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採用ツールとは
「採用ツール」とは企業が採用活動の際に使う手段を指します。会社の魅力や仕事の魅力を自社が求める人材に対し効果的に伝え、採用活動を効率的に進めるためのコミュニケーションのツールです。自社ホームページ、会社や仕事紹介のための映像、採用パンフレット、求人広告、SNSなど形式は多岐にわたっています。
採用ツールを選ぶ際の注意点
採用ツールにはそれぞれ特徴があり、年々多様化する傾向にあります。さまざまな採用ツールの中から自社に合ったものを選ぶ際に、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
採用ツールを使う目的を明確にする
「候補者を増やしたい」、「会社のこと、仕事内容をもっと理解してから応募してもらいたい」、「面接の日程調整に時間がかかりすぎて、候補者との接点が持てない」など、企業がかかえる課題はさまざまです。たとえば応募者を増やしたいときは、多くの求職者にリーチできる「求人媒体(メディア)」を使う、企業や仕事内容の理解を促進するためには「採用サイト」を作成し求職者に情報を届ける、面接設定を短時間で行うために「採用管理ツール」を導入するなど、その採用ツールを使うことで「自社の課題が解決できるのか」という観点で選びましょう。
自社が求める人材に的確に訴求できるツールか
採用ツールを選択する際は、自社が求める人材にそのツールが適しているかを考えることも大切です。たとえば新卒採用の場合は、生まれたときからインターネット環境がありデジタル機器を使いこなしている、いわゆる「Z世代」が対象ですので、SNSや動画といったツールを活用していくなど、ターゲットとツールに親和性があるかを考えることも大切です。
デジタル・アナログ別 採用ツールの種類
では具体的にどのような採用ツールがあるのか、デジタル・アナログ別に具体的にご紹介します。
デジタル採用ツール
採用サイト
昨今では求職者がWEB上の情報で企業研究を進めることも一般的になってきました。経営理念や事業内容、業界でのポジション、採用職種の具体的な仕事内容、仕事の魅力、研修制度やキャリアステップなど、自社の魅力を総合的に伝える採用サイトもまた有効なツールの一つです。コーポレートサイトとは別で採用専用サイトを用意している企業も少なくありません。情報の更新も随時可能なので、きちんと管理することで常に新しい情報を求職者に伝えることができます。また、発見率を高めるための求人検索エンジンやSNSなどと連動させて採用サイトに集客するなど、見てもらう工夫をし、うまく活用することが必要です。
※採用サイト・ホームページについては、以下の記事をご参照ください。
応募が増える採用サイト・ホームページとは?魅力的なサイトの特徴を紹介
採用動画
経営者からのメッセージや社員の普段の仕事の1日を追う動画、社内の雰囲気を紹介するWeb会社見学など、それぞれの目的に応じてリアルかつ印象的に伝えられるツールが「採用動画」です。言葉ではなかなか伝わりにくい自社の企業風土を、視覚的に求職者に伝えることが可能です。説明会で使う他、インターネット上で公開したり、採用サイトにアップしたりとさまざまな活用方法があります。
オンライン会社説明会
コロナ禍の影響もあり、オンラインによる会社説明会を行う企業が増えてきました。オンライン説明会は場所を選びませんので、対面の説明会には遠くて参加できなかった求職者とも接点が増やせるメリットがあります。
SNS
Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSを採用ツールとして活用する手法で、ソーシャルリクルーティングと呼ばれています。求職者とタイムリーに、より親密で気軽なコミュニケーションがとれ、多くの求職者との接点を持てます。たとえば、まず企業を知ってもらうための企業情報や採用情報の発信、求人媒体(WEBメディア)との連携など多様な目的に活用できます。
求人媒体(Webメディア)
求人媒体(リクナビNEXTなど)は、スマホやパソコンで時間や場所を問わず検索でき、24時間応募することが可能です。たとえば、リクナビNEXTの会員は1,043万名(2020年12月末時点)いるなど、多くの求職者にアプローチできる採用ツールです。
※求人媒体については、以下の記事をご参照ください。
求人媒体とは?求人媒体ごとの特長・違い・選び方をわかりやすく解説
求人検索エンジン
一括でWeb上の求人情報を検索できる求人情報専門の検索エンジン(Indeedなど)は、複数のサイトを利用しなくても、多くの求職者に情報を届けられます。求人検索エンジンは無料で掲載できるものもあり、また有料の広告を利用することで自社求人の露出度を高めることも可能です。
採用管理システム(ATS)
採用管理システム(ATS)とは、応募から採用までの一連の活動を一元管理できるシステムです。一つのシステムで履歴書管理、応募者の選考状況管理、応募者の評価データ管理、面接の日程調整などができるので、採用業務の効率化が図れます。
※採用管理システム(ATS)については、以下の記事をご参照ください。
ATSとは?採用管理システムの選び方・ポイントを解説
※応募から入社までの選考状況を一元管理できる「リクナビHRTech採用管理」は、こちらをご確認ください
アナログ採用ツール
パンフレット
説明会で参加者に渡す他、ハローワークや大学・専門学校のキャリアセンターに置いてもらうことも可能です。企業のことを理解してほしいなら、企業理念や設立された背景、企業の強みを伝えたり、仕事内容を深く理解してほしいなら働く社員のインタビューを載せたりと、何を伝えるパンフレットにするかテーマを明確にし、作成すると効果的です。
会社説明会資料
説明会に参加してくれた意欲の高い求職者に対して、会社の魅力を伝えられるツールとなります。自社の強みや業界でのポジションなど数字でわかりやすく客観的に説明する他、説明会に参加したからこそ得られる特別感のある情報を加えると、より求職者の印象に残ります。
求人媒体(紙メディア)
新聞、折り込みチラシ、フリーペーパーなどへ求人情報を掲載する方法です。フリーペーパーは駅、コンビニなど人の目につきやすいところにラックが設置されており、手軽に手にとってもらえるメディアです。地域限定版を発行している場合もあり、エリア別で狙った層へ情報を届けることが可能です。
転職フェア、イベント
多くの求職者と直接の接点が持てる、転職フェアや合同企業説明会などのイベントの活用も、有効な手段です。椅子カバーや壁面・床面装飾、ポスターなどブースの装飾を工夫することで注目度を高め、多くの求職者に自社のブースに訪問してもらいやすくすることも大切です。
※転職フェア・イベントについては、以下の記事をご参照ください。
【中途採用】転職フェア・イベントに出展するメリット・デメリット、種類と選び方を徹底解説
その他(ノベルティグッズなど)
自社ブランディングの一環として自社名・ロゴや企業メッセージが入ったボールペン、説明会で資料を持ち帰るためのクリアファイルなどのノベルティグッズもあります。もらって嬉しいものですし、使うたびに自社のことを思い出してもらえるなど候補者に自社の存在を印象付けることができます。
ご紹介しましたように採用ツールにはさまざまな種類があります。各ツールの強みを把握し、ツールを使う目的や自社のターゲットを明確にしたうえで選択していくことが重要です。費用も、無料で使えるものから数百万円単位のものまで多種多様ですので、費用対効果も合わせて考え、選定していきましょう。