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転職エージェントの面談では、どこまで本音で話す?やってはいけないこと、うまくいくコツを紹介

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転職エージェントの面談に対し、「どこまで本音で話すべき?」「そもそも何を聞かれる?」「必要な準備はある?」など、不安や疑問を抱いている人もいるでしょう。組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント粟野友樹氏が、転職エージェントの面談の際に本音で話すべきことや聞かれること、準備しておきたいことについて解説します。よくあるQ&Aも紹介するので、不安や疑問の解消に役立てましょう。

転職エージェントの面談では、どこまで本音を話したほうがいいの?

転職エージェントの面談では、担当のキャリアアドバイザーから過去の職務経歴や退職理由、転職先への希望条件などを確認されます。その際、「どこまで本音で話していいのか」と迷ってしまう人も少なくないようです。例えば「職場への不満が原因で転職を決意したが、そのまま伝えると“ネガティブな転職”と捉えられてしまうのでは?」など、評価を恐れて面談では本音を隠してしまうケースもあるでしょう。

しかし、転職エージェントは、求職者が望む転職を実現するために伴走するパートナーであり、転職活動を支援するアドバイザーでもあります。本音を話さない場合は、的確なサポートやアドバイスを受けることができず、希望を叶える転職を実現できなくなる可能性もあるでしょう。

職場への不満が理由で退職や転職を決意した場合でも、転職エージェントがその理由をそのまま応募企業に伝えることはありません。退職のきっかけをヒアリングし、求職者と一緒に「転職で実現したいこと」を整理しながら応募企業に伝える「転職理由」を考えていくものです。

希望にマッチする転職を実現するためにも、転職エージェントの面談では、本音ベースで話すことをおすすめします。

転職エージェントとの面談で何を話す?本音で話すといい3つのこと

アドバイザーの粟野氏の経験をもとに、転職エージェントの面談の際に「本音で話すべきこと」について解説します。

1:退職理由や希望条件は正直に話す

「ネガティブな退職理由は評価されない」と考えている場合は、退職理由を抽象的に伝えてしまうケースもあります。表面的な退職理由や希望条件を伝えても、転職エージェントの理解を深めることはできず、自分の仕事やライフプランにおける価値観・志向性を正しく把握してもらえなくなるでしょう。その結果、希望にマッチしない求人紹介を受けることになったり、的確なアドバイスが得られなくなったりしてしまう可能性もあります。

どのような退職理由・希望条件だったとしても、まずは本音で話すことが大事です。それにより、応募企業への伝え方や希望条件の優先順位の整理なども含め、最適なサポートを受けることができるでしょう。

2:転職活動でサポートしてほしいことは遠慮せず伝える

転職エージェントにサポートしてもらいたいことがあっても遠慮してしまう人もいるようです。しかし、「このような求人を紹介してほしい」「職務経歴書にアドバイスをもらいたい」「面接の回答について相談したい」など、自分の要望を遠慮せずに伝えたほうが必要なサポートを受けやすくなります。結果的に、転職を実現しやすくなるでしょう。
転職エージェントの役割の一つは、求職者の転職活動を支援することにあります。転職実現への意欲が高い求職者の場合は、より積極的にサポートしてもらえるでしょう。

3:転職エージェント以外での転職活動の状況も共有する

転職サイトや知人の紹介など、転職エージェント以外で進めている転職活動の状況についても、可能な限り共有しておくことも重要です。応募している求人や選考状況を伝えることで、転職に対する価値観や志向性、面接の対応力などを把握しやすくなるため、より的確な提案やサポートを受けやすくなるでしょう。すでに応募済みの求人などを重複して紹介されることがない上、違う切り口の求人を紹介してもらえるケースもあります。
また、転職エージェントに対して正直に転職状況を開示することは、信頼関係を深めることにもつながるため、より親身なサポートを受けられるようになるかもしれません。

転職エージェントの面談で聞かれることは?

まず、これまでの職務経歴や担当業務について聞かれ、どのような経験・スキル・実績があり、どういった成功体験があるのか確認されます。全ての経歴について細かく話すより、今後に活かしていきたい経験・スキルなどを中心に話すといいでしょう。

また、転職理由、退職理由、将来目指すキャリアなどについても聞かれ、転職の方向性の整理と確認を行います。さらに、転職先に求めている希望条件について、仕事内容、年収などの待遇、勤務時間や休日休暇などを含めたワーク・ライフ・バランス、福利厚生、社風など、さまざまな角度から確認していきます。

現在の転職活動について聞かれるケースもありますが、先にも述べた通り、他社の選考状況などを確認する目的は、応募済みの企業にかぶらないようにするなどということもあるので正直に話すといいでしょう。

転職エージェントの面談の方法と準備すること

ここでは、一般的な転職エージェントの面談方法と、準備しておきたいことを紹介します。

面談は、対面・電話・オンラインなどで行う

転職エージェントによって対面・電話・オンラインなど、面談の方法は異なります。在職中の転職活動などで多忙だったり、面談を行う場所が自宅や職場から離れていたりする場合は、電話やオンラインなどを希望することもできるでしょう。希望の方法がある場合は、事前に相談してみるのもおすすめです。

面談の回数はケースバイケース

初回面談では、担当のキャリアアドバイザーからこれまでの経験・スキルや転職先に対する希望条件、転職・退職理由、目指すキャリアの方向性などを確認されることが多いでしょう。
その後に面談を行うかどうかはケースバイケースで、面接対策などを行う転職エージェントもあります。

転職エージェントの初回面談前に準備すること

転職先に対する希望条件やこれまでの経験・スキルを整理しておくと、キャリアアドバイザーの理解を深めやすくなります。すでに履歴書や職務経歴書を作成している場合は、提出するとよりスピーディに理解してもらえるでしょう。

面談の服装は自由ですが、迷う場合は転職エージェントに確認するといいでしょう。また、質問したいことを整理してメモしたものを持参すれば、聞き漏れを防ぐことができます。

転職エージェントとの面談で注意したいことは?

転職エージェントと面談を行うときに注意したいことを紹介します。

前職(現職)への愚痴や不満ばかりを伝えることは避ける

転職理由や退職理由を聞かれた際に、前職(現職)の職場や仕事などに対する愚痴や不満ばかりを伝えることは避けたほうがいいでしょう。転職エージェントに本音を話すことは大事ですが、ネガティブな話のみに終始してしまう場合、「他責の傾向があるのでは?」「転職先でも同じ不満を繰り返すかもしれない」などのマイナスな印象を抱かれてしまう可能性もあります。

前職(現職)に対して感じていた不満が転職のきっかけになっている場合は、その不満を解消するために「転職先でどのようなことを実現したいのか」という自分の思いや考えなども伝えるようにしましょう。

転職への意欲が高いことを伝える

転職することに対し、高い意欲を持っていることをアピールすれば、手厚いサポートを受けられる可能性があります。転職するかどうか迷っている場合でも、「希望に合う求人が見つかったら転職したい」「今後のキャリアのために転職に向けたアドバイスがほしい」など、自分なりに転職に対するモチベーションがあることを伝えるといいでしょう。

残業や休日数などの具体的な希望条件を伝える

転職先に対する希望条件を具体的に伝えることで、転職エージェントも紹介できる求人を探しやすくなります。ただし、すべての希望を叶えられる転職先はそう簡単に見つからないものでしょう。希望条件が多すぎる場合は、紹介を受けられる求人も絞られてしまうので、ある程度の幅をもって伝えることをおすすめします。

希望年収を伝える際は、現実的な金額を意識する

年収アップが目的で転職する場合でも、希望年収は現実的な金額を伝えることを意識しましょう。あまりにも現実的ではない希望年収を伝えた場合は、マッチする求人が見つからない可能性もあります。

自分の経験・スキルで実現可能な年収の範囲を想定することに加え、志望する業界・職種の給与水準などからかけ離れた金額にならないようにしましょう。また、転職エージェントに年収の相場観を教えてもらうのも一つの方法です。今の自分が希望する業界・職種に転職する場合、どのくらいの金額なら実現できそうか聞いてみることも可能です。

転職エージェントとの面談をよりスムーズに進めるためのポイント

転職エージェントに自分の考えをしっかりと理解してもらうためには、面談時間を有効に使うことが大事です。ここでは、面談をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

希望条件に優先順位をつけておく

先にも述べた通り、希望条件が多すぎる場合は、マッチする求人を見つけにくくなるでしょう。希望条件に優先順位をつけ、「譲れない条件」「妥協してもいい条件」を明確にしておいたほうが、紹介を受けられそうな求人の幅も広がり、可能性をより広げることにつながるはずです。

キャリア相談や転職活動に対する疑問の解消に時間を使う

前職(現職)の仕事内容などについて話すうちに、不満や愚痴を言いたくなってしまう人もいるでしょう。本音で話すことで、自分の価値観や転職に対する考え方は伝わりやすくなりますが、面談時間には限りがあることを認識しておくことも大事です。愚痴や不満より、キャリア相談をしたり、転職活動に対する疑問を解消したりすることに時間を使う意識を持てば、より面談を有意義なものにすることができるでしょう。

仕事に活かせる経験・スキル・強みなどはすべて伝える

履歴書や職務経歴書に書いていない経験・スキル・強みなどもすべて伝えることが大事です。取得している資格なども伝えておきましょう。求人にマッチするポイントが見つかりやすくなり、自分では想定していなかった業界・職種などにも幅を広げやすくなるはずです。
自己判断で「こんなことまで伝える必要はないかも」「この程度の経験では評価につながらない」などと思わず、仕事に活かせるような経験・スキル・強みはすべて伝えるようにしましょう。

転職エージェントを上手に活用するコツ

ここでは、面談の場に限らず、転職エージェントを上手に活用するためのコツを紹介します。

こまめな連絡を心がけ、信頼関係を築く

転職エージェントの担当者から連絡を受けた際には、なるべく早くレスポンスを返したほうが安心してもらえるでしょう。こまめに連絡を取ることで信頼関係を築きやすくなり、自分の考えも理解してもらいやすくなるはずです。

アドバイスを積極的に求め、不安な点は相談する

アドバイスを積極的に求めることで、転職への意欲の高さをアピールできますし、今後の選考に役立てればより転職を実現しやすくなるでしょう。転職準備や選考などに対し、小さなことでも疑問に思ったら質問しておくことが大事です。また、相互理解を深めるためにも、不安な点があれば遠慮せずに相談することも必要だと考えましょう。

企業との連絡などのやりとりは任せる

面接日程の調整などのやりとりは転職エージェントの担当のキャリアアドバイザーに任せることができます。効率的に転職活動を進めるためにも、面接準備など自分にしかできないことに時間を使う意識が大事です。

複数の転職エージェントを利用している場合も正直に話す

転職エージェントにはさまざまな特性があるので、同時並行で複数の転職エージェントを利用する方法もあります。複数利用している場合は、「話してもいいのだろうか」と悩むかもしれませんが、正直にその旨を話すことが大事です。

また、転職エージェントの紹介ではない求人に自己応募している場合も、選考状況などをそのまま伝えて問題ありません。スケジュール感を伝えることで、担当のキャリアアドバイザーもサポートしやすくなるでしょう。

応募書類の提出期限を守り、連絡への返信なども迅速に行う

転職エージェントとやりとりする中では、応募書類の提出期限を守り、連絡への返信を迅速に行うことも大事です。転職エージェントは企業と求職者を結ぶ窓口的な存在になります。社会人として信頼に欠ける振る舞いは、企業に迷惑をかけるのでやめましょう。
期限を守り、迅速に対応することはキャリアアドバイザーとの信頼関係構築に役立ちます。なおかつ、スピーディにやりとりすることで転職活動のスピードを上げることができるでしょう。

転職エージェントのアドバイスを頭ごなしに否定しない

転職エージェントでは、採用される可能性がある求人を紹介するため、自分が希望していない業界や職種などを提案されるケースもあります。その際、希望に合わないからと頭ごなしに否定せず、担当のキャリアアドバイザーに意図を確認してみることも大事です。

希望の業界や職種と違っていたり、興味のない業界だったりした場合でも、「実は、自分が仕事で叶えたいことや、仕事に対する価値観にマッチしていた」というケースもあるかもしれません。客観的な視点のアドバイスを受けることで自分の可能性が広がることもあります。また、面接対策などのサポートを受ける際に「厳しい指摘を受けることが苦手」と感じるケースも場合によってはあるかもしれません。しかし、改善のために役立つと考えて素直に受け止めたほうが、今後の選考の通過率を高めやすくなるでしょう。

転職エージェントとの面談でやってはいけないこととは?

ここでは、転職エージェントとの面談でやってはいけないことについて解説します。

虚偽の経歴を伝える

職務経歴で嘘をつくことや話を盛ることは避け、正しい情報を伝えましょう。虚偽の経歴で求人に応募した場合は、経歴詐称になります。

また、高圧的な態度をとったり、遅刻や当日キャンセルをしたりするなど、ビジネスパーソンとして信用を損ねる行為も避けたほうがいいでしょう。

面談中に感情的になる

面談で現職の職場に対する不満やストレスなどを話すうちに、感情が昂ってしまうケースもありますが、それによって紹介を受けにくくなるなどの不利益が発生することはないでしょう。
面接選考の場では感情をコントロールすることが必要な場面もありますが、転職エージェントとの面談では本音で話したほうが理解してもらいやすいと言えます。面接でも感情的になってしまいそうな場合は、どうすればいいのか担当のキャリアアドバイザーに相談してみることで解決策が見つかるかもしれません。

転職エージェントとの面談でよくあるQ&A

転職エージェントとの面談で抱きがちな疑問について回答するので、不安解消に役立てましょう。

転職エージェントとの面談時間はどのくらい?

ケースバイケースではありますが、一般的には1時間程度行うことが多いでしょう。面談では、これまでの経験・スキルや転職先に希望することの確認、求人の紹介・選考・内定までの全体の流れの説明などを行います。

転職エージェントの面談で話してはいけない本音はある?

本音で話してはいけない事柄は特にないでしょう。ただし、ほかに利用している転職エージェントに対する批判的な発言をしたり、応募企業の問題点などネガティブなことのみに言及したりすることは、信頼感を損ねる可能性があるので避けたほうがいいかもしれません。
また、転職活動とは関係のない自分のプライベートな話なども本筋からズレてしまうため、面談時間を有効に使えなくなる可能性があります。
一方、持病がある場合は「正直に話すべきなのか」と悩むケースもあるようですが、定期的に日中の通院が必要になるなど、業務遂行上で影響する事柄がある場合は伝えましょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。
記事作成日:2020年09月24日 記事更新日:2024年09月05

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