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転職の書類選考とは?選考期間や通過率、企業が見ているポイントと落ちる要因を解説

履歴書 免許

転職活動では、人材を募集している企業に履歴書や職務経歴書を提出し、書類選考の結果を待つのが一般的です。スカウトサービスなどを利用すれば面接から進むことが可能ですが、その他の方法の場合、書類選考を通過しないと先に進むことができないため、書類選考の通過は転職活動の第一歩とも言えるでしょう。そこで、書類選考にかかる期間や書類選考の通過率を上げるポイントなどを組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に伺いました。

転職活動の書類選考とは?

転職活動の書類選考とは、履歴書や職務経歴書などの応募書類を提出し、書面上で行われる選考を指します。採用担当者が応募書類で応募者の経歴を把握し、自社にマッチするかどうかを検討するために行われます。

書類選考に必要な応募書類

転職活動で一般的に使用する応募書類は、履歴書と職務経歴書です。
履歴書は氏名や住所などを記載し、応募企業にプロフィールを伝える書類です。一方、職務経歴書は具体的な職務経験や経験・スキル、自己PRなどを記載し、企業が求める要件を満たして業務が遂行できるかを伝える書類です。クリエイティブ系の職種で提出が求められることの多いポートフォリオは、過去の作品や実績を、ビジュアルを含めて伝える書類です。

企業によっては、専用のエントリーシートに記載して応募するケースもあります。企業が求める応募書類は異なるので、どの書類が必要かを求人やホームページ等で確認してから応募しましょう。

<一般的な応募書類>

  • 履歴書
  • 職務経歴書
  • ポートフォリオ

書類選考の基準と通過率

書類選考の基準や通過率は、企業によって異なります。一般的に、経験・スキルや経験年数、専門資格といった業務を遂行するために必要な要件が、書類選考の基準となります。
通過率も企業によって異なり、雇用条件が良く応募が集中する求人は厳選採用になりやすいので、通過率は低くなるでしょう。一方、積極的に人材を募集しており、書類選考の基準を緩和して面接で人柄や意欲などを確認しようとする企業では、書類選考の通過率は高くなる傾向があります。

転職活動を始める際は一定数以上の企業に応募して、自身の書類選考の通過率を把握しておくと良いでしょう。「10社に応募して5社書類選考を通過したから通過率は50%。面接に進めたのが5社だけだと不安だから、あと4~6社応募しておこう」など、自分なりの応募数の目安を得ることができるでしょう。

書類選考にかかる期間は?

書類選考にかかる期間は、一般的には1~2週間が目安です。ただし、状況次第で書類選考に時間がかかってしまうケースもあります。応募して2週間ほど経っても選考結果の連絡が来ない場合は、応募企業の採用担当者にメールまたは電話で問い合わせてもよいでしょう。

<選考に時間がかかる主なケース>

  • 応募者が集中している
  • 採用担当者が少ない・または不在
  • 複数の部署で選考をしている

書類選考で企業が確認しているポイント

応募書類で企業の採用担当者が確認しているポイントを解説します。

応募資格を満たしているか

採用担当者は、まず求人に記載されている応募資格を満たしているかを確認します。応募資格を満たしていても、応募書類に明記しておかないと、書類選考を通過できなくなってしまいます。書き忘れがないように、応募資格は必ず事前に確認し、応募書類に明記しておきましょう。

経験・スキルがマッチしているか

応募書類に記載された経験・スキルが、募集している仕事にマッチしているかどうかも確認しています。仕事に対して経験・スキルが不十分で業務遂行が難しい場合、入社してもうまくいかず成果を出すことが難しいでしょう。一方で、募集している仕事を遂行することは可能だとしても、経験豊富で求める人材要件よりも経験・スキルが大幅に上回ってしまう場合は、成長実感を得られずに早期で辞めてしまうかもしれません。採用担当者は、応募者の経験・スキルがマッチし、イキイキと働いてもらえるかどうかを確認している場合もあるでしょう。

長く働いてもらえそうか

入社後に長く働いてもらえそうかという点も、選考では重要なポイントになります。履歴書に記載されている志望動機から入社意欲の高さや企業への理解度を、履歴書や職務経歴書に記載されている自己PRから強みや得意分野が自社にマッチしているかを確認し、入社後に長く働き続けてもらえそうかを判断しているでしょう。

書類選考でお見送りになるケース

書類選考を通過せずお見送りとなるのは、「応募要件を満たしていない」というケースが代表的です。応募企業が設定している職務経験やスキル、経験年数や専門資格など、募集している仕事を遂行するために必要な要件を満たしていないと、書類選考の段階でお見送りになることがあります。また、応募要件を満たしていたとしても、他の応募者の経験・スキルのレベルが高く、採用枠が限られている場合も書類選考の段階でお見送りになるケースもあるようです。書き方などがビジネスマナーから大きく逸脱している応募書類も、書類作成を伴う職種の場合は、お見送りになる可能性が高いでしょう。

書類選考の通過率を上げるポイント

応募書類は、書き方によっては通過率が上がる可能性があります。書き方のポイントを3つご紹介します。

誤字脱字などの不備を減らす

応募書類に誤字脱字があると、「志望度が低いのでは」「業務を信頼してお任せできないのでは」と不安視されてしまう可能性があります。特に一般事務や秘書など、書類作成業務が中心の職種に応募しているにもかかわらず、書類の不備が多い場合は事務処理能力を不安視されることもあるでしょう。応募書類を作成した後は、必ずチェックを行いましょう。

職務経歴書の書き方を工夫する

採用担当者が忙しい場合は、一人ひとりの応募書類をじっくりと読み込む時間が少なくなることもあります。読みにくい職務経歴書は、よほど経験・スキルがマッチしていない限り、興味を持ってもらえないかもしれません。応募書類は要点を簡潔にまとめて、採用担当者の目に留まるよう工夫しましょう。

応募先企業によっては補足資料も入れる

応募が集中しそうな条件の良い求人や、志望度が高く必ず選考通過したい求人、実績をビジュアルで表した方が伝わりやすい職種の求人では、履歴書や職務経歴書の他に、補足資料を追加するという方法があります。補足資料とは、志望動機書やポートフォリオ、プレゼン資料などが挙げられます。志望動機書は、A4サイズ1枚程度に、志望動機や入社意欲を記載します。ポートフォリオやプレゼン資料は、Webデザイナーや営業、コンサルタントなどの職種を中心に、過去の実績や成果などが一目で分かるようにグラフィカルにまとめましょう。

書類選考通過連絡への返信方法

応募企業に書類を送付し、書類選考通過の連絡が来た場合は、早めに返信するようにしましょう。書類選考通過の連絡は、メールで来ることが一般的です。面接など次の選考の案内が記載されているケースが多いので、メールの内容を確認し、日程調整であれば可能な日時を決めてから連絡するようにしましょう。電話で連絡が来て着信履歴や留守番電話が入っていた場合も、メッセージを確認したら早めに折り返すとよいでしょう。

他の企業で入社が決まったなど、企業の選考を辞退したい場合も必ず返信し、辞退の旨を伝えましょう。

書類選考のよくあるQ&A

書類選考でよくある疑問にお答えします。

書類選考に通過したらほぼ内定?

書類選考を通過したから内定、とは限りません。書類選考では、経歴から応募企業の募集要件にマッチしているかを判断します。しかし、経歴や保有資格などがマッチしていても、社風や職場にマッチしているかどうかは分かりません。書類選考通過後は、過去の実績や仕事への取り組み姿勢、人物像が自社とマッチするかを面接で確認し、内定を出すかどうかを検討するのが一般的です。

書類選考結果の連絡がないときは?

応募者が集中したり複数部署で選考を進めていたりすると、選考に時間がかかることがあります。一般的な目安として、応募から2週間以上経っても連絡がない場合は、応募企業に問い合わせてみましょう。転職エージェント経由で書類選考を行っているときは、転職エージェントの担当者に確認してもらうことができます。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2019年05月30日
記事更新日:2023年11月07日
記事更新日:2024年07月16日
記事更新日:2025年03月31日 

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