転職活動中の悩みは、誰に相談したら良いのでしょう。実際に皆はどうしているのか、転職経験者を対象としたアンケート結果を紹介します。また、ケース別の相談相手についても解説します。
「誰に相談している?」転職経験者たちの声
転職経験者を対象に、転職の相談についてのアンケート(※)を実施しました。求職者はどんな人たちに相談を持ちかけ、もっとも良かったと思う相談相手は誰なのかを、グラフ結果をもとに見ていきましょう。
相談相手は、友人・知人や家族
「転職活動中に悩みを相談したのは誰か(複数回答)」という質問では、「友人・知人」(29.9%)、「家族(パートナー)」(28.1%)、「家族(両親や兄弟)」(24.2%)、「転職エージェント」(24.0%)という回答が上位を占めています。この結果から、多くの求職者が身近な人や転職のプロにアドバイスを求め、転職活動を進めていることがわかります。
一方で、「職場の上司」(9.9%)や「職場の同僚」(15.3%)に相談した人は少ない結果となっています。
【転職活動中、誰に悩みを相談しましたか?(複数回答)】
一番良かった相談者は「家族(パートナー)」
「相談してみて、一番良かったと思うのは誰か」を聞いたところ、「家族(パートナー)」(24.7%)「転職エージェント」(21.8%)、「知人・友人」(20.7%)という回答が6割以上を占めました。転職は、年収や勤務地、勤務時間など、生活スタイルを大きく変える可能性もあるため、きちんと家族(パートナー)に相談しておくことで、お互いに安心できるでしょう。
【一番良かったと思う相談相手は誰ですか?(単独回答)】
こんな悩みは、こんな人に相談しよう
不安や疑問が伴う転職活動においては、信頼できる人や転職のプロからのアドバイスが転職者を支え、迷った時の判断材料になるでしょう。ただし、誰に相談したらよいかは、相談内容により異なることもあります。ここでは、悩み別にふさわしい相談相手を解説しています。
転職するか迷っている場合は、「身近な人」に相談
転職しようかどうかを決めかねている場合は、本音を包み隠さず話せる家族や友人など身近な人たちに相談すると良いでしょう。求職者の性格や置かれた状況などを理解している人であれば、親身に耳を傾けてくれ、客観的な立場からの意見も発しやすいでしょう。
ただし、「転職活動の進め方」「転職を希望する業界・職種についての情報」など、転職先の具体的な意見を聞きたいという場合は注意が必要です。家族や友人は必ずしも転職市場を把握しているとは限らないため、これまでの経験をベースにした限定的なアドバイスになる可能性があります。また、身近な人物だけに、気持ちに寄り添った主観的なアドバイスが中心になるかもしれません。
転職活動のノウハウは「転職エージェント」に相談
希望職種や勤務条件が決まっている場合や、転職活動におけるノウハウを得たいなどの場合は、転職のプロに相談することをおすすめします。
「友人・知人」「家族」などの身近な人の場合、前述の通り、あくまで「個人の経験」をもとにしたアドバイスになります。
一方で、転職エージェントは豊富な転職事例を持っており、多くの求人を保有しています。求職者の希望に合わせた求人を紹介し、企業との橋渡し役となって面接のセッティングも行っています。キャリアアドバイザーによるキャリアの棚卸しや自己分析、履歴書・職務経歴書の作成、面接指導などのサービスも提供しているので、実践的かつ効果的なノウハウを得た上で、転職活動を進めていくことができます。
また、希望の職種・業界や、どのような企業が自分に向いているのか固まっていないこともあるかもしれません。その場合も、求職者の職務経験・適性・希望などを考慮し、最適なキャリアをアドバイスしています。
今後のキャリアプランは「上司や先輩」に相談
これまでの経験や培ったスキルを活かしてキャリアアップするのか、あるいは未経験の職種に転職しキャリアチェンジをするのか、今後どのようにキャリアを構築していくか迷うこともあるでしょう。その場合、職場の上司など、人生の先輩に相談することをおすすめします。
社会人としての豊富な経験に基づいたアドバイスで、的確な道筋を示してくれる可能性があります。また、さまざまなライフイベントや転職の体験にどのように対応してきたか、実際に経験した話は、求職者の参考になることも考えられます。
ただし、引き留めなどの話になるリスクもあるため、あくまでもキャリアプランの相談にとどめるようにしましょう。
※【調査概要】「就職・転職に関する調査」調査機関:株式会社クロス・マーケティング、調査対象:過去一年間に転職した男女1500名、調査期間:2018年3月