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転職マーケットトピックス メディカル・化学・食品系技術職(2011年1月号)編2011年1月6日更新
●「2010年問題」を背景とした採用が活発化
2010年前後に大型医薬品の多くが特許切れとなり、メーカーの収益や勢力図に影響を及ぼすとされる「2010年問題」。その対策としての採用が活発化しました。
新薬メーカーは、新薬販売の勝負時と捉え、営業体制の地盤を固めるべくMRを積極採用。上半期には未経験者も対象とした採用活動を展開し、下半期もMR経験者対象の採用を続けました。
また、メーカーのマーケティング・MR活動を支援するCSO(医薬品販売業務受託機関)も「コントラクトMR」の採用を強化。1年を通して、未経験者にも門戸を開放し、積極的な採用活動を続けました。
一方、開発パイプラインが増える中、CRO(開発業務受託機関)ではモニターや安全性などの求人が増加するという傾向が表れています。
年の後半からは、若手だけでなく、経験豊富なシニア層を求める企業が多く見られるようになりました。
●医療機器業界の求人も堅調
医療機器業界も、前年に引き続き積極採用を行いました。営業に関しては、勤務地が地方へ広がったほか、下期には条件をやや緩和する動きも見られました。
●「薬剤師」は選択肢豊富な環境が続く
2006年度より薬学部6年制がスタート。2010年・2011年は新卒で薬剤師として就職する人がいないことから、前年に続き中途採用が活発化しました。「CROの臨床開発モニター、データマネジメント」「製薬会社での管理薬剤師、学術」「調剤薬局」「ドラッグストア」など、希望や志向に応じて選択できる環境でした。
●2010年と同様、積極採用が継続
メーカー各社にとって、「2010年問題」はまだまだ解決に至っておらず、今後も人員確保が必要な状況が続くと思われます。
2011年の求人市場も、2010年と同様の傾向となると予想されます。MRへの転職を目指す人にとってチャンスは豊富といえるでしょう。
●「安全性」の求人が増える見込み。臨床開発のアウトソーシング化も進む
オンコロジー領域・CNS領域の開発が活発化しているのに加え、国の規制も強化されてきている関係上、「安全性」の求人はまだまだ増えていくことが想定されます。
また、メーカーでは臨床開発のアウトソーシングがより急速化していくでしょう。低コストで効率よく開発できるための組織を整えていくと考えられ、それに伴う採用も出てきそうです。
「予算取りの都合上、年度内に採用計画を達成したい」「4月1日に入社してもらい、新卒入社者と一緒に研修を行いたい」などの理由から、1~3月に採用活動をスピードアップする企業もあります。選考が速く進むので、求人が出たらすぐに応募すること、面接対策を早め早めに進めておくことで成功率が高まります。
2月中頃から、多くの企業は新卒採用活動に本格シフトします。新卒採用活動に注力するに伴い、中途採用活動にかけるパワーが下がり、中途採用活動を保留・縮小する企業も増えてきます。そうなる前に、なるべく早いうちに行動することをおすすめします。
医療業界の求人市場に震災の影響は見られません。6~7月入社に向けたMR採用が進んでおり、医療機器や臨床開発の採用も堅調。GW明けにも新たな求人が動く可能性があります。化学分野では新エネルギーや電池にかかわる開発求人があります。
医薬品業界では、ここ何年も続いてきたMRの大量採用がそろそろ落ち着いてきそうです。4月1日入社者の確保に向け、年初は活発な採用活動が続きますが、それ以降は縮小に向かうと予想されます。
医薬品メーカー、CSOともにMRの積極採用を継続中。「1月1日入社」「4月1日入社」を前提とした選考が進んでいます…
震災直後は計画停電や交通網の混乱により面接が延期となるなど採用活動が停滞しましたが、4月からは正常化。今年度の採用計画も動き出し、新規の求人も出てきています。ここでは、採用動向のほか、メディカル・化学・食品系技術職の方の転職活動のコツもお伝えします。
MRは、「6月1日入社」を見すえた採用活動が進んでいます。業務の引き継ぎなどを考えると、GW前までには、入社を決めたいところですね。
MRは「1月入社」を前提とした採用が動きます。メガファーマ、スペシャリティファーマが突然募集を始めるケースもあるため、MR経験者は情報収集を続けてください。