インターネット業界の2021年の転職市場の求⼈・求職者の動きを、業界に精通したキャリアアドバイザーがレポートします。
「2021年の転職市場や業界トレンドを知りたい」「納得感のある転職活動のために、採用動向を知っておきたい」という方はぜひご一読ください。
インターネット業界の2021年転職市場の展望
・求人の回復は早く、採用活動は活発。Web面接完結するのがスタンダードに。
・求職者はより時流にあったサービス、自分がやりたいことを重視する傾向に。
業界・企業側の動き
新型コロナウイルス禍の前の水準に近いところまで求人は回復してきています。
SaaS系の企業や事業では、去年程ポテンシャルでの営業採用が多いわけではありませんが、サービスを横断した提案ができる方が求められるため、中長期での提案や社内の意思統一を丁寧にしていけるような、人材や素材の営業経験者などにチャンスが広がっています。
またカスタマーサクセスの求人も出てきており、しっかりとお客様に対してサービスを使いこなしていただくところに各社こだわるようになっています。
Webマーケティングの領域は、コロナ禍でオンラインサービス利用が増える中ネット広告の需要が高まり、非常に活況です。
採用では、単純な広告営業を求めるというよりは、しっかりと分析や効果測定をし、お客様のIT環境まで見れるようなコンサルティング営業が求められるようになってきています。採用活動においては、Web完結の企業が大体8割くらいで、Web面接はかなり浸透しています。
インターネット業界では対面への揺り戻しはなさそうです。2021年に向けては、新規事業の立ち上げがさらに増えていくでしょう。足元ではマーケターや事業開発の求人も増えてきています。
自社ツールを使ってもらうようにする営業ではなく、お客様が考え付かなかったようなサービスを生み出していく人材が求められるでしょう。また、従業員規模100名以下のスタートアップでの採用も加速するでしょう。管理部門のトップや、営業リーダー、マーケティング責任者から、拡販のメンバークラスまで求人は出てくる可能性が高いでしょう。
コロナ禍前はBtoBサービスが多くありましたが、BtoC、DtoCサービスが増加傾向にあります。環境変化が激しいため、変化対応力を求められ、1社経験だったとしても複数部署を経験していたり、複数の企業を経験している方を採用したいと考える企業も増えてきています。この傾向は2021年も続くでしょう。
求職者側の動き
上半期までは様子見をする求職者も多くいましたが、ウィズコロナを前提に転職活動をする方がほとんどになってきています。自社のサービスがマーケットの時流に乗れず、チャンスを掴めていないことに不安を覚え転職を考える方も少なくありません。
DX周りの動向では、DXの経験を積める企業への転職、またコンサルなどでのDX経験者が事業会社へ転職する動きがあります。大手経験者で、事業フェーズを変え立ち上げから携わりたいとベンチャーを選ぶ方も多い傾向です。また、未経験が多かったカスタマーサクセスポジションも経験者が増えており、数年後を見据えて新しいサービスや新しい職務領域に携わるために動く傾向があります。また、どんな職種であれ、総じて自分のキャリアを考え直して転職活動を始める方が多くなっています。
コロナ禍を機に、自分のやりたいこと、実現したいことに立ち返り、目先のことだけでなく、時流を読み中長期でキャリアを考える方が増えています。
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析
出所:リクルート『リクルートエージェント』転職決定者数の分析
転職活動は情報収集から
リクルートエージェントには、インターネット業界に強いキャリアアドバイザーが在籍しています。
最新の採用市場の動向はもちろん、キャリアの「市場価値」、同世代の転職成功事例、職務経歴書作成や面接で注意すべきポイントなど、さまざまな情報、アドバイスをご提供いたします。
2021年の転職活動に不安を感じている方もいらっしゃると思います。
リクルートエージェント独自の非公開求人もございますので、情報収集に転職エージェントのサービスをご活用ください。
※お申込み時にキャリアアドバイザーの指定はできません。予めご了承ください。
転職市場動向「2021年の展望」|全15業界の新型コロナウイルス禍の動向を解説。
山口 真司
リクルート(旧:リクルートキャリア)へ入社後は一貫してインターネット領域を担当、現在はハイキャリア転職をサポートする選任コンサルタントとしてクライアント/転職希望者様の双方を支援。