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社内SEの「志望動機」の伝え方と例文

社内SE 志望動機

面接の質疑応答で必ず問われる「志望動機」。経験・スキルが同程度の応募者が複数いた場合、志望動機で選ばれるケースは少なくありません。さらには、経験が浅い人が志望動機によって意欲や成長性を評価され、経験豊富な人を差し置いて採用されるケースもあります。
どんな会社にも通じるような志望動機ではなく、「だから、この会社」という説得力ある志望動機を語れるようにしておきましょう。

社内SEが志望動機を語る上で注意すべきポイント

SIerなどから社内SEへの転職を希望する皆さんからは、志望理由としてこんな声をよくお聞きします。

* 安定感がある
* スケジュールを自分でコントロールできる
* 最上流工程を手がけられる
* 裁量権を持って働ける

これらの言葉の裏側には、「納期に追われず、ストレスがない」「外注に指示し、管理だけしていればいいから楽そう」といった考えがある方が多く見受けられます。しかし、こうした考えをそのまま志望動機として語るのは当然NGです。

そもそも、社内SEの仕事が気楽であるなんてことはありません。社内SEは、経営陣、各事業部門、コンサルタント、ベンダー、開発や運用を外注するパートナーなどと折衝を行う立場。それぞれ事情や言い分が異なる人々とコミュニケーションを取り、落としどころを見つける役割を担います。

また、一般的なSEは「どのようにつくるか」を考えるのが主な仕事であるのに対し、社内SEは「何をつくるべきか」「本当に必要なのか」の議論をする仕事です。さまざまな立場の人とのコミュニケーションにおいても、経営の視点も踏まえて適切な判断を下す上でも、裏付けとなる専門性が必要であり、その判断には大きな責任も伴います。

このように社内SEに求められているものを正しく理解した上で応募してきているのか、採用担当者はシビアに見ています。ですから志望動機においても、こうした役割を理解しており、それに対するチャレンジ意欲ややりがいを抱いていることを伝えるようにしましょう。

また、日常的な業務も、会社によって大きく異なります。稟議のための資料作成に多くの時間を費やすケースもあれば、自ら手を動かして開発を行うケースも。志望企業においてのシステム部門の役割・特性を理解した上で、志望動機をどう伝えるかを考える必要があります。

社内SEが「志望動機」を伝えるための3STEP

【STEP-1】自分が仕事において「大切にしたいこと」「こだわり」を明確にする

まずは、転職したいと思った理由、転職によって「変えたいもの」「変えたくないもの」を言語化しましょう。例えば、「技術スキル」「開発環境」「働き方」「組織体制」「チームワークのあり方」といった観点で、自分が大切にしたいもの、こだわりたいものを明確にします。

【STEP-2】STEP-1で挙げたキーワードを念頭に、企業研究をする

志望企業の研究をします。企業サイトを読み込むのはもちろん、ニュースリリース、メディアのインタビュー記事など、多角的に情報を収集してください。中途採用であっても、「新卒採用」サイトにも目を通しましょう。学生向けなので、事業や仕事の内容がわかりやすく説明されています。社員インタビュー記事では既存社員がどんな働き方をしているか、どんなやりがいを感じているかがつかめます。

上場企業であれば、IRページなどで決算資料に目を通しておくのもお勧めです。決算資料を見る投資家はその業界の専門家とは限りませんので、事業内容や今後の方針について、かみ砕いて説明されています。中長期ビジョンも記載されているため、目指す方向性を理解しておけば、役員面接で効力を発揮する可能性もあります。

そしてこれらの企業情報を調べるとき、STEP-1で挙げた「自分が大切にしたいこと」「こだわり」を意識しながら見てください。その中で、相手企業と自分の「大切にしたいこと」「こだわり」の共通点を探ります。

【STEP-3】「企業のこだわり=自分のこだわり」であることを証明する

企業研究でつかんだ、相手企業の「大切にしていること」「こだわり」を挙げて、それが自分と共通していることを伝えられるように準備します。

「御社では**を大切にしているとのことですが、私も**を大切にして働きたいと思っています」の一言で終わるのではなく、「**を大切にしたい」と考えるようになった出来事、経験のエピソードを具体的に語れるようにしておきましょう。つまり、その会社の理念や考え方に共感していることを、リアルなエピソードによって証明するのです。

特に、ベンチャー企業や立ち上げて間もない企業の場合、理念や考え方がフィットしているかどうかが特に重視されるケースが多いため、リアリティをもたせて語れるようにしておきたいものです。

社内SEの志望動機の例文

「これまでSIerでシステム開発を行ってきましたが、「導入して終わり」ではなく、長期にわたっての貢献を意識した開発を行いたいと考え、志望致しました。御社のHPにある入社者インタビューを拝見したところ、IT事業本部の○○様のエピソードで、運用フェーズで各部署と密に連携し、さらなる改善につなげ、エンドユーザーと一体となったシステム開発を実現されていることを実感しました。

また、御社が理念として掲げている「現場主義」は、どの部署・職種の方のインタビューを拝見しても一貫していると感じ、強く共感致しました。これまで培った業務知識、ベンダーとしての開発経験を活かしながら、各部門の生産性を向上させるようなシステム開発に貢献していきたいと考えております」

リクルートエージェント キャリアアドバイザー 堤 祥太

リクルート(旧:リクルートキャリア)の転職エージェントサービス「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーとして、主にSE・ITエンジニア全般を担当。

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