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「ロボット・RPA」経験を活かして、キャリアアップする転職【2019年最新動向】

「ロボット」の活用分野が拡大しており、それに伴う求人が増加しています。2020年、東京オリンピックが開催され、世界が日本に注目します。各社はこれを、技術・製品を世界にアピールする絶好のチャンスと捉えています。

2020年にリリースを目指す企業も多く、製品化へのスピードを加速させている今が転職のチャンスといえるでしょう。ロボット分野で、今求められている技術系人材について、ご紹介します。

各業界でロボットエンジニアのニーズが急増中

「ロボット」の活用分野が拡大しており、それに伴う求人が増加しています。リクルートエージェントに寄せられている求人のうち、約8割を占めるのが、FA(ファクトリーオートメーション)をはじめとするBtoB分野です。

働き方改革の波に乗り、「RPA(Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション)」の市場も拡大中。これはホワイトカラーのルーティンのデスクワークをPC内のロボットが自動で代行するもので、各業界で導入が進んでいます。

一方、BtoC分野では家事を助けるロボットやペットロボット、ドローンなどの開発が進んでおり、数年スパンでマーケットを切り拓いていこうとしています。

制御系エンジニア

FA分野では、アームロボットなどを動かすための制御技術のニーズ大。また、タッチパネルなどのユーザーインターフェイスデザインができるアプリケーションエンジニアも求められています。ペットロボットなどのコンシューマー向けロボットについても、細かな動作を実現する制御系技術がカギとなっています。

クラウドエンジニア

ロボットが収集したデータはクラウドに蓄積・管理されるため、BtoBとBtoCいずれの分野でも、インフラ側でクラウドを構築するエンジニアが求められています。

機械系エンジニア

FA分野の機械系エンジニアは新卒入社者が主流ではあるものの、中途採用も行われています。一方、小型化・高性能化が進むペットロボット分野では、メカ駆動の向上を担う機械系エンジニアのニーズがあり、ベテランのシニア層が主な採用ターゲットとなっています。OA機器など精密機械分野での部品設計経験および駆動部分の知識を持つ方が、ロボット分野に転身する事例が見られます。

異業種からのキャリアチェンジでは、「ロボコン」経験も武器になる

学生時代にロボットの研究開発に取り組み、ロボコンにもチャレンジしていた。卒業後はロボット以外の分野に就職したが、やはりロボットに携わりたいという想いがある――そんな皆さんにもチャンスが訪れています。

ロボット分野の求人数の拡大に対し、ロボット経験者が不足している現状では、リクルートエージェントに寄せられている求人を見ても「ロボコン経験者歓迎」として、異業種出身者に門戸を開いている企業は複数見られます。

実際、学生時代にロボコン経験があり、デジタルカメラの機構設計を手がけていた30代前半の方が、ロボット業界に採用された事例があります。

その方は就職活動時期がリーマンショック後の氷河期にあたり、選択肢が限られる中、家電メーカーに入社。当時の成長分野だったデジカメ部門に配属されました。しかし、最近では新しい技術にチャレンジする機会が減り、技術者としてさらに成長を求めて転職活動を開始。「やはりロボットを手がけたい」と、ロボット製作を行うベンチャー企業に転職を果たしたのです。

カメラの機構設計経験、ハードとソフト両方の知識を兼ね備えている点がロボットにも応用できると評価されたわけですが、学生時代のロボコン経験もプラス評価のポイントになっていたようです。

ロボット業界への転職。効果的なアピールのポイント

ロボット関連の採用においては、どんな要素が重視されるのでしょうか。選考でプラス評価につながるアピールのポイントをお伝えします。

広範囲に関わった経験/周囲との連携力

ロボット開発は一つの部門、あるいは一企業だけでは完結しないのが特徴。複数の専門分野が関わるため、自分の専門分野だけではなく関連分野の知識も持ち、スムーズに連携する力が求められます。その点で「関わっていた範囲の幅広さ」はアピール材料となり得ます。

プロジェクトマネジメント経験

上述のとおり、ロボット分野ではメカ・ソフト・インフラなどの複数分野が関わります。また、外注も多いため、外部パートナーとの関係構築も必要。こうした連携を円滑に推進するプロジェクトマネジメントスキルが重視されます。マネジャーのポジションを担うわけでなくても、プロジェクトマネジメント的な素養、経験があると歓迎されます。

海外との「ブリッジ」スキル/英語力

ロボット業界は「国内」のイメージを持つ方も多いのですが、実は海外企業と要素開発で提携するケースが多数あります。そのため、自社と海外企業を結ぶブリッジエンジニアのスキルも重宝されます。ビジネス英語力、海外駐在経験を持つ人などは活躍のチャンスがあります。

独学の姿勢/自作経験

最近のロボット業界は、AIを取り入れるなど技術革新のスピードが加速しています。技術トレンドを追い続ける姿勢が欠かせないため、自分の専門分野以外の関連技術についてもアンテナを張り、独学でキャッチアップしている人が期待を寄せられます。

また、まれにいらっしゃるのですが、趣味レベルでロボットの自主製作を行っている人も興味を持たれ、「1回会ってみたい」と面接に進むケースがあります。

──IT技術の発展に伴い、ロボットも大きな進化を遂げるタイミングが訪れています。大手からベンチャーまで幅広い企業が開発を強化。今後、社会にインパクトを与える画期的なロボットが生まれる可能性は十分にあります。ロボットに興味がある方は、ぜひこのタイミングでチャンスをつかんでいただきたいと思います。

リクルートエージェント ハイキャリア領域 シニアコンサルタント 新堂 尊康

大手電器部品メーカーにて営業実績を積んだ後、2008年にリクルート(旧:リクルートキャリア)へ入社。東海3県における製造業専任コンサルタントとして従事し、大手から中小企業まで幅広く担当。2013年より、東海エリアの責任者として事業を推進。
2016年より、「宇宙・ロボティクス・AI/IoT」をはじめとしたニュービジネス領域のシニアコンサルタントとして従事。

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