じるケースはよくあるものです。一時的にそう感じている可能性もあり、仕事に行けばまた働くモチベーションが上がることは少なくないでしょう。また、繁忙期で残業が増えている場合も、それを乗り切れば落ち着く可能性があります。このほかにも、天気が悪いことで憂鬱になるケースもありますが、天候が回復すれば気分が変わるというケースも少なくないでしょう。

一方、職場の人間関係や仕事内容が自分に合っていないなどの慢性的な理由もあります。残業や休日出勤が常に多い場合などは、慢性化している可能性があるでしょう。また、頑張っても評価されないことに不満を感じ続け、ストレスになっているケースもあります。

まずは「仕事に行きたくない」が一時的なものなのか、慢性的なものなのかを見極めることが大事です。以降で、仕事に行きたくないと思うときに感じてしまいがちな「よくある理由」を具体的に紹介していきます。

「仕事に行きたくない」よくある理由

よくある仕事に行きたくない8つの理由を紹介します。まずは、自分に重なるものがないか考えてみましょう。

1:仕事にプレッシャーを感じている

自分の責任が増えたり、大きな案件を任されたりするなどで、仕事に対するプレッシャーを感じてしまうケースがあります。「業務範囲が広がった」「管理職やリーダーなどのポジションに昇格した」「規模の大きな案件や、会社にとって重要な案件を任された」などの場合に、プレッシャーによってストレスを感じてしまう人は少なくないでしょう。

2:自分に向いていない仕事だと感じている

仕事におけるミスが多かったり、成果を出せていなかったりすることで、「自分にはこの仕事は向いていない」と感じてしまうケースもあります。仕事にまだ慣れていない若手社員や、異動などで部署や業務領域が変化した場合、ミスマッチな転職先を選んだ場合などによくあるケースと言えるでしょう。

3 :職場の人間関係に悩みを抱えている

職場に苦手な人がいるなど、人間関係に悩んでいるケースです。上司や同僚、顧客、取引先などで、相性が合わない人がいる場合は、日々接することがストレスになっている可能性があります。部署を異動したり、転職先に馴染めなかったりする場合などに感じやすいストレスです。また、転職の際、ミスマッチな職場を選んでしまったケースなども当てはまります。

4:忙し過ぎて疲労が溜まっている

残業や休日出勤などが多く、忙し過ぎて疲労が溜まってしまうこともあります。労働環境が悪かったり、管理職やリーダーポジションなどに就いたために業務量が増えていたりするケースが挙げられます。また、20代の場合は、新卒で入社してから2〜3年が経つ頃に、一定以上の仕事量を任されるようになる傾向があるため、増えた分の業務量をこなせないケースもあるでしょう。

5:仕事にやりがいが感じられない

「そもそもやりたい仕事ではない」「仕事にやりがいを感じられず、モチベーションも上がらない」というケースです。入社してから2〜3年後などに「やっぱり自分には合わない仕事だった」と感じる人もいるでしょう。また、異動によって新たな領域の業務を担当した場合や、転職先を決める際に「給与や労働環境、福利厚生などの条件のみで選んだ結果、仕事そのものにやりがいがなかった」という場合にもありがちなケースです。

6:通勤すること自体にストレスを感じている

通勤ラッシュや勤務先への移動時間など、通勤すること自体を苦痛に感じているケースです。コロナ禍の中でテレワークを推進する企業も増えましたが、状況に合わせて通勤を前提とする働き方に戻す企業もあります。こうした場合はストレスを感じがちで、「朝になると仕事に行くことが憂鬱になる」というケースも少なくないでしょう。

7:休日や長期休暇によって働く意欲が下がっている

休日や長期休暇が明ける際に、「仕事に行きたくない」と感じるケースです。休日が明ける前の夜などに、気持ちを切り替えられずに憂鬱になってしまう人は少なくありません。特に、GWや夏季休暇、年末年始などの長期休暇が終わる時期には、働くモチベーションが下がりやすいと言えるでしょう。

8:給与や待遇への不満、将来への不安がある

給与や待遇に対する不満があったり、今後のキャリアや会社の成長性などに不安を感じたりしているケースです。今の会社で働いている中で、現状に満足できていない場合や将来に対する可能性を感じられない場合などにありがちなケースと言えます。

朝、仕事に行きたくないと思ったときの対処法

「朝、仕事に行きたくない」と思ったとき、乗り切るための対処法を紹介します。

好きな音楽を聴いて気持ちを切り替える

自分の好きな音楽を聴いて、テンションを上げるなどで、気持ちを切り替えることができます。また、脳をリラックスさせる音楽などで、仕事のプレッシャーを和らげる方法もあります。

朝食をしっかり取る

朝食をしっかり取り、仕事に行くためのエネルギーをチャージすることも大事です。また、早起きして朝食の美味しい店などに出かけるなどで、気持ちを切り替える方法もあります。心身を充実させることで、仕事に行くモチベーションを高めることができるでしょう。

朝ヨガや早朝セミナーなどにチャレンジしてみる

朝日を浴びながらヨガなどで体調を整えることで、モチベーションを高める方法もあります。また、早朝セミナーや勉強会などに参加し、自分にとって有意義な時間を過ごすこともプラスになるでしょう。一緒に頑張っている人がいることも、自分のやる気をアップすることにつながります。

早い時間の入浴と睡眠を心がける

仕事に行きたくない気持ちを紛らわせるために、深夜までスマホで動画を見続けるなどで、しっかり休めていないケースもあります。前日から、早い時間に入浴し、しっかりと睡眠を取って体を休めることも意識してみましょう。体調を整え、朝にスッキリと目覚めれば、仕事に行くモチベーションも高まりやすくなります。

「仕事に行きたくない」を乗り切るモチベーションの上げ方

仕事に行きたくない、やる気が出ないと感じた時にモチベーションを上げる方法を紹介します。

思いきって仕事を休む

どうしても仕事に行きたくない時は、有給休暇を取得するなどで、思いきって仕事を休んでしまうのも一つの方法です。仕事から離れて休息したり、リフレッシュしたりすることで、仕事に行くモチベーションが高まるケースは少なくありません。丸一日休むことが不安な場合は、午前休などを取り、自由に過ごしてから出勤するなどの方法もあります。

仕事の前や仕事終わりに楽しい予定を入れる

出勤前にカフェに寄ったり、美味しい朝食を取ったりするなど、自分の時間を過ごすことでも気分を上向きにする方法もあります。また、仕事終わりに友人と会う、ショッピングをする、映画を観る、外食をするなど、自分が楽しいと感じるような予定を入れることでも、1日を乗り切るモチベーションを保ちやすくなるでしょう。

友人・同僚などに相談してみる

職場について悩んでいる場合は、仕事と関係のない友人などに相談してみる方法があります。仕事や将来について悩んでいる場合は、同僚などに相談しても良いでしょう。誰かに話すことでストレスが解消されたり、自分の考えを整理できたりするものですし、自分とは違う視点のアドバイスでモチベーションを高めることもできるでしょう。

運動することでリフレッシュする

ジョギングやウォーキング、ジム、ストレッチなど、運動することで脳を活性化し、心身をリフレッシュさせる方法もあります。運動による適度な疲労感でよく眠れるなど、体調を整えることにも役立つでしょう。

仕事の振り分けや配属について上司に相談してみる

業務量の負担が多い場合や、仕事の責任が重いと感じている場合は、上司に相談してみることで軽減できる可能性があります。また、人間関係に問題がある場合は、ほかの部門への異動を申し出たり、所属チームを変えてもらったりすることで、相性の合わない人物と距離を置けるケースもあります。

テレワークについて相談してみる

通勤や人間関係などにストレスを感じている場合は、会社や上司にテレワーク勤務ができないか相談してみる方法もあります。「出社せずに働きたい」という思いを実現できるかもしれません。テレワークによる勤務も選択できる場合は、家にいる日と通勤する日のバランスを取り、ストレスが溜まらないスケジュール調整を意識すると良いでしょう。

仕事にかかわる名言集などを読んでみる

ビジネス界の著名人による名言集や、自分の好きなスポーツ選手、タレントなどの著書を読んでみる方法もあります。各人の仕事への向き合い方や考え方を知ることで、モチベーションが上がるケースもありますし、新しい視点や考え方に刺激を受けてやる気が出る可能性があります。

自分の気持ちを書き出してみる

現在、抱えている不満や悩みについて書き出し、自分の気持ちや考えを整理する方法です。「仕事に行きたくない」というネガティブな内容だけでなく、今後やりたいことや自分が将来目指したい姿など、ポジティブな気持ちになれることを書き出しましょう。今の自分の状況と、将来に対する願望を言語化すれば、今後、どうすればいいのかという方向性も見えやすくなるでしょう。

自分の良い部分を探してみる

「仕事でミスが多い」「上司に評価されない」などで自己肯定感が下がっている場合は、自分の良い部分を探してみる方法もあります。また、友人などに自分の強みや長所について聞けば、客観的な視点で自分の良い部分を知ることができ、自己肯定感を高めることができるでしょう。

仕事や職場の人との向き合い方を変えてみる

自分の考え方を変化させることで、仕事で達成感を得られるようになるケースや、職場の人間関係が良くなるケースもあります。目の前の仕事に対し、自分なりに目標を持てば、今まで気づかなかったやりがいを感じたり、成果を挙げて活躍する喜びを感じたりする可能性があります。また、相性の合わない人に対する接し方を変えることで、関係性が良くなることもあるでしょう。

仕事に行きたくなくても、このような行動は避けよう

感情的になり、勢いだけで会社を辞めることはおすすめできません。一時の感情で仕事を辞めても納得できる転職先を見つけることができない可能性があります。
また、無断で会社を休むことも避けた方が良いでしょう。無断欠勤は、その後の勤務や周囲との関係性に影響を与えてしまう可能性があるので、休む場合はきちんと連絡することが大事です。

辛いと感じる気持ちを抱えたままで我慢し続けても、解決にはつながりませんし、自分自身の体調を崩してしまう可能性もあります。先に紹介したようなさまざまな対処法を実践したり、休みを取ったりすることが大事だと考えましょう。

仕事に行きたくなくて拒否反応が出ている場合の対処法

仕事に行きたくないために拒否反応が出ている場合は、「仕事行きたくないけれど、行くしかない」と思い詰めず、状況に応じた対処をして行きましょう。

心身に拒否反応が出ている場合は迅速な対処が必要

「会社に行きたくなくて、朝になると強いストレスを感じる」「仕事に行きたくないあまり、夜に泣いてしまう」という人もいます。心身に拒否反応が出ているなどの異常を感じた場合は、迅速な対処が必要なため、周囲の人に相談しましょう。

上司や人事担当者などに休職について相談したり、メンタルヘルスを専門とする医師に診断を受けたりすることが大事です。会社の中で相談できる相手がいない場合は、厚生労働省の総合労働相談コーナーなどを頼ってみる方法もあります。一人で抱え込まず、適切な処置を取ることをおすすめします。

※出典:「総合労働相談コーナーのご案内」(厚生労働省)

転職を検討してみるのも一つの方法

「さまざまな対処法に取り組んでみても、モチベーションが上がらない」という場合は、転職を考えてみるのも一つの方法です。転職によって、やりがいを感じられる仕事内容やストレスなく働ける環境を得られる可能性もあります。

「仕事に行きたくないと感じるのは甘えではないか」「今の会社も嫌ではないし、辞めるほどではないかもしれない」など、転職することにためらいがある場合には、転職するかどうかを決めずに転職活動を始めてみる方法もあります。

転職活動を通じて、自分の新たな可能性を発見できるケースもあれば、自分や会社の立ち位置が見えて「今の会社が自分に合っている」と感じるケースもあります。今後の仕事や働き方について考える機会を得ることができるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2023年9月26日記事更新日:2024年6月18日

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