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一次面接が通らないのはなぜ?落ちる理由と対策、面接準備のポイントを解説

一次面接 通らない

「多くの企業に応募しているけれど一次面接が通らない」「なぜ一次面接で落ちるのか理由がわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏が、一次面接で落ちる理由と対策、面接準備の際のポイントなどを解説します。

一次面接が通らない理由と対策を解説

最初に、一次面接が通らないケースでよくある理由と、それぞれの対策について解説します。

質問に対して適切な回答ができていないケース

質問されたことに対して「回答がずれている」「丸暗記のような回答をする」「そもそも応募書類と回答している内容が矛盾している」などのケースです。回答がずれている場合、自分のアピールしたいポイントを伝えられない上に「質問の意図を汲むことができない」と判断される可能性があります。

また、丸暗記のような回答は、本人らしさが伝わらない上、「自分の言葉ではなく、用意した回答を話しているのみ」と判断される可能性があるでしょう。さらに、応募書類と回答内容が矛盾している場合は、「一貫性がない」と判断されることもあります。

対策

面接では、応募書類に書いた内容を深掘りされます。まず、自分自身の経験・スキル・実績をきちんと棚卸しすることが重要です。それをもとに応募書類に書く内容やアピールすることを考えましょう。応募書類を作成する段階で「アピールしたいことを質問してもらえるように書類を作る」という意識を持つことがポイントになります。

その上で、面接で自然に話せるよう、模擬面接などで練習しておくことが大事です。回答を丸暗記して話しても相手に伝わりにくくなるので、キーワードとなる要素を整理しておくといいでしょう。また、評価を意識してうまく回答するより、相手の質問をよく聞き、意図を汲んで簡潔に答えることが大事です。

もしも質問意図を把握できなかった場合は、その場で聞き直して確認しましょう。質問意図の確認は、的確な回答をするためのものなので、面接担当者にとってマイナス印象にはなりません。

志望動機や転職の目的に説得力がないケース

応募者と志望企業の接点が見えない志望動機は「イメージだけで志望しているため、入社しても早期離職する」と判断される可能性があります。また、転職に対する具体的な目的がない場合は「実現したい目的がないため、すぐに転職する可能性がある」などの判断につながりやすいでしょう。

特に、前職に対する不満などが転職理由になっている場合は「他責の傾向がある。入社しても何らかの不満を感じたら、自分で改善することなく、同じことを繰り返すのではないか」という懸念を持たれる可能性があります。

対策

転職することで「何を実現したいのか」を考え、目的を明確にした上で、応募企業と自分の接点を考えることがポイントです。目指すキャリアや求めるやりがい、自分にマッチする仕事の進め方や働き方などを目的とし、その企業で実現できるのか、また、どのように実現していけるのかを考えましょう。これを応募企業と自分の接点とし、志望動機に紐付けることで、説得力のある内容とできます。

その際、自分の経験・スキルを活かし、その企業にどう貢献できるかを考えることも重要な評価ポイントとなります。具体的なエピソードを交えて、その企業の業務や働き方の中でどう力を発揮していけるのかを語りましょう。

また、中途採用の一次面接では、必ず転職理由を聞かれるものです。前職への不満が転職のきっかけとなった場合でも、そのまま伝えればマイナスの印象につながるでしょう。先に挙げた「転職の目的」に紐付けて「目指すキャリアや仕事のやりがいを実現するために転職しようと考えた」と語る方がプラスの印象を与えることができます。

自信のない話し方をしたり、話し過ぎたりするケース

面接で緊張してしまい、うまく話せなくなってしまう人も少なくありません。しかし、自信がない話し方のまま面接を終えることになれば、マイナスの印象を与えてしまう可能性があります。また、言葉に詰まりがちになれば、アピールしたい内容を伝えることは難しいでしょう。

一方、話し過ぎてしまうことで、相手の質問意図とずれてしまう人もいます。面接で伝えたいことを整理しきれていないケースもあれば、自分がアピールしたいことを伝えきろうとするあまり、一方的に話してしまうケースもあるでしょう。

また、面接の質問項目は、多面的・多層的に応募者を評価するために用意されています。特定の質問に対して長く話し過ぎれば、そのほかの質問に回答する時間が短くなってしまいます。例えば転職理由について長く時間を使えば、自己PRや志望動機などの質問に対し、自分の良さや強みをアピールしきれずに終わる可能性もあるでしょう。

対策

面接当日に緊張しないようにするため、模擬面接などで練習をしておきましょう。また、話す内容を自分の中で整理するなど、きちんと準備しておくことも重要です。面接では、会話のキャッチボールを心がけ、質問に簡潔に回答することを意識しましょう。簡潔に回答した後には、面接担当者がさらに話を膨らませる質問や、聞きたいことを絞った質問をしてくるものなので「アピールしたい内容をすべて話さなくては」と焦る必要はありません。落ち着いて一つひとつの質問に回答する意識を持ちましょう。

また、整理できていないことや回答しきれないことなどを質問された場合は、正直に伝えることが大事です。中途半端に回答したり、論点をずらすことで何とか回答したりするより「現時点では整理できていないので、次回までにお答えできるようにします」と伝える方がプラスの印象につながります。

身だしなみや振る舞いなどに違和感を持たれるケース

身だしなみや言葉遣い、振る舞いなどがビジネスシーンにふさわしくないケースです。中途採用は即戦力採用が基本のため、ポテンシャル採用であったとしても、ビジネスマナー研修などを用意していないケースもあります。多くの企業は「基礎的なビジネス対応ができること」を前提としているため、即戦力としての対応能力がないと判断されれば落ちる可能性があります。

また、違和感を与えるような身だしなみによって第一印象を悪くしてしまい、面接終了までその印象を引きずってしまうケースもあります。アピールできるポイントがあっても、身だしなみによる悪印象で良い点を伝えられないまま、一次面接で落ちる可能性もあるので注意しましょう。

対策

寝癖や服のシワなどに注意し、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。また、ビジネスシーンにおける言葉遣いや振る舞い方、面接における基本マナーなどを把握しておくことも大事です。面接で語る内容については、きちんとした言葉使いで書き起こしてから、自然に話せるよう、口に出して練習しましょう。

一次面接で企業が見ているポイント

一次面接には、現場の担当者が登場するケースが多く、実務能力や人柄などを見ています。「即戦力として貢献してくれるか」「一緒に働きたいと思える人物か」「職場のカラーに合っているか」「自社に入社する必然性があるか」などが評価のポイントとなります。また、人事担当者が登場する場合は「二次面接に進めても問題がない人物か」「早期離職せず、長く働いてくれそうな人材か」を見ています。採用の水準を満たす実務能力があること、社風や企業文化にマッチしていることが評価のポイントとなるでしょう。

一次面接の通過率を高める面接準備のポイント

一次面接で落ちないためには、面接準備をしっかり行うことが大事です。ポイントを解説するので参考にしてみましょう。

自信を持って話せるように経験・スキルを整理する

自分の経験・スキル・実績をしっかり棚卸しした上で、企業にマッチする部分や活躍・貢献できることについて整理しておきましょう。語る内容におけるキーワードをメモしておき、面接の前に再度確認することで、より安心できます。

企業研究をきちんと行い、自分にマッチする企業を選ぶ

そもそもの企業選びの際に「自身の経験・スキルを活かせるか」「転職の目的を叶えられる企業かどうか」などをきちんと考えることが重要です。自分の経験・スキルや希望によりマッチしている企業に応募することで、一次面接の通過率を高めることができるといえるでしょう。

また、企業研究では、その企業の業務や仕事の進め方、事業展開、キャリアステップなども把握しておきましょう。その上で、志望動機に紐付け、自分の経験・スキルを活かして活躍・貢献できることを伝えることがポイントです。

面接の練習をする

整理した内容を自然に話せるよう、口に出して練習することが大事です。友人などに質問してもらって面接の練習をすれば、客観的な視点でアドバイスをもらうこともできるでしょう。また、動画を撮影して確認し、自分の話し方を改善することもできます。オンライン面接の際にも役立つでしょう。

転職エージェントは面接準備や適切な企業選びに役立つ

一次面接が通らないことを悩んでいる応募者は少なくありませんが、書類選考を通過しているため、書類上では経験やスキルを評価されていると言えます。採用の可能性がある人材のため、一次面接に進むことができていると考えましょう。

一次面接が通過しない大きな要因としては「面接でのアピール内容が適切でない」「そもそも応募企業が適切ではない」という2点が挙げられます。転職エージェントを活用すれば、自分の経験・スキル・実績の棚卸しのサポートを受けることができますし、自分にマッチする企業を選ぶためのアドバイスをもらうことができます。また、模擬面接などの面接対策もあるため、客観的な改善ポイントを教えてもらうこともできるでしょう。一人で悩むことなく、転職エージェントを活用してみることもお勧めです。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏


約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

リクルートエージェントでは、転職でお悩みの方に適切なアドバイスをお送りしています。また、企業の面接対策や職務経歴書の作成サポートや、スムーズな退職のためのサポートを行っています。お悩みの方はぜひ一度相談に来てみてください。