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自己PRで責任感を伝える例文|アピールのポイントと注意点を解説

自己PR 責任感

転職活動の自己PRで「自分の強みや長所として、責任感をアピールしたい」と考える人は少なくないでしょう。しかし仕事に対して責任感を持っていることは、社会人であれば当然といえるため、そこから一歩踏み込んだ内容とすることが大事です。

そこでこの記事では、組織人事コンサルティングSegurosの代表コンサルタントを務める粟野友樹氏に「責任感」を効果的にアピールするコツを伺いました。

企業が評価する「責任感」とは?

粟野氏のご経験からすると、企業が評価する責任感は、与えられた仕事を最後までやり遂げるという「受動的な責任感」と、プラスアルファの目標や自責の意識を持って取り組める「能動的な責任感」があるそうです。

受動的な責任感

受動的な責任感とは「決まりを守る」「仕事をやり遂げる」といったスキルです。仕事を進めるうえで新たな課題が見つかることもあるでしょう。その際も途中で投げ出さずに「どのようにしたら仕事を最後までやり遂げられるのか」を考えて進めるスキルは必要です。

能動的な責任感

能動的な責任感は「指示された仕事以外にも他にできることはないか」と能動的に考えて行動するスキルです。自分だけで行動するのではなく、時には周囲のメンバーも巻き込んで行動に移すことも必要です。

責任感をアピールする自己PR例文【職種別】

自己PRで責任感を伝える際には「私のアピールポイントは責任感です」と結論から伝えましょう。先にアピールしたい内容を伝えることで、面接担当者は責任感についての自己PRを聞く準備ができます。職種別に責任感を自己PRで伝える際の例文を紹介します。

営業職の自己PR例文

私の強みは、顧客の要望に全力で応える責任感です。○○という商品の提案営業を3年間続けており、その過程でさまざまな顧客を担当してきました。たとえば要求する水準が厳しく頻繁に担当変更を希望する企業、前任者への不信感から信頼関係構築に時間がかかる企業など、難しいケースに遭遇しました。

まずは信頼を取り戻すことを最優先し、週に一度の訪問やゼロベースでの提案をしたり、先方が主催する展示会の準備を手伝ったりと、地道な行動を積み上げていきました。こうした活動を3カ月にわたり徹底した結果、顧客から信頼を寄せられ、売上を3倍に伸ばしました。今後も顧客の期待に応えるべく、責任感を持って職務を全うします。

事務職の自己PR例文

業務における責任を果たすため、自ら学び続ける姿勢を大切にしています。事務職として管理部門全般を担当した後、新たに経理の仕事を任されました。当初は経理の知識が一切なく、上長の指示を待つことが増えたため、必要な知識を身につけようと自ら簿記を学び、3ヵ月後に簿記3級を取得しました。

業務を円滑に進められるようになった現在も簿記2級の勉強を進め、年内の取得を予定しています。自分の責任を果たすだけでなく、チームにより貢献していくことを目指し、仕事の質を高められるように取り組み続けています。

技術職の自己PR例文

エンジニアとしてプロジェクト全体に責任を持ち、役割以上の力を発揮することをモットーとしています。納期や予算の厳しい案件を営業担当が持ち込んだ際にも、顧客の要望に応えていけるよう、実現可能な道筋を一緒に考えています。

技術職は、仕事の質を落とさないために「できないこと」を判断するケースが多くあります。しかし営業の立場も理解しながら「できること」を探した結果、これまで10件のプロジェクトで要望を実現していくことができました。今後も手がける案件の質を落とすことなく、その実現に責任感を持って取り組み、技術職の領域を超えた力を発揮していきたいです。

自己PRで「責任感」をアピールする際のポイント

責任感を自己PRする場合、以下で述べる5つのポイントに気を配りましょう。

具体的なエピソードを入れる

社会人として積み重ねてきた経験や実績をもとに、比較的新しいエピソードを合わせてアピールしてください。たとえば「積極的に会議の議事録を作成し、24時間以内にチーム全体に共有している」など、数字を入れると具体性が増します。責任感を持って主体的に仕事に取り組んでいる姿勢を示すエピソードは評価されやすいでしょう。

仕事でどう活かすかを述べる

入社後に活躍する姿をイメージしやすくするためには、応募した職種で自分の責任感をどう活かせるかというエピソードを伝えるとよいでしょう。営業職や事務職など、経験した業務ごとに考えてみてください。

以前と同じ職種でも仕事の進め方は千差万別で、応募先企業の働き方に合わせることができないとアピールにつながらない可能性があります。企業の文化や労働環境などを調べ、それらを把握しておけば、面接で質問された際にも自分がどう活躍していけるのか答えやすくなるでしょう。

「自ら取り組んだこと」を伝える

自己PRで語るエピソードでは、職務に対し、主体性を持って取り組んだことを伝えましょう。与えられた仕事や任された責務・任務において、どのような目標を掲げ、どのような行動をして、どのような成果を出したのかまで伝えることがポイントです。

「大きなプロジェクトに携わった」「責任あるポジションを任された」などの目を引く実績がない場合でも、主体的・能動的に動き、自ら工夫・改善したことを積極的にアピールするといいでしょう。また、数字なども含め、客観的な指標となる成果を伝えることも大事です。

「他者と連携したこと」も伝える

「責任感」には「一人で抱え込んでしまう」「自己完結型で融通が利かない」などの側面をイメージさせる可能性もあります。どのような仕事も1人では完結できず、他者との連携や協働をすることが求められるものなので、他者と連携したことや周囲に働きかけたことなどについても触れると好印象を与えられるでしょう。

「再現性・継続性」を伝える

自己PRのエピソードでは単発の出来事ではなく、複数の場面や相手に対して責任感を発揮したことを伝えましょう。「相手や業務の内容が変わっても、同じように責任感を持って取り組める人物」であることが伝わり「どのような環境でも再現できるスキルを持っているため、入社後にも同じ力を発揮できる」という評価につながります。

また「責任感」という言葉には「責任を持って、やり遂げる努力を続ける」という継続性も含まれているといえます。瞬発的に力を発揮したことではなく、継続的に取り組んだことを伝えれば、より説得力が生まれるでしょう。

責任感をアピールする際の注意点

責任感にはプラスの印象がある一方、伝え方を間違えるとマイナスのイメージになる可能性もあるでしょう。責任感を自己PRするときの注意点を説明します。

ネガティブな印象にならないようにする

長所は短所の裏返しでもあるため、この点を意識して自己PRをする必要があるでしょう。責任感を強調しすぎると「頑固」「融通が利かない」といった印象を与える可能性もあります。

責任感がネガティブな印象とならないために、応募先企業の社風や働き方などに配慮した伝え方を意識しましょう。たとえば「責任感を持って大きなプロジェクトを達成しましたが、チームメンバーの負担が過多にならないよう配慮しました」など、気配りができる面などを併せて伝えると印象がよくなるでしょう。

言い換えて他者との差別化を図る

「責任感」自体はよくある自己PRのため、アピール力に欠けるかもしれません。そこで別の表現に置き換えて、他の求職者に埋もれないように工夫することもできます。

【責任感を言い換える言葉】

  • 使命感が強い
  • リーダーシップがある
  • 何事も粘り強くやり遂げる
  • 真面目で几帳面な性格である

責任感といっても、状況によって適切な表現は異なります。自分の経験にはどのような言い方が当てはまるか、試行錯誤しつつ探ってみてください。

当たり前のことを例に出さない

責任感をアピールする際に「仕事に遅刻したことがない」など、一般的な社会のルールとして当たり前のことを例に出さないようにしましょう。

責任感をアピールするには、より自分の経験を深掘りして「担当するプロジェクトが途中で中止となりそうな際、○○という改善をして最後まで遂行できた」のように主体性を持って行動した内容を伝えると効果的です。

面接の自己PRで悩んだら転職支援のプロに相談してみよう

責任感は社会人として大切な要素であり、企業は責任感のある人材に好印象を持つでしょう。だからといって、責任感を強調しすぎるのではなく自身の経験から具体例とともに、応募先企業でどのように活かせるかを適切に伝えましょう。

自己PRの作成でお悩みの人は、転職エージェントに相談するのも一案です。転職活動を進めていくなかで、自力では解決が難しい問題に当たるかもしれません。そのようなときはキャリアアドバイザーが自己PRの作成をサポートしてくれるので、転職を実現できる可能性を高められるでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2020年06月26日
記事更新日:2022年12月23日
記事更新日:2024年08月01日 リクルートエージェント編集部

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