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【ベンチャー領域業界】2021年転職市場の展望

2021年の転職市場動向

ベンチャー領域業界の2021年の転職市場の求⼈・求職者の動きを、業界に精通したキャリアアドバイザーがレポートします。
「2021年の転職市場や業界トレンドを知りたい」「納得感のある転職活動のために、採用動向を知っておきたい」という方はぜひご一読ください。

ベンチャー領域業界の2021年転職市場の展望

・SaaS系事業は引き続き好調で採用も求職者の動きも活発。
・地方ベンチャーへの転職の動きも出てきている。

ベンチャー領域業界の企業側の動き

資金調達が上手く進んでいる企業から採用が活発になっています。引き続き、CxOを求める動きは強いですが、慎重に進めている企業が多い状況です。前職で同ポジションの方を採用するというよりは、ある程度助走期間を想定して部長レベルから任せ、いずれCxOを任せる、という手法を取る企業が増えています。異業種からの採用も引き続き活発です。

SaaS系事業をもつ企業の動き

採用は活発な企業が多く、カスタマーサクセスの責任者ポジションやCOO(ChiefOperatingOfficer:最高執行責任者)ポジションが特に求められる傾向にあります。カスタマーサクセスのポジションについては、まだ採用企業側にも「カスタマーサクセス」について答えがあるわけではないことも多く、特定の業務の知見があれば未経験者でも採用に至るケースがあります。このポジションの採用要件定義はこれから各社ごとにできていくと考えられます。

COOのポジションは、まだ企業ごとに何を任せるかどうかというところから定義を模索していることが多い状況です。ただ、事業企画の経験と営業職の経験があり、加えて資金調達などの必要が出てきた場合はファイナンスのスキルも必要になるため、どこかに強みがある方を迎え試行錯誤しながら進めている状況です。最高執行責任者といっても、営業中心なのか、マーケティングや販促をやるのかなど、状況によっても求められることが変わるため、柔軟な対応力、高い課題設定力とやりきる力が求められるでしょう。

ロボやドローンなどハード技術をもつ企業の動き

引き続き動きは活発です。新型コロナウイルス禍の影響で、今までの業務効率化だけでなく、AIカメラを使ったウイルスの動きについての研究や、食品調理の自動化、省人化の動きの中で議事録の自動速記など、さまざまな分野での応用が進んでいます。

そのため、引き続き求人も活発で、エンジニア、データサイエンティストなどIT系の職種で需要が高い傾向にあります。ハードウェアのエンジニアもニーズがあり、電気エンジニアや構造設計エンジニアなども募集している。求められるレベルは高いが、技術力があればミドルシニアも挑戦を歓迎され採用されています。ただ、全般的に自動車業界と採用競合になることが多いため、より求職者に寄り添った選考プロセスの構築や情報提供が求められています。

ベンチャー領域業界の求職者側の動き

SaaS系へ転職したい求職者は活発に活動している印象です。トレンドの移り変わりも早いため、注目の企業はすぐに席が埋まることも珍しくありません。最近ではシリーズA段階の企業へ転職したいという方も増えてきています。よりチャレンジングに、上場を見据えた転職も考えられているようです。この分野は副業者や、プロジェクト単位で業務委託的に働いている方も多く、転職へのハードルはそこまで高くありません。

また、最近はリモートワークが中心になり、地方に居ながら都市部の企業のプロジェクトに参画しているケースも増えています。採用要件も面接によって変わることもあるため、まずは気になる求人があればセルフスクリーニングをしすぎずにチャレンジしていくといいでしょう。

伸びる地方ベンチャーでの採用

下期から徐々に増えており、2021年も動きが加速しそうなのが、地方ベンチャーへの転職の動きです。地方には、ロケットや実験が必要なハード製品を扱うベンチャーが多く存在します。これは、広大な実験地があることや地方大学発のベンチャーが多いためです。ハード系の技術のため、大手企業で経験を積んだ熟練の技術者を求める動きが元々ありました。コロナ禍で、リモートでも一定面接を進めることができたり、移住へのハードルが下がった方が出てきたりする中で、ミドルを中心に徐々に転職者が増えています。コロナ禍で改めて自分のやりたいことに立ち返り、ものづくりの夢を追いかけ転職に踏み切る方もいます。今後の動きに注目していきましょう。

転職活動は情報収集から

リクルートエージェントには、ベンチャー領域業界に強いキャリアアドバイザーが在籍しています。
最新の採用市場の動向はもちろん、キャリアの「市場価値」、同世代の転職成功事例、職務経歴書作成や面接で注意すべきポイントなど、さまざまな情報、アドバイスをご提供いたします。

2021年の転職活動に不安を感じている方もいらっしゃると思います。
リクルートエージェント独自の非公開求人もございますので、情報収集に転職エージェントのサービスをご活用ください。

お申込み時にキャリアアドバイザーの指定はできません。予めご了承ください。

【参考記事】その他の業界の転職市場動向についてはこちらから
転職市場動向「2021年の展望」|全15業界の新型コロナウイルス禍の動向を解説。

水藤 雄章

水藤

大手電機メーカーで材料/空調の開発に従事。リクルート(旧:リクルートキャリア)入社後は半導体領域を経て、ドローン・医療・AI を中心とした地方ハードテックスター トアップの領域を担当。

新堂 尊康

新堂

東海3県における製造業専任コンサルタントとして従事し、大手から中小企業まで幅広く担当。13年より、東海エリアの責任者として事業を推進。16年より、「宇宙・ロボティクス・AI/IoTをはじめとしたニュービジネス領域のシニアコンサルタントとして従事。