転職マーケットトピックス　電気･機械系技術職編（2010年7月：「盆明けスタート」ではもう遅い）編

景気回復の兆しを伝えるニュースをよく耳にするようになりました。EU動向などの不安要素はまだあるものの、攻めの姿勢に転じる企業は増えており、求人件数も少しずつ伸びてきています。転職チャンスの到来を感じ取っている皆さんの中には、「盆休み明けから活動を…」と考えている方も少なくないようです。
しかし、希望次第では、盆前後からの行動開始では手遅れとなってしまうかもしれません。今夏の転職市場の動きと、それを踏まえたスケジュールの立て方をご紹介します。

大手メーカーの採用が増加。しかし、上半期で採用を終える企業も

盆休み明けまで待たず、今すぐに転職活動を開始する第1のメリット。それは、「大手メーカーに応募するチャンスがある」ということです。

今年5～6月頃から求人が増えています。特定の技術領域で強みを持つ中小企業だけでなく、しばらく採用を凍結していた大手メーカーの求人も少しずつ増加してきました。
自動車部品サプライヤーや半導体装置メーカーでは設計職のニーズが高まっているほか、大手電機メーカーでも電気系エンジニアの採用を開始。関西･東海の大手メーカー製造拠点では、生産技術、ライン設計・立ち上げ、メンテナンス技術者などの採用が再開されています。

しかしながら、どの企業も採用予定人数はあまり多くありません。転職活動のスタートが遅れるほど、充足してしまっている求人は増えるでしょう。1次～2次面接を通過したものの、最終面接を受ける前に採用枠が埋まってしまい、振り出しに戻ってしまうというケースも少なくないのです。まずは少しでも早く一歩目を踏み出してください。

なお、上半期に採用を行った企業が下半期も採用を続けるかどうかはわかりません。
というのも、上記のような企業は、積極的な増員というより、ここ数年採用を控えた反動により、最小限の人数の補充に乗り出したという企業が多いためです。採用枠が少ないため、サイトなどで公募をせず、エージェントのみで採用を行っている企業も多々あります。そうした企業では、上半期だけで必要人数を採用し、今年度の採用を終える可能性が高いといえます。今しかないチャンスをつかむなら、今日･明日にでも行動を起こしましょう。

ライバルよりも一歩早く活動すれば、選考で有利になる

冒頭にも記したように、盆休み中に転職活動を開始する人は多く、8月に入ると応募数が増える傾向があります。つまり、ライバルの数が増えるといえます。
7月初旬～中旬に行動を開始することで、書類選考の結果、面接日時の調整などにおいて、ライバルより一歩先を行き、余裕を持って活動できるでしょう。

今から転職活動を開始するなら、次のようなスケジュールを意識した活動をおすすめします。

上記のスケジュールは、選考がスムーズに運んだ場合。実際には、求人企業が盆休みをはさむことで、選考が多かれ少なかれ滞ると考えられます。
しかし、早めに決断･行動すれば、盆休み前には1次面接を終え、その印象をふまえて盆休み中に2次～最終面接の準備をすることができます。

また、機械･電気系エンジニアの皆さんにとって、今は首都圏よりも東海･関西エリアにチャンスが豊富です。実際、経験を生かすため、あるいは求めるキャリアを築くため、首都圏から転居する方も増えています。
他エリアへの転居を伴う転職を検討するにも、7月は行動を起こす良いタイミングといえます。盆休み前には1次面接を終え、勤務地について家族と相談しておくのもいいでしょう。

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