「求人票だけでは、会社の雰囲気まではわからない」「どんなことをする仕事か、もっと詳しく知りたい」そんな声が多く聞こえてきます。会社や仕事の実態を見抜くにはどうすればいいのでしょうか?
求人票だけでは情報収集はできない?
リクルートエージェントが転職成功者500名にアンケートしたところ、求人情報だけでは望む情報を「収集できなかった」という人が、半数を超える57%という結果に。一方で43%の人が「収集できた」と答えましたが、その中からも「仕事内容はもっと詳しく知りたかった」といった声が聞かれました。
求人情報の情報量には限りがありますが、見方のコツを知るだけで、実はさまざまな情報を得ることができます。そのポイントを、キャリアアドバイザーが解説します。
求人票の見方のポイント
求人票を見る際に大切なのは、書いてある情報から自分で考えて仕事をイメージすること。
まずわかるのは、募集職種や仕事内容、応募資格、勤務地、勤務時間、待遇などの、いわゆる「募集要項」といわれる情報です。これだけなら、求人情報を見た人は誰でも知りえる情報ですが、ちょっとしたポイントを押さえることで、仕事の実際を想像することができます。
ポイントとは、募集職種や仕事内容から、その仕事の「やりがいや面白さ」と「困難や苦労」は何かを考えるということ。たとえば営業職なら、「どんな顧客に売るのか」→「顧客の信頼を得るためには、どんな行動や気配りが必要か」→「それには、どんなやりがいや苦労がつきものか」といった順に推測してみるのです。
求人票と合わせて確認したいこと
企業のホームページで企業理念や事業内容を
求人情報とあわせて応募先企業のホームページを読み、企業理念や事業内容などを詳しく調べることも、ぜひ行いたい情報収集です。そうすれば、「固定客向けのルート営業だから、長い信頼関係に基づいた仕事ができる」、「取引する業界が幅広く、変化と刺激のある毎日が送れる」など、自分なりに感じる仕事の魅力を発見できるかもしれません。
面接で実際の仕事の内容を
ただし、求人情報や会社のホームページから得られる情報にはやはり限りがあります。そこから察知したことは、あくまでも想像にすぎません。期待通りの仕事なのかどうかを確かめるには、相手の会社から直接話を聞くことが一番。つまり、面接の場で確かめることが、正確な情報を手に入れる最良の方法なのです。
面接であれこれ聞いてはいけないのでは…と思う人もいるかもしれませんが、そのような心配は無用。面接とは、企業と応募者が互いについて知るための、対等な情報交換の場です。もちろん、求人情報や会社のホームページを見ればわかることを質問するのは失礼にあたりますが、自分に合う仕事かどうかを確かめるための質問なら、入社を真剣に検討していることが相手にも伝わるはず。質問の言葉づかいや質問するタイミングなどのマナーさえわきまえれば、マイナス評価につながることはありません。これはと思う求人を見つけたら、まずは応募して面接に行き、自分の目で直接確かめることが大切です。