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職務経歴書に2社以上(複数社)の職歴がある際の書き方と見本(サンプル)

職務経歴書 職務要約

2社以上の職務経験がある場合、どのように職務経歴書を作成すればよいのでしょうか。複数回の転職歴や、直近での在職期間が短い職歴を提示することで「会社に定着しない」「長く働いてくれない」と思われてしまうのではと気後れする人もいるようです。しかし実際には、多くの企業で複数の職歴がある人を採用しています。

ここでは、あなたの経歴を効果的にアピールするための職務経歴書の書き方を紹介します。

2社以上の職歴を書く場合の職務経歴書フォーマットと見本

職歴が複数社あると、どのように記載すればよいか迷うかもしれません。基本的に複数社の職歴を記載する方法は「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」の3つです。職務経歴書を書く際のルールとともに説明します。

職務経歴書は2枚程度にまとめる

複数社の職歴を記載すると量が増えてしまうかもしれませんが、職務経歴書は2枚程度にまとめましょう。
企業の採用担当者は忙しいことも考えられるので、長すぎる職務経歴書を読むのは負担になってしまったり、読んでもらえなかったりする可能性があります。記載する内容を、応募企業に関連のあるポイントに絞るなど工夫しましょう。
なお、2枚となったときにはホチキスではなく、左上をクリップでとめることがおすすめです。それによって、採用担当者がコピーをとりやすくなります。

 すべての社歴・職歴を記載する

「転職回数が多いことを不利に感じている」あるいは「職務経歴書にすべての社歴・職歴を書くと長くなってしまう」といった理由から、少しくらい省略しても大丈夫だろうと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし今回応募する職種に直接関係ない職歴や、過去の経験を評価されるケースもありますし、実際の職歴と異なると「経歴詐称」とみられてしまう可能性もあるため、職務経歴書には、すべての社歴・職歴を記入するようにしましょう。

『編年体式』が一般的な職務経歴書

転職回数が比較的少ない場合は、時系列に沿って職歴を記入する『編年体式』が一般的です。この方法だと、担当者は履歴書と照合しながら職務経歴書を見ることができ、あなたのキャリアの歩みや成長ストーリーを把握しやすいからです。また、初期の経歴をアピールしたい人にとっては、冒頭にそのアピールポイントを記載することで、より印象付けられるという特徴があります。

【編年体式のメリット】

  • 時系列で職歴を把握できて読みやすい
  • キャリアの積み重ねや成長過程をアピールしやすい
【編年体式のデメリット】

  • 最新の職務経験が埋もれがち
  • 直近のアピールしたいことが伝えにくい

時系列で職歴が把握できる編年体式は、転職回数が少ない人や、社会人経験が短い人に向いています。一方で転職が多い人や社内での異動が多い人は枚数が多くなり、書類を最後まで読んでもらえない可能性があるため、あまり向いていません。

『編年体式』の見本(サンプル)

職務経歴書 2社以上 編年体 サンプル

『逆編年体式』は直近の経歴をアピールしたい場合

『逆編年体式』とは、現在から過去へと時系列をさかのぼって職歴を記載する方法です。一般的に中途採用では、企業は即戦力となる人材を求め、応募者と募集職種との接点がどの程度あるかに注目しています。そのため、直近の仕事で経験した業務や得たスキルが募集職種の要件とマッチする場合、即戦力としての活躍をアピールできる『逆編年体式』がおすすめです。

【逆編年体式のメリット】

  • 直近の職務経歴をアピールしやすい
  • 関連性の低い過去の経歴に対する印象を薄められる
【逆編年体式のデメリット】

  • 成長過程が伝わりにくい
  • 編年体式に慣れている採用担当者によくない印象を与える可能性がある

現在から過去へと時系列をさかのぼって記載する逆編年体式は、直近の経歴をアピールしたい人、外資系企業を受ける人、キャリアチェンジをした人に向いています。一方で、過去の経歴からの成長過程をアピールしたい人にはあまり向いていないといえます。

逆編年体式の見本(サンプル)

職務経歴書 2社以上 逆編年体 サンプル

『キャリア式』は特定の職種・業務経験をアピールしたい場合

『キャリア式』とは職務や領域、プロジェクトなど特定の切り口に沿って職歴を記載する方法です。たとえば営業職・企画職といった職務区分で職歴を表記すると、各職務の専門性をアピールできます。

転職回数が3回以上にわたる場合は『キャリア式』がおすすめです。『編年体式』や『逆編年体式』のように、時系列で職歴を記載すると転職回数の多さが目立ったり、アピールポイントがぼやけてしまったりする恐れがあります。

【キャリア式のメリット】

  • 過去の職種等が応募先にマッチしていることをアピールできる
  • 転職回数が多くてもアピールポイントが分かりやすい
  • 期間よりも経験の深さを伝えられる
【キャリア式のデメリット】

  • 成長過程が伝わりにくい
  • 時系列で確認したい採用担当者には分かりにくい印象を与える可能性がある
  • 直近の職種が分かりにくい

特定の切り口に沿って職歴を記載するキャリア式は、転職回数が多く専門性をアピールしたい人に向いています。

キャリア式の見本(サンプル)

職務経歴書 2社以上 キャリア式 サンプル

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2社以上(複数社)の職歴がある場合の書き方ポイント

2社以上の職歴がある場合の、職務経歴書に記載するポイントを説明します。

【ケース別】複数社の職歴がある場合の書き方

「自分の経歴はどう伝えたらいいの…」と心配になることもあるかと思います。悩みやすいケースのポイントをまとめてみました。

複数の職種に携わったことがある場合、募集職種に関する経験は内容を詳しく、文字数を多めに記載します。逆にあまり関連性がないと思われる経験や出来事は、少なめに記載するなどしてボリュームにメリハリをつけてまとめると、あなたが強調したい経歴がより明確になるでしょう。

職歴(転職回数)が多い場合

「成長プロセスを伝える」

転職回数が多いと、一貫性のなさやストレス耐性を懸念される可能性があります。ただしそれぞれの転職理由・目的が納得できるものであり、これまでの実績や成長プロセスを伝えられれば「チャレンジ精神がある」「好奇心が強い」と懸念要素を払拭し印象を良くすることも十分可能でしょう。

「文字数にメリハリをつける」

複数の職種に携わったことがある場合、募集職種に関する経験は内容を詳しく、文字数を多めに記載します。一方で、あまり関連性がないと思われる経験や出来事は、少なめに記載しましょう。このようにボリュームにメリハリをつけてまとめると、あなたが強調したい経歴がより明確になります。

異業種の転職など職歴に一貫性がない場合

「転職理由・目的を明確に」

職歴に一貫性がなかったとしても転職回数が多い場合と同様に、それぞれの転職理由・目的が納得できるものであれば、あまり気にしない企業もあります。転職理由はなるべくポジティブな表現で、分かりやすく書くのがポイントです。

「自己PRとして共通する強みをアピール」

これまで経験した職種に一貫性がない場合は、どのような意識を持って転職してきたか、共通して感じる自分の強みは何かをアピールするとよいでしょう。今までのキャリアを振り返ると、浮き彫りになってくるものがあるかもしれません。たとえば「どの職場でもチームのまとめ役を任されていた」「営業や販売職を経験したが、お客さまとすぐに信頼関係を築ける」など、得意分野を探ってみてください。

短期離職をしたことがある場合

「形式を工夫し、アピールポイントを絞る」

短期離職の経歴があると「自社でもすぐに辞めてしまうかも」と、懸念されるケースもあります。そういった場合はキャリア形式または逆編年体形式を活用するのがおすすめです。職務内容以外にも、成功エピソードや得意分野をアピールするなどの工夫をすると「何をどのくらいしてきたか」よりも「何ができるか」に注目してもらいやすくなります。

フォーマットや書き方を工夫してアピールしたい点を明確に

採用担当者が職務経歴書で確認したいのは、あなたがこれまでのキャリアで何を得たのかということです。それを新しい職場でどう活かし、即戦力として活躍してくれるのかを想像します。そのため、これまでの転職経験で得たことや、それぞれの職歴で身に付けたスキルを明確に伝え、アピールすることをおすすめします。

職歴が1社の人にも共通して言えることですが、単に経験したことを羅列するのではなく、その仕事に携わるうえで自身が何を考え、どのように課題解決に取り組んだのかも簡単に添えましょう。これにより、あなたの仕事観も伝えることができます。

 職務要約は簡潔にまとめる

職務要約を記載する際は「シンプル・事実ベース・応募先にマッチしている」この3つを意識し、3~4行程度にまとめるのが理想です。転職回数が多く職種に一貫性がない場合は、応募先にマッチした経歴に絞ってまとめましょう。一つの企業で多数の職務を経験してきた場合も同様に、応募先にマッチした内容を優先的に記載してください。

転職理由はポジティブな表現で記載する

中途採用で面接担当者が気にしていることのひとつに「うちでも簡単に辞めてしまわないか」という懸念があります。その懸念を払拭するために、転職理由を納得できるように記載し「うちでは続けてもらえそう」と思ってもらう必要があります。

よくある転職理由をポジティブに変換すると次のようになります。

  • 「残業が多かった」→「メリハリがあって効率的に業務に取り組める環境で働きたい」
  • 「人間関係が悪かった」→「社内の風通しがよく、円滑なコミュニケーションをとりながら仕事をしたい」
  • 「毎月のノルマが大変だった」→「目先の数字の結果だけでなく、顧客一人ひとりにしっかり寄り添って仕事をしたい」
  • 「給与が安かった」→「努力や成果を正当に評価する環境で働きたい」

転職理由に関しては面接で質問される可能性があるため、客観的事実を「正直かつポジティブ」に伝えることが大切です。

自己PRは応募企業によって変える

応募企業によって自己PRを変えることも効果的です。2社以上職歴がある方は、職歴が1社だけの方よりも経験してきた業務やキャリアが多いでしょう。これは、企業に対してさまざまな側面でアピールできるため「応募先企業がどのような人材に魅力を感じるか」を考え、最も適した自己PRを記載すると高評価につながります。

2社以上の職歴でも省略せずに前向きに伝えることが大切

2社以上の職歴があり、1年・2年単位で転職を繰り返したり、短期在籍の職歴が複数あったりした場合、採用担当者から「また転職するのではないか」など悪い印象をもたれないか心配になるでしょう。しかしそれぞれの転職理由をポジティブに伝え、しっかりと自分で理由を持った転職であれば、前向きに受け止める企業もあります。3種類の職務経歴書の書き方にもそれぞれメリットがありますので、最も強みをアピールできる方法で記載しましょう。

記事作成日:2020年12月09日
記事更新日:2022年11月29日
記事更新日:2023年03月22日 リクルートエージェント編集部

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