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マネジメント経験とは?役職なしでも応募可能?アピール方法と例文を紹介

マネジメント経験

求人によっては「マネジメント経験歓迎」「マネジメント経験必須」などと記載されているものがあります。では、「マネジメント経験」とは具体的にどのような経験を指すのでしょうか。また、マネジメント経験がなくても応募することはできるのでしょうか。そこで、中途採用で求められるマネジメント経験、転職活動でのアピール方法について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏がアドバイスします。

マネジメント経験とは?

マネジメント経験とは、企業の中で責任者として組織やプロジェクトなどを管理する経験を指すことが一般的です。 マネジメントの役割や肩書について解説します。

マネジメント経験に肩書は必須ではない

マネジメント経験を求める求人に応募する場合、「課長」や「部長」などの肩書が必要だと考える方もいますが、必ずしも肩書は必須ではありません。役職に就いた経験がなくても、企業が求める経験を有していれば、「マネジメント経験」の条件を満たしていると見なされる可能性もあります。企業が求める経験との共通点を探しましょう。

企業や組織によって役割は大きく異なる

企業や組織によって、求人に記載されているマネジメント経験の内容は異なります。メンバーの行動管理が中心のマネジメントもあれば、リーダーシップを発揮して事業や組織をリードするマネジメントもあります。マネジメント経験を活かして転職を検討している場合は、自身の経験が応募企業で活かせるかどうかを確認するようにしましょう。

マネジメント経験になると考えられるケース

組織やプロジェクトを責任者として管理するのが一般的なマネジメントの役割です。そのため、部やグループ、チームなど組織の責任者の場合は、組織に課せられた目標管理やメンバーの管理・指導・評価などがマネジメント経験になると考えられます。また、プロジェクトの責任者の場合は、全体の進行管理や予算管理、トラブル対応などがマネジメント経験に含まれるでしょう。

求人に記載されている「マネジメント経験」の応募基準

マネジメント経験を求める求人の表記は企業によって異なるため、自分が該当しているのか迷うケースも少なくないようです。マネジメント経験を求める求人に応募する場合の、応募基準の目安をご紹介します。

「◯年以上のマネジメント経験必須」

マネジメントの経験年数を記載している場合は、求める経験値のレベルを明確に設定されているポジションと言えるでしょう。即戦力として入社直後や入社後の早い段階で、マネジメントポジションを任せられる可能性が高くなります。

ただし、記載されている経験年数を満たしていなくても、能力が認められれば評価されるケースもあります。例えば「3年以上の経験が必須」とされていても、2年程度の経験があり、企業の求めるレベルの能力があれば「要件を満たしている」と評価される可能性があります。

「マネジメント経験必須」

「マネジメント経験必須」と書かれている場合は、応募企業がどのようなマネジメント経験を求めているのかを確認しましょう。まず、マネジメント経験を大きく分けると「ピープルマネジメント」「プロジェクトマネジメント」の2つの観点が挙げられます。

「ピープルマネジメント」はその名の通り人に対するマネジメントを指し、メンバー一人ひとりの管理・指導・評価を行います。一方で、「プロジェクトマネジメント」は、プロジェクトの管理や目標達成に責任を負うという違いがあります。どちらのマネジメント経験を指しているのか、募集内容を確認することが大切です。

「マネジメント経験があればなお良し」

「なお良し」「尚可」などと表現されている求人は、まずはプレイヤーとして活躍できる人材であれば歓迎される場合が多いでしょう。 マネジメント経験が必須ではありませんが、いずれはマネジメントポジションを担ってほしいという「将来性」に期待していると言えるでしょう。

マネジメント経験がなくても応募するポイント

マネジメントポジションは期待や責任が大きくなるので、入社後に成果を出すために自分の経験や適性に合った求人を見極めることが重要です。マネジメント経験がない場合の、応募するポイントを2つご紹介します。

求人を見て求める人物像を意識する

企業のマネジメントスタイルは、社風や事業方針などによって異なります。同じ業界・職種であっても、例えば「目標達成に向けてメンバーの行動を日々管理し、達成率を上げることを重視する」という企業もあれば、「メンバーに権限を委譲し、要所で成長のサポートをしながら成果に結びつける」という企業もあります。自分が力を発揮できそうな企業を選ぶことが、選考の通過率だけでなく長く働く上でも重要なポイントになります。

なお、「◯部門(◯人規模)の部長職」など、入社後に任せるポジションが明確な募集の場合は、同程度かそれ以上の規模感や難易度のマネジメント経験を積んでいる人材の方が評価は高くなるでしょう。応募先企業が求める「人物像」や「経験値」を想定した上で、採用要件に見合うだけの経験値があるのかを見極めることが重要です。

マネジメントスタイルを調べる

求人に「マネジメント経験歓迎」などと記載されていても、具体的なマネジメントスタイルやマネジメント範囲が具体的に書かれていないケースもあります。企業が求めるマネジメントスタイルを知るためには、採用ページやSNSなどに掲載しているマネジメント職の社員インタビュー記事などをチェックしてみましょう。応募企業のマネジメントスタイルや、任せられる責任範囲の目安を判断する材料になります。

マネジメント経験のアピール方法と例文

マネジメント経験がある場合は、数字を用いてアピールすると、経験したことの規模感や難易度が伝わりやすくなります。職務経歴書では、マネジメントした「人数」や責任範囲の規模が分かる「予算や売上」、目標に対する「達成率」や、以下 の項目を数字で明記しておきましょう。

リーダー経験をアピール

リーダーとしてチームを率いた「リーダー経験」がある場合は、任されたチームの人数や目標数字など、規模感が分かる数字を交えて責任範囲を伝えましょう。また、成長意欲の高さを伝えるために、「自ら手を挙げてリーダーを任せてもらった」など主体的にチャレンジしたエピソードや、「5年以内に1つの事業所を任せてもらえるように頑張りたい」など入社後の目標を伝えるとアピールにつながるでしょう。

  • 例文
営業チームのリーダーとして、XX社を担当するとともに5名のメンバーのマネジメントを行ってきました。現職では新規開拓が中心でしたが、じっくりと顧客の課題解決に向き合いながら、さらに多くのメンバーの育成・マネジメントに積極的に携わりたいと考えております。

プロジェクトをリードした経験をアピール

開発部門や管理部門などでは、プロジェクトの責任者を任されるケースもあります。プロジェクトマネジャーやプロジェクトリーダーを任されていた経験があれば、全体の人数や予算、期間や目標などを交えてアピールしましょう。

スタートアップやベンチャー企業などでは、「プレイングマネジャー 」を求めているケースもあり、メンバーを管理するだけでなく、自ら手足を動かしてプロジェクトを推進していく力に期待を寄せています。また、他部署や社外パートナーなど、バックグラウンドが異なる関係者を巻き込んでプロジェクトを推進した経験は評価されやすいでしょう。プロジェクトをリードするためにどのような工夫をしたのかを具体的に語れると良いでしょう。

  • 例文
 新規事業のひとつとして立ち上げた業務アプリケーションのプロジェクトマネジャーを任されておりました。スモールスタートで始めたプロジェクトでしたが、ユーザー獲得のために営業部門と連携したところ1年間でX万ユーザーの獲得に成功。開発プロジェクトはXX名規模となり、開発予算もXX倍になりました。

後輩の育成経験をアピール

後輩の育成・指導を行った経験も、アピール材料のひとつになります。一般的に、新人教育や後輩の指導は社会人経験の短い社員に任される傾向にあるため、「マネジメント経験」には含まれないと感じるかもしれません。 ただし、企業によっては社会人経験が短い社員を管理職に抜擢するケースもあるため、日頃から管理職になるために意識していることや主体的に行動している姿勢をアピールすることで、評価される可能性もあります。指導した後輩の人数や期間、取り組んだ内容と成果、モチベーションアップのために独自で取り組んだことなどを伝えましょう。

  • 例文
年間で20名ほど入社する新人の教育・指導を担当していました。新卒の学生だけでなく、未経験者を中途採用することも多いため、座学形式で教えられる内容は全てテキストや動画にして効率化し、社会人経験や前職での業務経験なども考慮して一人ひとりに合わせて指導していました。

役職や経験年数にとらわれずにチャレンジすることが大切

マネジメント経験がない場合、「マネジメント経験必須」と記載されている求人に応募するのは躊躇してしまうかもしれません。しかし、マネジメント経験の年数を指定している企業でも、平均的な年数を例示しているだけで、「必須」とは考えていないケースもあります。

また、企業がイメージしている「マネジメント経験」と、自身がイメージしている「マネジメント経験」が異なっていることもあるかもしれません。これまでの経験を整理して、企業がマネジメント経験に求める要件を満たしているか確認してみましょう。企業の多くは、「マネジメント経験」のみで採否の判断を行うわけではありません。プレイヤーとしての強みや実績はもちろん、社風や一緒に働くメンバーとの相性なども評価の対象になります。

なお、転職エージェントを活用するのも有効です。マネジメント経験を身につけられる求人の紹介だけでなく、現在の経験・スキルをどの企業で活かせばマネジャーとしてのキャリアを展開していけるのか相談してみると良いでしょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

記事作成日:2020年09月07日
記事更新日:2023年04月27日
記事更新日:2024年07月17日

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