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広告代理店の仕事内容は?広告代理店の主な職種と仕事のやりがい

広告代理店営業

デジタル広告への出稿量の拡大に伴い、広告代理店の業務や役割は変化し続けています。広告代理店に転職を希望する場合、どのような選択肢があるのでしょうか。そこで、広告代理店の役割や種類、広告代理店で活躍する職種などをまとめました。

広告代理店の役割

広告代理店とは、広告出稿を検討している企業とメディアの間に立ち、広告出稿のプランニングやマーケティング活動、出稿に伴う広告クリエイティブの作成や効果分析などを行う企業を指します。例えば、「カロリーが気になる10~20代の若年層」がメインターゲットの清涼飲料水の販売を行う企業の場合、広告代理店は企業からターゲットや商品の特徴などをヒアリングし、ターゲットと接点を持つメディアを選定し、提案します。また、出稿先にフィットした映像やポスター、ページ、バナーなど「カロリーが気になる10~20代の若年層」が興味を持つ広告クリエイティブを作成し、企業にアピールします。

ターゲットによっては、メディアへの広告出稿だけでなく、中吊りや駅構内などの交通広告、イベントやラッピングカーなどに出稿することも。これら屋外の広告は“OOH(Out Of Home)”と呼ばれています。OOHも、デジタルサイネージなどのデジタル広告の割合が増加しています。近年では3Dのデジタル広告が登場するなど、広告表現の幅は広がり続けています。

広告代理店の種類

広告代理店を大きく分けると、テレビや新聞などマスマーケティングを得意とする「総合広告代理店」と、特定の企業のプロモーションを担う「ハウスエージェンシー」、美容や金融など特定の領域に特化していたり、インターネット広告(デジタルマーケティング)のみを取り扱ったりする「専門広告代理店」の3つがあります。

近年のインターネット広告の広がりを受け、インターネット系の広告代理店が増えており、総合広告代理店もインターネット広告を専門に扱うグループ会社を持つようになりました。また、インターネット系の広告代理店にも、様々なメディアやマーケティング手法を取り扱う総合広告代理店と、SNSや動画など特定チャネルのみを扱う専門広告代理店があります。

広告代理店で活躍する主な職種と仕事内容

広告代理店では、プランナーとも呼ばれる代理店営業を中心として、トレンドを把握しマーケティング活動を行うマーケター、広告クリエイティブを考えるデザイナーやコピーライター、デジタル広告の運用担当者など、広告代理店ならではの幅広い職種が活躍しています。職種の概要をご紹介します。

広告代理店営業

顧客に課題や予算、商材などをヒアリングし、適したプロモーションを提案するのが高億代理店の営業です。広告の出稿プランが確定したら、クリエイティブを制作するデザイナーや広告運用担当者、進行管理などと連携し、プロモーション成功のために働きかけを行います。出稿期間中はプロモーションの効果を顧客に適宜報告し、想定通りのパフォーマンスが得られない場合は、リカバリープランを立てることも。デジタル広告の台頭により、広告の効果は専門ツールなどを利用して詳細に分析できるようになりました。デジタル広告に出稿している場合は、分析レポートなどを作成し顧客に報告を行います。広告代理店によっては、プランナー、アカウントプランナーと呼ばれることもあります。

マーケター

比較的規模の大きい広告代理店では、マーケティングの専門家がいるケースもあります。マーケットの動向やカスタマーのニーズを探り、世の中のトレンドを掴んで広告代理店のマーケティング活動に寄与しています。広告出稿のプランニング時に、マーケターとして営業やデザイナーなどにアドバイスを行ったり、顧客への提案時に説明したりするケースもあります。

デザイナー(クリエイティブ系職種)

営業が立てたプランを元に、広告クリエイティブのデザインを行います。デジタル広告の場合は、様々なサイズのバナーやランディングページ、キャンペーンサイトなどをデザインすることも。総合代理店の場合は、デザイナーのほかにコピーライターやカメラマンとも協業して、広告のコンセプトを決めてキャッチを考えたり、モデルや商品の撮影を行ったりするなど、効果的なクリエイティブ制作のために、様々なクリエイティブ系職種が関わることもあります。一方で、中小規模の広告代理店の場合は、営業やデザイナーが画像素材を探してコピーライティングを考えることもあります。自社に制作機能を持たず、制作会社などにクリエイティブを発注している広告代理店もあります。

広告運用・分析

デジタル広告の増加により、「広告運用」という新たな職種が現れました。広告運用とは、主にリスティング広告と呼ばれる検索連動型広告と、ディスプレイ広告と呼ばれるネットワーク型広告を、予算や効果によって運用調整する役割です。これらのデジタル広告は入札方式を採用しており、入札単価が高い広告や配信面とのマッチ度の高い広告が優先的に表示されます。配信面はメディアのほかに、SNSや動画などがあり、ターゲットを指定して配信することも可能です。そのため、広告運用の担当者は効果を高めるため、広告の管理画面を見ながら日々入札調整を行っています。営業担当や顧客に広告のレポートを提出し、進捗状況を報告する役割も担います。

進行管理(アシスタント職種)

広告代理店によっては、進行管理が営業をサポートするケースもあります。規模の大きいプロモーションの場合は、様々なメディアに出稿するため、広告クリエイティブの入稿や顧客とのやり取りなどが頻繁に発生します。プロモーション全体の予算管理や顧客やメディアとの交渉などを担う営業に代わり、計画通りに広告出稿を行うために進行管理がサポートします。

広告代理店の魅力や仕事のやりがい

広告代理店で働く魅力は、様々な領域の広告に携わることができる点です。特に総合代理店の場合は、テレビや新聞、雑誌など様々な広告に出稿するため、普段の生活で自身が手掛けた広告を目にする機会があるかもしれません。また、「売り上げが伸びた」「新たな層を開拓することができた」など、担当したプロモーションによって目に見える効果が表れた時は、大いにやりがいを感じることができるでしょう。

デジタル広告は常に新しい技術を取り入れて進化し続けています。最新のアドテクノロジーに携わることができる点も、広告代理店で働く魅力のひとつです。

一方で、顧客からは厳しく広告効果を求められるため、案件によってはプレッシャーを感じることもあります。また、顧客の要望が高かったり、思うように効果が伸びなかったりすると、分析や調整、再提案などに労力を要し、業務量が増えてしまうことも。最新のトレンドに触れることができる華やかな面と、コツコツと効果に向き合う地道な面を併せ持つのが広告代理店の仕事です。

記事作成日:2022年07月19日 リクルートエージェント編集部