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【デジタルマーケティング職の採用動向】メーカーによる求人が増加。新部門立ち上げ、新規事業を担うチャンス

転職市場の展望イメージ(空と都心のビル群)

転職活動において企業探しを始めるうえで、気になるビジネスの動向や採用ニーズに関する情報はできる限り集めておきたいもの。この記事では、デジタルマーケティングのトピックや気になるキーワードを、関連業界・職種に精通したコンサルタントが紹介します。

 

シニアプロフェッショナル
内堀 由美子

シニアプロフェッショナル 内堀 由美子

デジタル・テクノロジー・インターネット領域を担当。インターネット企業からメーカー、金融機関のデジタル部門まで、幅広い転職サポートを得意とする。

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どんなデータをどう使うか。「戦略」から担える人材を募集

デジタルマーケティング職の採用は数年前から活況が続いています。
しかし、最近変化が表れています。これまではIT・ネット企業による求人が中心でしたが、このところメーカーからの求人が急増しているのです。

その背景には、デジタルマーケティング手法の多様化があります。
以前は「サイトを制作してSEO対策」をはじめ、手法が限られていましたが、今では蓄積したビッグデータやAI(人工知能)をいかに活用するか、さらには「お店に入ったときにキャンペーンのクーポンがスマホに届く」といったようなリアル店舗を巻き込んだ企画など、打てる施策の幅が広がってきました。

そこでデジタルマーケティングの「戦略策定」から担える人材のニーズが高まっています。CMOやそれに近いポジションの求人が出てきているのです。BtoC企業だけでなくBtoB企業においても、自社のファンを獲得し、相手のニーズをタイムリーにつかむことを目的に、デジタルマーケティング施策を強化しています。

メーカーが求めているものは、デジタルマーケの最前線にいる皆さんから見ると「遅れている」と感じるかもしれません。例えば、広告のパーソナライズ化。アプリを制作してユーザーと個別にコミュニケーションを取る手法がしばらく前に登場しましたが、徐々にさまざまな会社に波及し、一歩遅れて「自社に担当者を置きたい」というニーズが顕在化しているのが今現在の状況です。

しかし、これからは未来を予測して動ける人材のニーズが増えてくるでしょう。
例えば、食品メーカーであれば、地域ごとに味付けを変えるというマーケティングが一般化し、その後下火になりましたが、最近また見直されつつあります。

データによって地域の差、時間帯ごとの動きがより精密に分析できるようになったため、より個別のマーケティングが可能になっています。一口に「パーソナライズ」といっても、より複雑化が進んでいき、その過程で「どのデータをどう使うか」を考え、判断を下せるエキスパートが必要になってくるというわけです。

新規部門・新規事業を担うやりがい。しかし「こんなはずじゃなかった」も…

求人として出ているのは、大きく分けて3つのパターンです。

・マーケティング部門のオンライン担当(責任者)
・新設するデジタルマーケティング部門要員(責任者)
・新規事業としてのプロジェクトリーダー

デジタルマーケ分野でステップアップを目指す方は、デジタルマーケの先進企業を志望するケースがよく見られます。しかし、そこにはすでにトップレベルの知見を持つマーケターが存在し、学びを得ることはできますが、自分自身の価値を発揮しにくいとも言えます。
その点、初めてデジタルマーケに乗り出すメーカーであれば、その社内での「第一人者」となり、その会社のマーケティングのあり方を変革していく醍醐味が味わえるでしょう。
特に、多くの人になじみ深い食品や日用品のブランドを、自分の手によって再ブレイクさせ、社会にインパクトを与える。さらには売上アップに貢献できるとなれば、そのやりがいは非常に大きいと言えます。

ただし、IT・ネット業界からメーカーへの転身には、次のようなリスクやデメリットもあります。

※以下、あえてデメリットやリスクを伝えています。「こういうことまで教えてくれるなら信頼できる」「独自に転職活動するより情報をもらった方が得策」と思ってもらえれば、と思います。

年収が下がる

そもそもの給与水準の差から、IT・ネット業界からメーカーに移ると年収100~200万円、ときには300万円ダウンとなることもあります。
ただし、「外資系企業」「BtoB企業」「給与水準が高い業界(金融、製薬など)」を選べば、年収アップも期待できます。

スタート時点での地位が低い

最先端のマーケティング手法を期待されているとはいえ、まだ実績のない分野・部署ですので、社内での地位が低いところからスタート。予算や発言権などで制限を受けることもあります。また、既存のマーケティング部門が「抵抗勢力」となる可能性もあります。SNSやインスタグラムを活用するにも、関連部署との交渉に時間を取られ、やりたい施策になかなか取りかかれない…ということも。会社が新たな取り組みにどれだけ力を入れているか、投資への理解があるかを見極めることが重要です。

最先端スキルを失う可能性もある

自分としては最先端のマーケティング手法を導入したい。しかし、会社側がそこまでのレベルを求めていない場合、提案が受け入れられず予算がつかないこともあります。また、「ECサイトの立ち上げ」を掲げつつ、実際に求めているのは楽天やアマゾンなどのECサイト運営担当だった…などというケースもあります。また、新規立ち上げを終えると、あとは運用業務だけを求められるかもしれません。

このように、一口に「デジタルマーケ」といっても、会社によって役割や位置付けが大きく異なります。実態が見えづらいこともありますので、正しい情報をとることが大切です。ぜひ私たちエージェントの情報を活用していただきたいと思います。

上記に挙げたとおり、メーカーという環境でデジタルマーケティングに取り組むには、ときに不自由さや、風土のギャップを感じることもあるでしょう。
それでも、好きな商品に携わり、ブランドの魅力を発信する立場になれること。そして、社会にインパクトを与えられるチャンス、成功させれば社内での評価・昇進につながるチャンスがあるのは、やはり魅力といえます。

「マーケティング先進企業」と言われるポジションへ、自分の手で導いていく。そのチャレンジを面白いと感じる方は、ぜひ情報収集を始めてみてください。

 

リクルートエージェントにご相談いただくと、さらに詳しい業界動向をお伝えできます。また、業界や企業ごとの特色だけではなく、面接で注目しているポイントや、過去にどんな人がプラス評価・採用されているかなどの情報をお伝えすることも可能です。まずはご相談ください。

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