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第二新卒の自己PR書き方【例文】未経験で実績がない場合どうする?

第二新卒 自己PR

第二新卒の場合、社会人経験が短く、自己PRで何をアピールしていいのか分からない方もいるようです。そこで、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏に、第二新卒の自己PRの書き方についてアドバイスいただきました。

第二新卒とは

第二新卒には明確な定義はありません。企業が独自の定義を持っている場合は、その定義に従います。

この記事では、学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね3年以内で、職務経歴がある人を第二新卒として解説いたします。

第二新卒の自己PRの例文<ポイント解説付き>

第二新卒の自己PRの例文をご紹介します。例文のポイントも解説しているので、参考にしてみてください。

キャリアチェンジの自己PR例文(営業)

私の強みは「先回りするサポート力」だと考えています。現職では営業職を務め、既存顧客約30社を担当していますが、先輩に比べると業界経験が十分ではないので、その分スピードや先回りした行動を意識していました。普段の会話から顧客の課題や悩みを推測し、先輩にも相談して素早く提案・サポートしています。

こうした行動により、入社1年目で目標に対して105%の実績を達成することができました。また、顧客から「資料や提案が的確で助かる」というお言葉を頂くこともできました。この経験を活かして、貴社の営業事務職においても「先回りするサポート力」で貢献したいと考えております。

ポイント

経験の短さをカバーしようとする姿勢をアピールしています。営業から営業事務にキャリアチェンジしていますが、応募する職種で活かせる経験があることを、最後に強調しています。

経験を活かす場合の自己PR例文(サービス企画)

私は「ヒアリング力」を強みとしています。自分が関わっているサービスがどのような評価を受け、どのように使われているのかを知るために、ユーザー調査を続けてきました。2年間でユーザー調査のために会った人数は○○名以上になりました。

ヒアリング結果やサービスの改善点をまとめて開発部門に提案したところ、エンジニアから非常に反応が良く、優先順位を上げてUI改善してもらうことになりました。結果的にMAUは7%アップし、開発検討会にも参加させてもらうようになりました。今後も、ユーザー視点を持つためにヒアリングを続け、事業に貢献できるプランナーとして成長したいと考えております。

ポイント

エピソードや実績を具体的な数値を交えてアピールしています。なお、異業種・異職種に転職する場合は専門用語を避けるべきですが、経験を活かして同じ職種に転職する場合は「UI」「MAU」などといった専門用語を使っても伝わるでしょう。

応募企業との接点を強調した自己PR例文(販売)

私の強みは「行動力」です。アルバイト経験のみですが、現職は10名ほどの小規模企業なので忙しく、問題が起こった場合は自分から動いて解決を図る必要がありました。一方で、人数が少ないので主体的に動けば評価してもらえる環境でもありました。

そこで、サービスに対してアイデアを積極的に出し、自分なりに売り上げアップを図ってきました。新たなターゲット層向けに○○プランや△△プランを提案し、月におよそ○○万円の売り上げを実現しました。貴社は積極的に店舗を増やしており、自ら行動できる店長候補を募集されています。これまでの経験や強みである行動力を活かして、貴社の事業発展に貢献したいと考えております。

ポイント

応募企業で求めている人物像と、自身の強みに共通点があることを強調しています。過去のエピソードを交えて経験や実績、前向きに取り組む姿勢を伝えることで、アルバイト経験から、意欲や伸びしろを評価してもらえる可能性もあるでしょう。

第二新卒の自己PRで伝えたいこと

第二新卒の自己PRで伝えておきたいことを4つご紹介します。

前向きに取り組む姿勢があること

伸びしろと成長性の高さが第二新卒の魅力です。そのため、自己PRでは学ぶ意欲があり、前向きに取り組む姿勢があることを伝えることがポイントです。

例えば「会議に積極的に参加したいと考え、事前に資料を読み込み、質問や提案をするように努めた」「苦手な分野を克服するために、同期と勉強会を開いて教え合った」など、自ら学んで成長に向かった姿勢を伝えれば評価につながりやすいでしょう。

強みを応募企業で活かせること

自己PRでは「入社後、その強みを活かしてどのような成長・貢献ができるか」まで伝えることがポイントです。ただ「成長したい」「貢献したい」と伝えても「自分の思いばかりで説得力がない」と判断されてしまいます。

自分なりに「このように成長していきたい。このような部分に貢献できるようになりたい」という具体的なビジョンを伝えれば、入社後の姿をイメージしてもらいやすくなります。「謙虚に学ぶ力を活かして早く先輩たちに追いつき、1年後には顧客から信頼される営業職へと成長できるように頑張りたい」など、自分なりの入社後の姿を考えてみましょう。

前職での成果を伝えること

第二新卒の自己PRでは、前職での成果を具体的な数字とともに伝えることも大切です。自分の成果によって、会社にどのような貢献ができたのかを伝えましょう。

例えば「営業担当として新規開拓に取り組み、3ヶ月で20件の新規契約を獲得しました」というように具体的な成果を示すことで、採用担当者に自分の能力をアピールできます。また、自分や会社が掲げた目標を達成した経験は、課題や問題を乗り越える力があることも伝えられます。

専門スキルや対人スキルがあること

第二新卒の自己PRでは、これまでに身に付けた専門スキルや対人スキルを伝えましょう。就業した企業で得たスキルやキャリアアップするために取得した資格、上司や部下とコミュニケーションを取るときに意識していることなどが挙げられます。

例えば経理職への転職を希望する場合、日商簿記やFP技能士などの資格や、Excelが扱えるスキルなどをアピールできます。また、誰とでも分け隔てなく関係を築けるコミュニケーションスキルは、どの業種・職種においてもアピールできる要素です。

第二新卒が自己PRを書くときに注意するポイント

第二新卒が自己PRを書くときに注意するポイントについて2つご紹介します。

理想や要求ばかりを書かない

第二新卒が自己PRで注意したいことは、企業に対して以下のような理想や要求ばかりを書くことです。

  • 自分の成長につながる業務を任されたい
  • やりがいを感じられる仕事が与えられることを期待している

自分本位な自己PRは企業にマイナスな印象を抱かれかねません。自己PRで理想や要求を書く場合は、企業側に自分を採用するメリットを提示することも重要です。「貴社に入社し自身のスキルを高めながら、貴社の事業展開・プロジェクトの成功に貢献します。」などのように、企業の利益になることを提案しましょう。

自己PRと志望動機の一貫性を意識する

第二新卒の自己PRで大切なのは、志望動機との一貫性やつながりを意識することです。例えば、自己PRで「コツコツ積み上げる継続力」をアピールしているのに、志望動機で「貴社が環境変化に合わせて事業を柔軟に方針転換していること」と伝えると、面接担当者が違和感を覚えかねません。自己PRと志望動機は一貫性を持たせて、面接担当者が納得できる内容を伝えましょう。

第二新卒が自己PRできる「強み」を見つける方法

第二新卒が自己PRに活かせる強みを見つける方法について、4つのステップで解説します。

1. 過去の業務を書き出してみる

自己PRでは、過去のエピソードを通じて成果を出した経験を伝えることが大切です。自己PRに何を書けばいいのか分からない場合は、まず過去に経験した業務を全て書き出してみましょう。社会人経験が短い場合は、研修で学んだことや学生時代のアルバイト経験もよいでしょう。

また「先輩のアシスタントとして、資料作成を手伝った」「会議の議事録作成を任された」など細かいことでも、過去の経験を通じて学んだことや気づいたこと、自分なりに工夫したことなども書き出しましょう。

2. 評価されたことや過去の取り組みを探して言語化する

書き出した過去の経験をもとに、目的意識を持って取り組んだことや頑張ったこと、周囲に感謝されたり褒められたりしたことを探します。当時の状況や背景、自分の役割や感情などを掘り下げることがポイントです。

それらを俯瞰して、共通するキーワードがないか探しましょう。例えば、周囲からコツコツと続けることを褒められたり、自分でも続けることが重要だと考えていたりする場合は「継続力」というキーワードが浮かびます。チームで仕事をするのが好きで、周囲とのコミュニケーションに気を配った経験があれば「協調性」というキーワードが該当します。自分なりのこだわりや頑張ったことなどに共通点を探し、強みとして言語化してみましょう。

3. 応募先企業が求めている人物像とマッチする強みをピックアップ

自己PRは、自分の強みと応募企業が求めている人物像の接点を探すことが重要です。せっかく見つけた強みも、応募企業で発揮できないのでは、なかなか成果につながらないかもしれません。

応募先企業が求める人物像や社風、働き方などを分析し、自分の強みとマッチする内容をピックアップします。もし強みと応募企業との接点が見つからない場合は、もう一度2をやり直して、他にも強みがないか探ってみましょう。

4.エピソードを交えて自己PR文を作成する

1で書き出したエピソードと、2で見つかった強み、3で探した応募企業との接点を交えて、自己PR文を作成します。企業研究をしっかり行ってから自己PRを考えれば、志望度の高さをアピールでき、分析力や意欲の高さなども評価につながるかもしれません。

自己PRが思いつかない場合は転職エージェントに相談を

第二新卒で経験が少なく、過去の経験を洗い出しても自己PRに活かせるものが見つからない、どのようにアピールすればいいのか分からないという場合は、転職エージェントに相談してみましょう。転職エージェントは多くの転職支援実績があるので、第二新卒が転職を実現するためのノウハウがあります。経験の短さをカバーできる効果的な自己PRの考え方についてアドバイスを受けてみましょう。

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。

記事作成日:2021年02月04日
記事更新日:2023年06月28日
記事更新日:2024年10月09日 リクルートエージェント編集部

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