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第二新卒の志望動機を作成する3ステップと例文、伝え方を解説

面接では「志望動機」を聞かれることがあります。第二新卒の場合は、どのように志望動機を伝えればいいのでしょうか。そこで、第二新卒の志望動機で意識しておきたいことや例文、伝え方のポイントについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏がアドバイスします。

第二新卒の志望動機で意識しておきたいこと

「第二新卒」には明確な定義はありませんが、企業が独自の定義を持っている場合は、その定義に従います。もしなければ、学校(高校・専門・短大・高専・大学・大学院)を卒業してからおおむね3年以内の人(学校卒業後すぐに就職する新卒者は除く。また、職務経験の有無は問わない) を指します。

ここでは、第二新卒の志望動機で意識しておきたいことを解説します。

新卒の志望動機との違いを理解する

第二新卒の方の中には、学校を卒業して時間が経っていないこともあり、「就職活動時の志望動機と変わらないのでは」と考えている方もいるようです。しかし、新卒の志望動機は学生時代を含め、過去の経験に根差した価値観に従って応募企業を選んだ理由を伝えるのが一般的です。社会人経験がある場合には、社会人としての経験を交えて志望動機を伝えた方がいいでしょう。

志望理由はエピソードを交えて伝える

志望動機で志望理由や自分が大切にしたいことを伝える場合は、具体的なエピソードを交えて伝えると説得力が増します。志望動機は、「好きなブランドだから」「いつも使っていた」など、主観的な理由だけでなく、できる限り具体的なエピソードを交えて、応募企業ならではの理由を伝えられるといいでしょう。

企業研究は念入りに行う

応募企業ならではの理由を伝えるためには、念入りな企業研究が欠かせません。応募企業ならではの強みや特徴だと思っていたことが、実は競合他社も同じだったというケースはよくあります。特に面接では、伝えた志望動機に対して採用担当者から掘り下げた質問をされる可能性があります。入社してから「イメージと違った」と後悔しないためにも、企業研究を念入りに行い、応募企業のことを深く理解しておきましょう。

第二新卒の志望動機をまとめるための3ステップ

志望動機は、3つのステップで進めるとまとめやすくなります。順を追って解説します。

ステップ1:自己分析を行う

志望動機に関わらず、転職活動を始める際は自己分析をしておくと、自分の強みや志向が明らかになり、転職の方向性が明確になりやすくなります。過去の経験を書き出して、やりがいを感じたことや成果が出たこと、周囲から褒められたことなどを思い出しましょう。第二新卒の場合は社会人経験が短いため、書き出した経験が少なく強みを明らかにしにくい場合は、学生時代のゼミやサークル、部活動やアルバイトなど、何かに打ち込んだ経験から自己分析を進めてもいいでしょう。

ステップ2:業界・職種・企業研究を行う

自分の強みや志向が明らかになったら、自分が希望する業界・職種・企業研究を行います。特に、キャリアチェンジを考えている場合は、自分が知っている情報だけで判断しようとすると選択肢が狭まってしまう可能性があるので、先入観や思い込みを取り払って幅広く業界・職種研究を行い、自分にマッチした業界・職種を明らかにしましょう。業界や職種が定まったら、自分の希望条件に合う企業を探し、企業研究を行います。

ステップ3:企業との接点を探る

企業研究を行って応募する企業を絞り込んだら、経験・スキルや強み、仕事へのこだわりと企業との接点を探しましょう。応募する企業や仕事に自分の経験・スキルや強み、価値観がマッチしていれば、モチベーション高く働き続けることができるかもしれません。同じように、採用担当者側も、応募者の志望動機から入社後の活躍可能性や定着性などを判断しているので、応募企業との接点を意識することは非常に重要です。応募企業の求人、採用ページなどを確認して、自分との接点を探りましょう。

第二新卒の志望動機の例文

第二新卒の志望動機の例文を、経験・未経験の2つのパターンでご紹介します。

営業(経験者)

前職ではITサービスの営業をしていました。私にとって何よりの喜びは、お客様に信頼していただき、「○○さんに頼んでよかった」と言われることです。ただ、前職ではサービスプランの型がある程度決まっており、提案には制限がありました。信頼してくださるお客様にご満足いただける提案をするために、オーダーメイドのサービスに力を入れている企業で働きたいと考えました。御社(貴社)であれば、ITの経験を活かせる上に、お客様により最適なプランを提案し、組み立てることができると考えています。

※面接で伝える場合は「御社」、履歴書に記載する場合は「貴社」

 <志望動機のポイント>
営業としての自分のこだわりと応募企業の姿勢との接点をアピール。さらに、前職の経験を活かせることも伝えています。

企画(未経験)

学生時代にカフェでアルバイトをしており、オリジナルグッズを販売するためにお客様へのアプローチ方法を工夫していたことがあります。仮説を立てていろいろな方法を試した結果、売上を1.7倍に伸ばすことに成功しました。

現職では営業を担当していますが、お客様の興味を引くようにアプローチすることは、過去の経験が活きていると思います。ただ、営業手法は会社からの指示に従わなければならず、自分で工夫する余地があまりありません。そこで販促企画の仕事をしたいと考え、短期スパンで新商品をリリースされている御社(貴社)でなら、いろいろなアイデアを試せるのではないかと思いました。

※面接で伝える場合は「御社」、履歴書に記載する場合は「貴社」

 <志望動機のポイント>
未経験をカバーするために学生時代の経験をアピールしてから、応募企業を選んだ理由を伝えています。実績に数字を交えているため、アルバイト経験でも説得力があるでしょう。

第二新卒の志望動機の伝え方のポイント

第二新卒が志望動機を伝える場合のポイントを解説します。

自分の言葉で伝える

「応募企業に評価されたい」「良い印象を与えたい」と思うあまりに、飾った表現を多用するケースがあります。しかし、表面的な言葉ばかり使ってしまうと、本音がつかめないためにかえって採用担当者に響かない可能性があります。つたない表現だったとしても、自分の言葉を使った方が真実味は増すため、人柄が伝わりやすくなります。良く思われようと気負いすぎず、志望動機は自分の言葉で伝えるようにしましょう。

転職理由などとの一貫性を持たせる

志望動機以外でよく聞かれる質問に、「転職理由」や「自己PR」が挙げられます。切り口は異なりますが、どの質問も、仕事への価値観や入社後の活躍可能性、定着率などを判断する質問です。これらの質問への回答に一貫性がないと、どのような人物で何を大切にしているのかが伝わらず、アピールにつながらない可能性があります。志望動機や転職理由、自己PRの回答は、一貫性や共通点を意識して答えるようにしましょう。

不満解消や言い訳にならないようにする

志望動機は、前職(現職)ではできない、応募企業で実現したいことを伝えますが、ネガティブな印象を与えてしまわないように注意しましょう。例えば、「評価に不満があり、評価制度が整っている御社を志望しました」「前職の環境では成果を出せないため、IT導入が進んでいる貴社を選びました」など、前職(現職)の不満解消や言い訳に聞こえるような表現です。応募企業で実現したいことを優先して伝え、前職(現職)については軽く触れるだけにしましょう。

※面接で伝える場合は「御社」、履歴書に記載する場合は「貴社」

在籍期間が短い場合の、第二新卒の志望動機の伝え方のコツ

第二新卒の中でも在籍期間が短い場合は、採用担当者は「飽きっぽいのでは」「入社してもまたすぐ辞めてしまうのでは」といった懸念を抱く可能性があります。採用担当者の懸念を払拭するために、自分の就職活動と入社後の経験を振り返り、在籍期間が短い理由を整理しておくといいでしょう。

もし面接で在籍期間について聞かれたら、「○○というイメージを抱いて入社を決めましたが、実際には××でした。当時の企業研究が不十分だったと考えております。今回の転職活動ではギャップが生じないように、企業研究で△△をしっかり確認するようにしています。」など、在籍期間が短い理由と、それを踏まえて転職活動に臨んでいることを伝えます。在籍期間の短さの原因として、前職に非があるように伝えるのは良い印象を与えません。企業研究が足りなかったこと、今回の転職活動で意識していることなどを前向きに伝えましょう。

第二新卒の志望動機に悩んだら転職エージェントに相談を

志望動機に関わらず、職務経歴書の書き方やアピール方法で悩んでしまう方もいるでしょう。転職活動で悩みや分からないことがある場合は、転職エージェントに相談してはいかがでしょうか。応募書類の書き方や求人の選び方、面接対策など、転職活動に役立つアドバイスなどの総合的なサポートを受けられます。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2019年03月12日 記事更新日:2024年09月19日

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