転職マーケットトピックス　IT・通信系技術職（2010年3月：3月・4月で差をつける、職種別転職ノウハウ ）編

プロジェクトの切れ目を有効活用する

年度末にはプロジェクト終了を迎える方も多いでしょう。この前後の期間をどう利用するかが、転職活動の成否のカギとなります。
プロジェクト終了後、すぐに次のプロジェクトにアサインされるか、受注状況によってしばらく期間が空くかで時間の使い方も変わってきますが、いずれにしても、プロジェクトを終えた直後からスムーズに動けるようにしておきたいものです。

3月後半は、各社で新年度の計画が固まり、新規求人が増える時期。しかし、4月に入ると、新卒採用活動や新入社員の受け入れなどで人事が多忙となるため、書類選考が滞るようになります。 その点、3月中に応募していた人は、4月前半～中盤に面接が組まれ、優先的に選考が進められることがあるため、なるべく早めのタイミングで一歩目を踏み出しておくといいでしょう。そうすれば、4月下旬に内定を得られる可能性もあります。後ろにずれ込んでも、4月中の1次面接の感触をふまえ、GW中に2次面接以降の対策を練ることができます。

｢早い者勝ち｣となる可能性が高い求人も

この時期に出てくる新規求人は、「どうしても必要なポジションの欠員補充」「新年度計画にもとづいた人材強化策」が多く、企業の採用意欲は強いといえます。
とはいえ、採用枠は1～2名に限られ、求める要件もシビア。
「時間をかけていろいろな人に会う」という方針の企業もありますが、早々に決定して募集が打ち切られることもあります。

転職活動はここから始める

｢異動｣を理由にした転職は、「取り組み姿勢」が注目される

多くのITエンジニアは、期の変わり目よりもプロジェクトの切れ目で転職活動を始める傾向にあります。とは言え、3月、4月というタイミングでプロジェクトが終了するということも多いのではないでしょうか。

システム投資が抑えられている中、プロジェクト終了後に保守や営業、総務に異動になる人や「待機」となる人がいらっしゃいます。そのため、多くの方が｢元の職種に戻りたい｣「キャリアを継続したい」という理由で転職を決意されます。

上記のような理由は、採用企業に受け入れられやすいものです。ただし、転職先が決まる前に辞めてしまうと、マイナス印象を持たれます。「異動への不満は理解できるが、嫌だと思ったらすぐ辞めるのか。我慢強さが足りないのでは」と思われる可能性が大きいのです。
また、異動といっても、職務内容が少し変わる程度であれば、「まずチャレンジしてみようという発想はなかったのか」という点が問われます。

「希望部署に異動できないので転職する」というケースもあります。
この場合は、目指す仕事に対し、いかに自主的にアクションを起こしているかが注目されます。たとえば、運用担当の人が設計に移りたい場合、設計に必要な技術をすでに独学で学び始めているのか、資格取得などの勉強はしているのかなど。
「異動が叶ったら、そこから勉強します」ということでは、あなたの本気は疑われるでしょう。

評価への不満は、勤務形態が異なる企業への転職で解消できることも

｢自分の仕事を評価してくれる上司が近くにいない｣。顧客先に常駐しているエンジニアの方からは、こんな悩みがよく寄せられます。
この課題は、転職によって解決できる可能性があります。
顧客先に常駐するという形態は変わらなくても、プロジェクトごと受託している企業ではチームで常駐することになります。ユーザー系SIerのように親会社やグループ会社にサービスを提供する場合、顧客との関係が長期にわたるため、顧客からの評価が上司に伝わりやすく、正当な評価につながりやすいといえます。他にも、事業会社の社内SEを目指す道もあります。

転職するかどうか悩んでいる方はこちらのキャリアアドバイザーの解説をご覧ください