外資系企業への転職では、英語での面接が行われることがほとんど。上司が外国人であるケース、採用の最終決定権は本国が持っているというケースが多いためです。英語面接ではどういうことを聞かれるのか、英語面接ならではのコツはあるのか、外資系企業、グローバル企業への人材紹介を手掛けるRGF Professional Recruitment Japanのアドバイザーが詳しく解説します。
英語面接でよく聞かれる項目
書類選考を突破したら、次は英語面接です。質問されることは、日本企業とほとんど変わりません。「やり取りが英語になるだけ」と捉えてほぼ問題ありません。
「自己紹介」
自分はどういうキャリアを持っているのか、要点を絞って伝えましょう。
「志望動機、自己PR」
なぜこのポジションに応募したのか、自分がこのポジションにどれだけ適しているかをアピールしましょう。
「退職理由」
ネガティブな理由だけではなく、「このポジションに就きたいというポジティブな思いで前職を辞めた」と前向きな志望動機につなげましょう。
「入社後のキャリアビジョン」
応募する会社の事業計画に沿って、応募ポジションでどういうことを成し遂げたいのか、3年~5年後ぐらいのなりたい姿を考えながら説明しましょう。
面接での「伝え方」のポイント
面接で聞かれることは日本企業とほぼ変わりませんが、外資系企業ならではの「伝え方のポイント」があります。以下のポイントに留意して面接に臨みましょう。
初めの挨拶は、笑顔で元気に
面接では、「仕事ができそうか、このポジションに合っているか」「一緒に働きたいか」が見られています。初めの挨拶で緊張しモジモジしていると、自信がなさそうに見えて損ですし、一緒に働きたいとも思ってもらえません。
ポイントは、笑顔で元気にハキハキと。「It’s nice to meet you」「I’m pleased to meet you」などの挨拶からスタートし、面接の場を用意してくれたことに感謝の意を伝えましょう。
結論から簡潔に話す
日本人は結論の前に前置きを話す傾向にありますが、英語圏ではまず結論が求められます。質問に対して、まずは結論を一言で答えた後に、それに対する説明、具体的なエピソードと続けるといいでしょう。
これができれば、多少英語レベルが足りなくても、明確に言いたいことが伝わり、評価も高くなります。
自信を持ってアピールする
日本人は謙遜を美徳と考えますが、英語面接で謙遜は伝わりません。自信を持って「自分はこのポジションに適している、力を発揮できる」とアピールすることが大切です。
日本企業の面接では、面接官が思いを汲み取ってくれることもありますが、外資系企業ではそうはいきません。言葉に出し、自信を持ってアピールしないことには、あなたの魅力は全く伝わらないと心得ましょう。
積極的に「逆質問」しよう
日本企業の面接での定番質問「最後に何か質問はありますか?」は、英語面接でも聞かれます。
面接は、企業が応募者をジャッジする場であると同時に、応募者が企業をジャッジする場でもあります。応募前に企業のこと、募集ポジションのことを調べていれば、さまざまな確認しておきたいことが出てくるはず。質問することがその会社、ポジションへの興味の度合いを示すことにもなりますので、たとえ先方から「何か質問は?」と聞かれなくてもぜひ積極的に質問してください。事前に聞きたいことを整理し、いくつか用意しておくといいでしょう。
最終面接で良く聞かれる質問と回答例
自己紹介例
I am Taro RAG. I am currently managing the sales department of XXX Company. I am confident with my negotiation skills. With 7 years of corporate sales experience, I have developed great critical-thinking and problem-solving skills.
「私は対人折衝力に自信を持っています。7年間の法人営業経験を通じて、クライアントの課題を見つける力、課題解決策を一から考え、提案を組み立てる力を身に付けました」
志望動機例
I am interested in the sales manager position for 3 reasons. First, I believe I have the skill set you are looking for, having successfully built a business development team myself in the past. Second, I have gained myself a wide network of connections as well as a deep understanding of your target clients. Last but not least, I am very intrigued with the way your company challenges the business.
「3つの理由から、この営業マネージャーのポジションに興味を持っています。まず、新規開拓チームの立ち上げを担い成功させた経験があり、求められているスキルと経験を持ち合わせています。次に、御社がターゲットとしている大手企業に、広い人脈とノウハウを持っています。そして、御社のチャレンジングにビジネスを進めている点に、魅力を感じています」
自己PR例
Last year, I ranked second out of the 250 sales staff in my company. Ever since I was assigned to the sales team 7 years ago, I have consecutively hit our sales target and I hope to continuously contribute to your company with great passion and responsibility.
「昨年は全営業部員250人中、2位の成績を挙げました。営業部に配属になってからの7年間、常に売り上げ目標を達成してきました。貴社に対しても強い責任感を持って、高い成果を目指したいと思います」
退職理由例
Deciding to change my job, I want to challenge myself and develop unique products as a Product Manager. I was attracted by your responsive attitude to customers’ feedback and your constant desire to take on the new market, despite the fact that you have already earned yourself a great number of fans.
「商品企画担当者として、より新奇性の高い商品の開発にチャレンジしたいという思いを持ち、ステップアップのため転職を決意しました。〇〇や××など、ファンの多い人気商品を手掛けながらも、カスタマーの要望に応え、新しいマーケットに挑戦し続ける御社の姿勢に惹かれ、ぜひ転職したいと思いました」
キャリアビジョン例
As a sales manager, I would like to work on developing new consumer markets and do my best to succeed at it. 5 years from now, I want to grow this business into an important pillar of your company and be involved in business development in other Asian countries.
「セールスマネージャーとして、コンシューマ向け市場の新規開拓に取り組み、それを確実に成功に導きたいと考えています。そして5年後には事業柱に成長させ、ゆくゆくはアジア各国へのビジネス展開にも携わりたいと思っています」
逆質問例
Please tell me about the characteristics of engineers who are doing well in your company.
「御社で活躍しているエンジニアの特徴を教えてください」
Please tell me about the day-to-day tasks of a salesperson.
「営業職の1日のタイムスケジュールを教えてください」
Please tell me about the typical career path of a marketing staff.
「マーケティング担当の代表的なキャリアステップを教えてください」